山崎隆之八段の勝利
2023/07/01 19:33
将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の今季開幕戦となる1回戦・第1局が7月1日、宮城県仙台市の「夢メッセみやぎ」で行われ、山崎隆之八段(42)が羽生善治九段(52)に109手で勝利、2回戦に進出した。次戦は8月19日、新潟県の新潟市産業振興センター展示ホールで永瀬拓矢王座(30)と対戦する。
今期開幕戦は、衝撃な一局となった。本局は、先手の山崎八段得意の相掛かりの出だしに。角道を開けず、序盤から構想力が問われる力戦調の将棋となった。先に持ち時間を使い切ったのは山崎八段。両者前後に身体を揺らしながら深い読みを入れると、羽生九段が攻勢に出て先に抜け出すことに成功した。
難解な中盤戦では、羽生九段が銀を繰り出して先手陣を圧迫。山崎八段も盤面全体を広く使い積極性を見せたが、後手は攻守自在の差し回しでリードを拡大。5回の考慮時間も使い切った山崎八段だったが、局面の複雑化を図るような一着を見せると、現地大盤解説を務めた森内俊之九段(52)からは「山崎ワールドですね」の声も上がっていた。ぐいぐいと戦線を拡大する羽生九段は、終盤でも冷静な差し回しで後手を圧倒した。
このまま勝利を手にするかと思われた最終盤で、ドラマが待っていた。勝勢だった羽生九段だったが、詰めろをかけたところで形勢は急転直下の大逆転。公開対局を見守った観客は息を呑み、静まり返っていた。形勢が悪い局面から数々の逆転劇を演じてきた山崎八段だが、この劇的勝利に、終局直後には言葉が出ない。感想戦ではしばらく考え込んだ後、「勝負所で自分がうまく指せずに差が開いてしまった。差が開きすぎてしまい…、もうちょっと頑張ります」と語った。
一方、最後の最後で勝利が手からこぼれ落ちた羽生九段も、頭を抱えて呆然とした様子。「いや~ひどかったですね、あきれました…」と悔しさをあらわにした。
この結果、山崎八段は2回戦に進出。2回戦第1局は新潟県新潟市に舞台を移し、永瀬王座と対戦する。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:今季開幕戦は山崎隆之八段が大逆転勝利 急転直下の結末で“会長”羽生善治九段を破る/将棋・JT杯 | ニュース | ABEMA TIMES | アベマタイムズ
第44回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦 羽生善治九段VS山崎隆之八段戦が、7月1日(土)に宮城県仙台市「夢メッセみやぎ 展示ホールA・B」で行われ、山崎八段が109手で羽生九段に勝ち、二回戦に進出しました。
勝った山崎八段は、8月19日(土)に、新潟県新潟市「新潟市産業振興センター展示ホール」で、永瀬拓矢王座と対戦します。
情報源:羽生善治九段VS山崎隆之八段 第44回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦 山崎隆之八段の勝利|棋戦トピックス|日本将棋連盟
▲山崎隆之八段-△羽生善治九段(棋譜中継)
第44回将棋日本シリーズJTプロ公式戦1回戦第1局(東北大会)、羽生善治九段-山崎隆之八段戦を中継する。今期の開幕戦である。 2023年7月1日(土)に宮城県仙台市「夢メッセみやぎ展示ホール」で指される。開演は15時10分の予定(大会進行により遅れる場合あり)。持ち時間はチェスクロック式で各10分、使いきると1手30秒の秒読み。秒読みに入ってから1分単位の考慮時間が5回用意されている。解説は森内俊之九段、聞き手は本田小百合女流三段、読み上げは高浜愛子女流1級。対局の様子はABEMAで動画中継される。先後は振り駒で決定する。 進行が遅れている。こども大会の高学年の決勝は15時15分に終局。このあと大盤で振り返り、表彰式を終えてから、プロ公式戦が始まる。 会場の観客の中から抽選で選ばれた方が振り駒を行った。羽生の振り歩先で、結果はと金が3枚。山崎の先手と決まった。15時48分に対局開始。
羽生善治九段の振り歩先、と金が3枚で山崎八段の先手
初手は、▲山崎八段 2六歩、△羽生九段 8四歩
「おっ!」と森内九段が声を上げた。「面白い手ですね」と続ける。力戦調の将棋である。 15時59分、次の手を封じ手にしてください、と森内九段が指示した。山崎が31手目を封じ、小休憩に入る。森内九段が挙げた候補手は(1)☗7六歩、(2)☗3五歩、(3)☗5六歩、(4)その他。テーブルマークのマスコットキャラクター「コシノツヨシ」くんは☗5六歩を推す。「本格的な手ですね」と森内九段。その他の手としては、☗9六歩や☗3七桂が考えられる。ここまでの消費時間は☗山崎7分、☖羽生5分。
31手目を山崎八段が封じる
16時19分、封じ手が開封された。☗5六歩に会場がどよめく。「コシノツヨシくん、さすがですね」と森内九段。
封じ手は▲5六歩
☗2五飛に天を仰ぐ羽生。 静寂の中、羽生が投了。急転直下だった。終局時刻は17時6分。両者とも時間(各10分、考慮時間5回)を使いきっていた。投了以下は☖2五同玉☗1七桂打☖同歩成☗同桂☖1六玉☗2七金打で詰み。 大盤での振り返り、羽生の第一声は「いや、ひどかったですね。あきれました」。山崎はすぐに言葉が出てこない様子で、「勝負どころでうまく指せず、差が開きすぎてしまい……。もうちょっと頑張ります」と話した。 次回のJTプロ公式戦は7月8日(土)の中国大会、菅井竜也八段と斎藤慎太郎八段が戦う。
109手 2五飛まで、▲山崎八段 の勝ち
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次戦、永瀬拓矢王座と対決。
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