これだから教育委員会は・・・
神戸市垂水区で2016年10月、市立中3年の女子生徒(当時14歳)が自殺した問題で、神戸市教委は22日、第三者委員会の調査報告書で「破棄された」としていた自殺直後の同級生らへの聞き取りメモが、学校内にあったと発表した。遺族は、いじめの有無などを尋ねた聞き取りメモの確認を求めていたが、市教委は応じていなかった。市教委は経緯を調査し、5月中旬に結果を発表する予定。
市教委によると、自殺5日後の同年10月11日、教員3人が女子生徒と親しかった同級生ら生徒6人に行った聞き取り結果を記載したメモで計2枚。他に教頭が当時作成した日報も見つかった。
有識者らでつくる第三者委は昨年8月にまとめた報告書で、メモについては「破棄された」と記載。その後、女子生徒が通っていた中学校の教師が報告書の内容を知り「メモは存在する」と校長に申告し、校長は市教委に報告した。
しかし、市教委は「聞き取り結果は口頭で第三者委員会に伝え、報告書にも反映されている」と判断し、現物を確認して報告書を修正するなどの措置をとらずに放置した。第三者委は今年3月に「破棄」と記されたままの報告書を久元喜造市長に提出。校長が改めてメモの存在を指摘して初めて問題が表面化し、市教委は今月22日に遺族に謝罪した。
一方、報告書を作成する過程で、自殺当時の校長が市教委に「メモは見つかっていない」と申告していたことも判明した。なぜ実際と異なる申告をしたのか市教委は経緯を調べる。
記者会見した市教委の後藤徹也・教育次長は「怠慢と言われても仕方ない」と陳謝した。
女子生徒の母親は代理人弁護士を通じてコメントを発表した。母親は「遺族の気持ちを踏みにじるもので怒りを禁じ得ない。まだ隠されている資料があるのでは。報告書そのものが信用できなくなっている」と指摘した。
第三者委は報告書でいじめを認定したが、自殺の原因は「特定できない」と結論付けた。女子生徒の遺族は内容が不十分だとし、再調査の実施を求めている。【目野創】
◇聞き取りメモを巡る経緯
2016年10月 女子生徒が神戸市垂水区内で自殺。学校は同級生らに聞き取り調査し、メモを作成。市教委が第三者委員会を設置
(この間、生徒の母親は市教委側にメモの確認を繰り返し求める)
17年 8月 第三者委が「いじめはあったが自殺原因は特定できない」とする報告書をまとめる。メモは「破棄」と記載。校長から「メモは存在」と指摘を受けた市教委は確認作業をせず放置
18年 3月 母親が報告書は不十分とし、自殺原因などの再調査を求める
同 第三者委が市長に報告書を提出。校長は改めて「メモは存在」と指摘し、市教委が初めて調査開始
4月 市教委がメモがあったと発表
※市教委の説明などに基づく
情報源:<神戸・中3自殺>「破棄」調査メモ、「学校内に存在」発表(毎日新聞) – Yahoo!ニュース
情報源:神戸・中3自殺:「破棄」調査メモ、「学校内に存在」発表 – 毎日新聞
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