羽生二冠に勝った!藤井五段、最年少棋戦V&六段昇段/将棋 (1/5ページ) – 芸能社会 – SANSPO.COM(サンスポ)

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藤井五段(左)と羽生二冠が公式戦初対決。公開対局となった会場では約780人のファンが激戦を見守った (撮影・山田俊介)
藤井五段(左)と羽生二冠が公式戦初対決。公開対局となった会場では約780人のファンが激戦を見守った (撮影・山田俊介)

将棋界最多の29連勝を果たした中学生最年少プロ、藤井聡太五段(15)が17日、東京・有楽町朝日ホールで行われた朝日杯オープン戦本戦の準決勝で、現役最強と目される羽生善治二冠(47)との公式戦初対決に勝利。さらに決勝でも広瀬章人八段(31)を下し、最年少の15歳6カ月で中学生初の一般棋戦優勝。同じく最年少で中学生では初の六段昇段を果たした。

歴史的な対局の最終盤。羽生二冠が119手で投了を告げると、藤井五段が会場へ向かって一礼。固唾をのんで激戦を見つめたファンから、大きな拍手が起こった。

「羽生先生は憧れの存在で、公式戦で対局するのが一つの夢だった」

表彰式では優勝トロフィーを贈られ、満面の笑みをみせた
表彰式では優勝トロフィーを贈られ、満面の笑みをみせた

快進撃の15歳が、ついに将棋界のレジェンドも撃破した。日本列島が注目した準決勝。羽生二冠との公式戦初対決は持ち時間各自40分の早指し勝負。「思い切りぶつかるだけ」と先手番の藤井五段が攻め込むと、羽生二冠が反撃。公開対局で満員となった客席は静まり返り、ステージ上の両雄を双眼鏡でのぞき込むファンの姿もあった。

一進一退の攻防で迎えた終盤が緊迫度を増す中、藤井五段は「羽生マジック」で知られる起死回生の一手も打たせず、力で押し切った。

その勢いのまま、決勝では広瀬八段と初対局。序盤から攻め続けた。同八段が「どんな棋士になっていくのか。きょうはノーチャンス。とんでもない新人」と漏らしたほど圧巻の将棋を展開し117手で勝利。加藤一二三・九段(78)が1955年に樹立した15歳10カ月の記録を63年ぶりに塗り替え、史上最年少の15歳6カ月で棋戦初優勝を達成した。

朝日杯オープン戦で優勝し、トロフィーを受け取る藤井聡太六段(右)=17日午後、東京都千代田区
朝日杯オープン戦で優勝し、トロフィーを受け取る藤井聡太六段(右)=17日午後、東京都千代田区

今回の優勝で藤井五段は規定により、史上最年少の15歳6カ月で中学生としては初の六段に昇段。今月1日に五段に昇段してから、わずか16日での快挙だ。

「(結果は)自分としては望外。日々精進して上を目指したい」。新六段が今年の目標に掲げるのはタイトルを故郷の東海地区にもたらすこと。「その舞台に立てるよう成長したい。(きょうは)ゴールではない」。

優勝賞金は750万円だが「それで遊ぶことのないようにしたい」。あどけない表情に、15歳の決意があふれた。 (丸山汎)

加藤一二三・九段「15歳6カ月での朝日杯優勝、おめでとうございます。並大抵ではない重圧を軽やかに力へと変え、新たな将棋界の歴史を日々創造するお姿を、心から頼もしく思います」

朝日杯オープン戦本戦で優勝し、笑顔で写真撮影に応じる藤井聡太六段。最年少の15歳6カ月で棋戦優勝を果たした=17日午後、東京都千代田区
朝日杯オープン戦本戦で優勝し、笑顔で写真撮影に応じる藤井聡太六段。最年少の15歳6カ月で棋戦優勝を果たした=17日午後、東京都千代田区

日本将棋連盟の佐藤康光会長「初優勝おめでとうございます。全棋士参加棋戦、最年少記録更新と29連勝に続いて素晴らしい記録を打ち立てました。これからも地に足をつけて歩んでもらいたいと思います」

谷川浩司九段「全棋士参加の棋戦で優勝するのはまだ難しいと考えていました。予想を上回るスピードで強くなっているようです。20代、30代の棋士に対しては『君たち、悔しくないのか』と言いたい気持ちもあります」

優勝し、会見に臨む藤井聡太六段=東京・有楽町(撮影・山田俊介)
優勝し、会見に臨む藤井聡太六段=東京・有楽町(撮影・山田俊介)

★勝負メシ

出場棋士には、大会に協賛したコンビニ大手のローソンから昼食が提供された。藤井五段は鶏肉の空揚げが4つ入った「これが からあげ弁当」(450円)と「鶏ささみとオクラのこんにゃく麺サラダ」(330円)をチョイス。羽生二冠は「1/2日分の野菜が摂れるちゃんぽん」(430円)と「プレミアムロールケーキ」(150円)。広瀬八段は、宮城県産銀鮭の粕漬焼などが入った予約商品の「日本の恵み 味わい御膳」(1400円、いずれも税込み)とロールケーキのセットで英気を養った。

感想戦の後に取材に応じる羽生善治棋聖(左)、藤井聡太五段=東京・有楽町(山田俊介撮影)
感想戦の後に取材に応じる羽生善治棋聖(左)、藤井聡太五段=東京・有楽町(山田俊介撮影)

★3・8師弟対決の杉本七段「一人の棋士として挑みたい」

藤井新六段の師匠、杉本昌隆七段も来場した。前日16日に「藤井が羽生さんに勝っても驚かない」とサンケイスポーツに予測した通りの結果となり、「注目を集めた中での優勝、六段昇段は見事。より一層の精進を望みます」と祝福。「戦う中で羽生さんの高潔さや品格を感じたはず。勝敗よりも大きな財産になる」と喜んだ。3月8日には王将戦1次予選2回戦(大阪)で初めて弟子と戦う。「藤井と戦えるのはうれしい。気持ちを切り替え、一人の棋士として挑みたい」と語った。

★ファンが万歳三唱

歴史的な対局を見ようと、この日の会場には約780人のファンが駆けつけた。千葉市の50代の主婦は、藤井新六段の誕生を「息子を応援するような気持ちです」と喜んだ。

会場では親子連れの将棋ファンが目立った。「子供ができて、また将棋を始めた」という東京・世田谷区の会社員、末政浩昭さん(43)は「羽生さんが負けて寂しい」と肩を落とした。その横で長女の利緒ちゃん(小3)は「藤井君は居飛車の強さが出ていた。優勝も予想通り」と笑顔でうなずいた。

また、藤井新六段の地元、愛知県瀬戸市では複合商業ビルの1階フロアで応援会が開かれた。最年少での公式戦初優勝が決まった瞬間「やったー」と歓声が上がり、大勢のファンが万歳三唱で喜び合った。

朝日杯

2007年に創設された全棋士、アマチュア(10人)、女流棋士(6人)が出場する一般棋戦。1次予選、2次予選、本戦(16人)の全てがトーナメント方式で争われ、決勝も一番勝負。優勝賞金は750万円。一般棋戦は日本将棋連盟や新聞社、通信社、テレビ局などが主催。トーナメントでその年の優勝者を決めるNHK杯戦などがある。

六段昇段の条件

日本将棋連盟の規定では、六段昇段の条件を「五段昇段後のタイトル挑戦」「五段昇段後の全棋士参加棋戦での優勝」などとしている。一般棋戦の朝日杯は「全棋士参加棋戦」に該当する。タイトルとは竜王戦、名人戦、棋聖戦、王位戦、王座戦、棋王戦、王将戦、叡王戦の八大タイトル戦を指す。

藤井 聡太(ふじい・そうた)

2002(平成14)年7月19日生まれ、愛知県瀬戸市出身。5歳で将棋を始め、12年9月、プロ養成機関の奨励会に入会。16年10月、加藤一二三・九段の14歳7カ月を62年ぶりに塗り替え、最年少の14歳2カ月でプロとなった。

情報源:羽生二冠に勝った!藤井五段、最年少棋戦V&六段昇段/将棋 (1/5ページ) – 芸能社会 – SANSPO.COM(サンスポ)


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