負けたのか。
サッカーワールドカップロシア大会の1次リーグ、グループFの第3戦、韓国対ドイツは、韓国がドイツを2対0で破り、前回優勝のドイツが1次リーグで敗退する波乱となりました。
ともに決勝トーナメント進出の可能性を残すチームどうしの対戦は、27日、ロシア中部のカザニで行われました。
前回優勝のドイツは、2点差以上で勝てば決勝トーナメント進出を自力で決められますが、前半、守りを固める韓国を攻めあぐね、0対0で試合を折り返しました。
ドイツは後半もたびたびチャンスを作りますが、韓国の体を張った守備の前にゴールを割れません。逆に試合終了間際のアディショナルタイムに韓国がコーナーキックからのこぼれ球をディフェンダーのキム・ヨングォン選手が決めて均衡を破りました。あとがないドイツはゴールキーパーのノイアー選手も攻撃に加わりましたが、韓国にボールを奪われてソン・フンミン選手に無人のゴールに流し込まれ、0対2で敗れました。
ドイツと韓国はともに1勝2敗で1次リーグ敗退となりました。ドイツは1954年の大会から16大会連続で1次リーグを突破していましたが、グループ最下位で敗退する波乱となりました。
フンメルス選手「とてもつらい夜」
1次リーグ敗退となったドイツのディフェンダー、フンメルス選手は、「ことばではとても表せない。自分たちのゴールチャンスをいかせなかった。僕が終盤のチャンスでヘディングを決めていたら、今ごろはドイツが決勝トーナメントに進んでいて最高だったが。ドイツのサッカーファンにとってとてもつらい夜になってしまった」と肩を落としていました。
韓国 キム・ヨングォン選手「やればできると証明できた」
1点目のゴールを決めた韓国のディフェンダー、キム・ヨングォン選手は、「苦しい試合になることはわかっていたが、選手全員が気持ちを1つにして戦った。世界ランキング1位のチームと戦ってよい結果を出せることができ、韓国サッカーもやればできるということを証明できた」と話していました。また、自身のゴールがいったんはオフサイドと判定されビデオ判定でゴールと認められたことについては、「私はゴールだと思っていたので、認められると信じていた」と話しました。
各国チームの監督は
イングランドのサウスゲート監督は、28日にカリーニングラードで行われる1次リーグ第3戦のベルギーとの試合に向けた記者会見の中で前回優勝のドイツが1次リーグで敗退したことについて質問に答えました。この中で、サウスゲート監督は、「驚いたが、他のチームのレベルも上がっている。ドイツに対する戦術がしっかりしていて特にカウンター攻撃が有効だった。ドイツのような強豪でも1次リーグは自動的に勝てるというものではない」と話しました。そのうえで「この大会ではポルトガルやスペイン、アルゼンチンも苦戦している。そのような結果を見るとどんな強いチームでも立ち止まってはならないということを意味している。ドイツは前回優勝し、われわれはいろいろ観察して学んでいる。進歩しなければ勝てない」と話しました。
また、ベルギーのマルティネス監督は、「ドイツは負けたが最高のチームだ。ただ、どのチームも秘密を持てないということだ。韓国はドイツに対して周到な準備をしてきた。簡単なゲーム、勝ちが決まっているゲームはない。自分への期待やうまく行かなかったときの失望感など大きな大会だけに気持ちの面も影響したと思う」と話しました。
優勝候補敗退の意味するところは
世界ランキング1位で17大会連続の出場のドイツは、2006年に就任したレーブ監督の下、史上3チーム目となる大会2連覇を目指した大会でした。
ワールドカップで通算10ゴールを挙げているミュラー選手を中心に、エジル選手やクロース選手など前回大会の優勝を支えた中盤は健在で、さらに、若手中心で臨んだ去年のコンフェデレーションズカップで優勝するなど、それぞれのポジションに力のある選手を複数そろえ、つけいる隙はないと見られていました。
この大会でも、ボールを持つと周りの複数の選手が連動して動く持ち味を発揮するなど、ボールの保有率では第1戦のメキシコ戦が60%、第2戦のスウェーデン戦が71%、第3戦の韓国戦が70%と、自分たちの形で試合に臨めていました。
しかし1試合平均20本以上のシュートを打ちながら3試合でわずか2得点、シュートに正確さを欠くとともに詰めの部分で相手の守備陣に対応されました。
他のチームの監督からは、「対戦相手のドイツに対する戦術がしっかりしていた。どんな強豪も立ち止まってはならないということを示した」「どのチームも秘密を持てない。進歩しなければ勝てない」という声が聞かれました。
優勝候補に挙がっていたドイツの敗退は、対戦チームへの分析や対策がより細かく進む中で、トップチームといえども、選手の成長に加えて、戦術にもさらなる変化や進化が求められることを示しています。
情報源:サッカーW杯 前回優勝のドイツが1次リーグ敗退 | NHKニュース
【6月28日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)は27日、グループFの試合が行われ、ドイツが韓国に0-2で敗れグループステージでの敗退が決まった。
この試合では後半アディショナルタイムに、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入から金英權(Young-Gwon Kim、キム・ヨングォン)にゴールが生まれると、さらに孫興民(Heung Min Son、ソン・フンミン)が追加点を挙げ、韓国が素晴らしい勝利を収めた。
ドイツが16強に進出するには、このグループリーグ最終戦に2点差以上で勝利しなければならなかったが、ヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督が率いるチームは緊迫した試合で一連のチャンスを逃した。活気のなかったドイツは、今世紀に入り世界王者として1次ラウンド敗退を喫した4か国目のチームとなった。
後半終了間際にCKからフリーになっていた金英權がボールをゴールに押し込み、マーク・ガイガー(Mark Geiger)主審がVARの介入を求めた試合の終盤、スーパースター集団のドイツはショックを受けているようにみえた。
ボールに触れていたのがトニ・クロース(Toni Kroos)だったことから金英權はオフサイドにならず得点が認められ、その数分後にはマヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)が必死にゴールを奪おうと高い位置に上がっていたことから、ドイツのビハインドは2点になった。ゴールに向かうロングパスをトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に所属するFW孫興民が追うと、誰もいないゴールにシュートを突き刺した。
W杯で4度の優勝経験を持つドイツが1次ラウンドを突破できなかったのは、1938年大会以来のことになる。
メキシコ戦とスウェーデン戦で迫力に欠ける戦いを見せていたドイツのレーブ監督は、この試合で主要国際大会では2012年以降初めてトーマス・ミュラー(Thomas Mueller)を先発メンバーから外し、驚きを引き起こしていた。しかし失望の前半を終えるまで、レーブ監督はなすすべもなく自身の選択肢を考慮せざるをえなくなった。
指揮官はレオン・ゴレツカ(Leon Goretzka)に代えミュラーを投入し、最後の交代カードを切った。
しかし、その選手交代がドイツを活性化させることはなく、素晴らしい勝利を収めた韓国だったが、スウェーデンがメキシコに3-0と勝利したことで、印象的な戦いを見せながらも不運にも敗退となった。(c)AFP/Justin DAVIS
情報源:王者ドイツがまさかの敗退、韓国は終盤の2点で初白星(AFP=時事) – Yahoo!ニュース
情報源:王者ドイツがまさかの敗退、韓国は終盤の2点で初白星 写真21枚 国際ニュース:AFPBB News
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