【野口裕之の軍事情勢】トイレで洗濯&定員超で永遠に閉まらぬエレベーター…中国人はW杯でゴミ拾いできるか? (1/6ページ) – 産経ニュース

ふむ・・・


W杯決勝トーナメント進出に喜ぶ日本代表イレブン。中国も日本の健闘を称賛しているが…=6月28日、ロシア・ボルゴグラード(甘利慈撮影)
W杯決勝トーナメント進出に喜ぶ日本代表イレブン。中国も日本の健闘を称賛しているが…=6月28日、ロシア・ボルゴグラード(甘利慈撮影)

今回のサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会に、中国は出場できなかった。出場を果たし、あまつさえ決勝トーナメントに進出した日本に対し、嫉妬の余り「ケンカ腰」の記事を量産するか、半ば無視を決め込むかと身構えていたら違った。

中国共産党中央委員会の機関紙・人民日報系の人民網は、試合結果とともに「日本はアジアの光だ。体格が同じ中国も日本に学ぶべきだ」といったサッカーファンの声を伝えた。日本人サポーターが勝敗に関係なく試合後、観客席でゴミ拾いを続けている情景にも《彼らの行動はゴミを残していったサポーターたちを恥ずかしくさせた=東方体育》など、たたえる報道が驚くほど多かった。

ネットユーザーも《自分だってゴミ拾いしたいが、中国代表が拾うチャンスをくれない》《中国代表がW杯に出場できたら、ゴミ拾いどころか座席の拭き掃除までしたい》などと、ゴミ拾いへの「決意」がにじんでいた。

W杯の日本対セネガル戦後、ゴミ拾いする日本サポーター=6月24日、ロシア・エカテリンブルク(甘利慈撮影)
W杯の日本対セネガル戦後、ゴミ拾いする日本サポーター=6月24日、ロシア・エカテリンブルク(甘利慈撮影)

その意気やよし。しかし、中国人の場合、「決意」のみならず「生活様式」を改めねばならない。教室からイデオロギーを排除し、国家を愛する若人を育て上げてくれている福岡教育連盟・機関紙のコラム(平成28年12月号)は、中国人の「生活様式」について、次のように記していた(一部補足)。

《台湾への修学旅行の折、高校が宿泊したホテルのエレベーターが降りてこない/いつまでも待ちぼうけを食らう生徒がたまりかね、顔をしかめて相談にきた/耳を澄ますと、遠く階上で何度も『チーン チーン』と音がする/階上で何かあったのか? 扉の閉まらない音のようだ/そこで、問い合わせると、流暢な日本語で『またですネ』と、フロント係は苦笑い》

「また?」

「ハイ。中国のお客様がエレベーターに乗ると、定員オーバーとなっても降りようとされず、扉が閉まりません。何度も出かけて行ってはなだめすかし、罵声を浴びせられながら入り口付近のお客様に降りてもらいます。この繰り返しです」

台北中心部にある超高層ビル「台北101」での観光を楽しむ中国からの観光客
台北中心部にある超高層ビル「台北101」での観光を楽しむ中国からの観光客
《お土産店のレジが、中国人用と日本人用に分けて2カ所ある/クレームの多い中国人用には、専門の係員が就く/『日本人用のレジは(クレームが少なくて)助かります』と、ここでも店員が苦笑い》
《ホテルの部屋の水洗トイレで洗濯する中国人観光客の話も聞いて失笑した》

世界に建設される「中国人専用エレベーター」

もちろん、真っ当な中国人も、不届きな日本人もいる。だが、基本的に中国人の「生活様式」は日本人の想像を絶する。

まず「閉まらないエレベーター文化」。

わが国では、オフィスビルのエレベーターで、上司やお年寄りはもちろん、同僚や顔見知り同士が乗り降りする際、譲り合う場面に結構出くわす。IDカードで「ピッ」という電子音とともに通過する玄関の開閉ゲート前でも、鉢合わせになれば「お先にどうぞ」のしぐさをし合う。若い人を含め、わが国では日常の光景だ。

東京・銀座の免税店を訪れる中国人観光客=平成29年1月(桐山弘太撮影)
東京・銀座の免税店を訪れる中国人観光客=平成29年1月(桐山弘太撮影)

中国人観光客が今ほど多くなかったころ、交通機関で横入りをしてくるとの苦情をネットで見つけた。JR博多駅で列車を待っていると、列の真後ろに中国人家族がいたので、試しに一人半分ぐらいのスペースをあけてみた。すかさず、入られたので英語と手ぶりで注意すると渋々、元の位置に戻った。小学校低学年ぐらいのわが子の前で横入りしたのには驚いた。全ての中国人ではないにせよ、「閉まらないエレベーター文化」は確かに中国に根付いている。

もっとも、国民が「生活様式」を改め「社会ルール」を守るには、国家=中国共産党が「国際ルール(国際法)」を守り、国民に範を示さなければならない。そうでないと「この国家にして、この国民」などと、民主主義国家の軽蔑と警戒を誘う。が、中国で国際法とは、中国国内法と同義だ。例えば-

▽中国は2012年、南シナ海・スカボロー礁を不法に強奪したが、南シナ海の地勢を変更しないというASEAN(東南アジア諸国連合)との合意(2002年)はどこに消えたのか?

▽中国は少なくとも7岩礁を次々と埋め立て、東京ドーム278個分(13平方キロメートル)もの土地を造り出した。中国の習近平国家主席は米国のバラク・オバマ大統領と、中国が違法占領した地勢を軍事化しないと合意(15年)したが、国際法に違反して海上人工軍事基地を造成し続けている。合意はどこに消えたのか?

▽中国は南シナ海の9割を占める海域や島々の領有権を有するなどと主張してきたが、常設仲裁裁判所(オランダ所在)は中国の権利をほぼ全面的に否定した裁定(16年)を下した。裁定はどこに消えたのか?

かくのごとく、中国は地域覇権→地球規模の覇権へと、野望を膨張・加速させている。「南シナ海は中国のエレベーターであり、外国人は誰も乗れない」という態度にとどまらず、札ビラを見せびらかして、世界中に「中国人専門エレベーター=経済植民地」を続々と造っている。譲歩の余地は寸分もない。国家版「閉まらないエレベーター文化」が消滅しない限り、「日中友好」は夢物語だ。つまり「永遠の夢」なのである。

報道官が「盗人猛々しい滑稽さ」と対米侮辱

続いて「お土産店のレジが2カ所文化」。

アジア安全保障会議で演説するマティス米国防長官=6月2日、シンガポール(共同)
アジア安全保障会議で演説するマティス米国防長官=6月2日、シンガポール(共同)

ジェームズ・マティス米国防長官が世界の安全保障関係者が集う6月上旬の《アジア安全保障会議=シャングリラ・ダイアローグ》で、南シナ海の海上人工軍事基地群を強く批判するとの観測が、5月末に浮上した。中国外務省の定例記者会見で、記者にこの点を質問された女性報道官の答えは、民間の中国人クレーマーを想起させた。いわく-

「中国は南中国海で最も早く兵器を配備した国ではなく、最も多く兵器を配備した国でもなく、まして南中国海で最も頻繁に軍事活動をしている国でもない。南シナ海で軍事化を推進している国はどこか。答えは言うまでもない(米国だ)」

兵器の配備に遅れたのは軍事・経済上、圧倒的に力不足で、南シナ海のほんの一部にしか領有権がなかった証拠。従って、力を付けた今、兵器の増強や軍事活動の活発化は猛烈な勢いで進行中だ。さらに-

5月2日、北京の中国外務省で記者会見する華春瑩副報道局長。同月末の記者会見では南シナ海問題に絡み米国を猛批判した(共同)
5月2日、北京の中国外務省で記者会見する華春瑩副報道局長。同月末の記者会見では南シナ海問題に絡み米国を猛批判した(共同)

「中国は防御的国防政策を遂行している。中国側が南中国海の自らの島嶼上に必要かつ限定的な国土防御施設を構築するのは、国際法上の自己保存権・自衛権の正々堂々たる行使であり合法的だ。米国に対して、無意味な意図的誇張を止め、責任ある姿勢で地域の国々の相互信頼と協力に資すること、地域の平和・安定維持に資することをするよう忠告したい」

米国にしてみれば、前半は「中国の軍事活動のどこが防御的&限定的なのか、どこが自己保存権・自衛権行使なのか」、後半は「アンタには言われたくない。そっくりそのまま中国に言葉をお返し申し上げる」と言いたいはず。

定例記者会見で女性報道官は「まさに盗人猛々しい滑稽さを感じざるを得ない」とまで対米侮辱をエスカレートしており、スーパーマーケットやデパートで、商品に難癖をつけるクレーマーとダブってみえた。

いよいよ「水洗トイレでの洗濯文化」に入る。読者の皆さま、ゴメンなさい。説明がつきません。わが国にも昔々、あるところに住んでいたおじいさんが、たきぎに使う雑木の小枝を山に採り(=しば刈り)に行っている間、おばあさんが「川で洗濯」した物語は存在するが、「水洗トイレで洗濯」した「物語」は、寡聞にして存じ上げない。「洗剤は入れるのか? はたまたトイレ用洗剤を使うのか?」「なるほど。流せば、洗濯機と同じで渦を巻く」などと、要らぬ想像をしてしまった次第。

ところで、中国共産党は「台湾は中国の一部」であり、「台湾独立」をあらゆる手段をもって阻止する強硬姿勢をますます強めている。今次小欄では「一つの中国」問題には触れない。けれども、ニューヨークで働く台湾人の親友は筆者にこう嘆いた。

「台湾人に『水洗トイレでの洗濯文化』はない。少なくとも、この点は『一つの中国』ではないと、世界に発信してほしい!」

情報源:【野口裕之の軍事情勢】トイレで洗濯&定員超で永遠に閉まらぬエレベーター…中国人はW杯でゴミ拾いできるか? (1/6ページ) – 産経ニュース


はぁ・・・