96手 6八銀まで、△藤井聡竜王 の勝ち
2023/10/27 11:12
将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)に伊藤匠七段(21)が挑戦する第36期竜王戦七番勝負が10月25・26の両日、福岡県北九州市の「旧安川邸」で第3局が行われ、藤井竜王がシリーズ3勝目を飾った。11日の八冠制覇から無傷で防衛に“王手”をかけた藤井竜王が次戦で3連覇を決めるか。注目の第4局は11月10・11日、北海道小樽市の「銀鱗荘」で行われる。
藤井竜王が攻撃姿勢を貫き3勝目を飾った。北九州市を舞台に行われた第3局は、挑戦者・伊藤七段得意の相掛かりの出だしに。受けて立った藤井竜王は序盤に玉寄りの一手で工夫を見せ、力戦調の将棋へと展開していった。難解な中盤戦では、両者持ち時間をたっぷりと投入。本局でシリーズ初となる封じ手の手番となった藤井竜王は、激戦への変化を含む攻防の一手で本格的な戦いへと持ち込んだ。
飛車を活用させてペースを握った藤井竜王に対し、伊藤七段も各所に罠を張り巡らせるように深い読みを入れて盤上に集中。劣勢に追い込まれた終盤戦でも盤をにらんで反撃への道筋を探った。しかし、藤井竜王はわずかな隙を逃さず鋭く先手陣に斬り込むと、リードを拡大。後手玉も際どいながら、受けに回っても冷静な対応力を見せた。
ぎりぎりの終盤戦を制し、藤井竜王が鮮やかに詰みに討ち取り勝利。この結果、藤井竜王はシリーズ負けなしの3連勝で防衛に“王手”をかけた。
藤井竜王は「相掛かりから序盤で一歩を取らせるような形になり、その変わりに主張を作れるような展開かなと思いましたが、封じ手のあたりは自信のない形で戦いになってしまったかなと思っていました。昼食明けから急に激しくなり、終盤はわからない局面が多かった」と一局を総括。3連覇まであと1勝に迫っているが、「防衛のことはあまり考えずに2日間集中して指したい」と冷静に語った。
一方、伊藤七段は「序盤から激しい攻め合いになったが、後手からの反撃が思ったよりも厳しく誤算があり苦しくしてしまった。かなり苦しいシリーズになっているが、内容を改善して次局に臨みたい」と前を向いた。
藤井竜王は10月11日に王座戦五番勝負を制し前人未踏の八冠制覇を達成以来、無傷のまま勝ち星を積み上げている。ますます磨きのかかった圧巻の勝負術で3連覇を決めるか、一方後が無くなった伊藤七段が本領を発揮しシリーズ初勝利をもぎ取るか。注目の第4局は11月10・11日の両日、北海道小樽市の「銀鱗荘」で指される。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:八冠保持者・藤井聡太竜王が防衛に“王手” 伊藤匠七段を破りシリーズ成績は3勝0敗、3連覇へ前進/将棋・竜王戦七番勝負第3局 | ニュース | ABEMA TIMES | アベマタイムズ
2023-10-26 第36期竜王戦七番勝負第3局
☗伊藤匠-☖藤井聡 終局直後
終局直後は主催紙のインタビューが行われました。
【藤井聡太竜王の談話】
――本局を振り返って。
相掛かりから序盤で1歩を取らせる形になって、その代わりに主張を作れるかという展開だったかと思うんですけど、封じ手の辺りは自信のない形で戦いになってしまったかなと思っていました。昼食休憩明けから急に激しくなって、終盤は分からない局面が多かったかなと思っています。――序盤の☖4一玉(32手目)は控室でも「研究か」の声があった。
1手、様子を見たというところではあったんですけど、かなり手の広い展開なのであまり見通しは立っていなかったです。――勝ちを意識した局面は。
☖5七馬(84手目)と引いた手が詰めろになる形だったので、その辺りでいけそうかなと思いました。――第4局に向けて。
防衛のことはあまり考えずに、2日間しっかり集中して指したいと思います。【伊藤匠七段の談話】
――本局を振り返って。
序盤から直線的な展開になったんですけど、☖5六歩(44手目)の反撃が厳しかったので、その辺りが微妙だったのかなと思いました。――その☖5六歩が封じ手だったが、形勢判断については。
☖5六歩に対して☗2三銀成とかで攻め合うつもりだったんですけど、ちょっと自信が持てず、本譜を選びました。ただ、悪化させてしまったのかなと思いました。――☖2二飛(58手目)に☗3四歩と打ったところは。
☗3四歩と打たないと勝負にならないかと思ったんですけど、本譜のように踏み込まれて負けなのかなと思っていました。――第4局に向けて。
内容を改善して臨まないといけないかなと思っています。
藤井聡太竜王に伊藤匠七段が挑戦する 第36期竜王戦七番勝負第3局が、10月25・26日(水・木)に福岡県北九州市の「旧安川邸」にて行われ、藤井竜王が96手で伊藤七段に勝ち、対戦成績を3勝0敗としました。防衛まであと1勝です。
第4局は、11月10・11日(金・土)に北海道小樽市の「銀鱗荘」にて行われます。
詳しくは読売オンライン、ABEMA、及び日本将棋連盟ライブ中継でご確認ください。
情報源:藤井聡太竜王VS伊藤匠七段 第36期竜王戦七番勝負第3局 藤井聡太竜王の勝利
七番勝負の日程
明日あさ8時30分〜
無料で完全生中継─────
<第36期> #竜王戦
七番勝負 第三局 2日目#藤井聡太 竜王 対 #伊藤匠 七段
──────<聞き手>#室谷由紀 女流三段#飯野愛 女流初段#アベマで竜王戦
— ABEMA将棋ch(アベマ) (@Shogi_ABEMA) October 25, 2023
▲伊藤匠七段-△藤井聡太竜王(棋譜速報)
淡々と手が進み、伊藤は駒台に手をやって頭を下げた。先手玉は☗8六玉☖7七銀打☗同桂☖同銀不成☗同玉☖8五桂打☗8六玉☖7四桂☗9五玉☖9四金が一例で詰み。終局時刻は18時21分。消費時間は☗伊藤7時間59分、☖藤井7時間28分。藤井が開幕から3連勝で防衛まであと1勝とし、伊藤はあとがなくなった。第4局は11月10・11日(金・土)、北海道小樽市「銀鱗荘」で行われる。 【竜王戦:終局後一問一答…藤井竜王「手の広い展開」、伊藤七段「踏み込まれて負けと思った」<七番勝負第3局・藤井聡太竜王-伊藤匠七段> : 読売新聞】 https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/ryuoh/blog/20231026-SYT8T4679646/ 【竜王戦:「次がんばれ」北九州の大盤解説会場で伊藤七段にエール、藤井竜王は感想戦で笑み<七番勝負第3局・藤井聡太竜王-伊藤匠七段> : 読売新聞】 https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/ryuoh/blog/20231026-SYT8T4679758/ ※局後の感想※ 封じ手の☖5六歩(44手目)を「軽視していた」と伊藤。予定は☗2三銀成の攻め合いだったが、自信が持てず軌道修正した。ただ、☗2三銀成の変化に藤井は「全体的に自信がない」と語り、代案として有力だった可能性はある。実戦は後手玉に対して何かありそうだが何もないという、藤井の見切りの正確さが際立つ結果になった。
96手 6八銀まで、△藤井聡竜王 の勝ち
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防衛に王手。
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