藤井聡太竜王が挑戦権獲得
2023/03/09 00:47
将棋の順位戦A級プレーオフが3月8日、東京・将棋会館で行われ、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が広瀬章人八段(36)に勝利し、自身初の名人挑戦を決めた。タイトルホルダーは渡辺明名人(棋王、38)。藤井竜王にとっては、史上最年少名人獲得の記録更新に挑むシリーズとなる。注目の七番勝負は、4月5日に東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で開幕する。
若き絶対王者が、歴史と伝統を誇る名人位のタイトル獲得へ初挑戦する。第76期C級2組の参戦から6期目の今期、A級初参戦となった藤井竜王は、トップ棋士10人の総当たり戦のリーグを7勝2敗で駆け抜けた。最終戦を終えた時点で広瀬八段と同星に並び、挑戦権争いはプレーオフへともつれ込んだ。
両者は、昨秋から冬にまたいで行われた前期の竜王戦七番勝負でも対戦。4勝2敗で藤井竜王が初防衛を飾ったが、広瀬八段が入念な序盤研究をぶつけて藤井竜王に初めて“第6局”を経験させたことも記憶に新しい。決着局となった竜王戦第6局以来の手合いとなる本局では、振り駒の藤井竜王が先手番を握り、「角換わり」の出だしとなった。本局でも後手の広瀬八段が序盤で未知の局面に誘導したと見られたが、両者とも研究済みとばかりに速いペースで進行。藤井竜王が攻勢に出てペースを握った。
力と力のぶつかり合いとなった超難解な中盤戦では、広瀬八段が反撃に回り形勢はほぼ互角。夜戦突入後も一進一退の激しい攻防が繰り広げられた。藤井竜王はじわじわとポイントを積み重ねてリードを広げたが、広瀬八段も簡単には譲らない。しかし、最後まで強気に攻め切った藤井竜王が押し切り、待望の勝利を手にした。
厳しいA級リーグ戦とプレーオフ全10局を戦い抜き、念願の挑戦権を獲得。藤井竜王は、「そのことを意識するという感じではないですが、名人戦ですと持ち時間9時間で一番持ち時間が長い対局になるので、その中でしっかり良いパフォーマンスが出せるように頑張りたい」と健闘を誓った。一方、3度目のプレーオフ進出も、初挑戦を逃した広瀬八段は、「今の自分で(リーグ)7勝2敗は出来すぎ。少し届かなかったところがあるので、今後の課題にしたい」と今後の飛躍を期した。
棋王戦五番勝負でも対戦中の渡辺名人と藤井竜王が、冬から春へと季節をまたぎ再び激突する。現在の名人位獲得最年少記録は、1983年に谷川浩司十七世名人(60)が打ち立てた21歳2カ月。挑戦権獲得から奪取へ、7月が誕生日の藤井竜王にとっては今期が記録更新最後のチャンスとなっている。藤井竜王は、「対局に臨むにあたって(記録を)全く意識することはないが、谷川先生の記録にチャレンジできるのは光栄なことだと思うので、精いっぱい頑張りたいと思います」と意気込みを語った。
現在、王将戦七番勝負と棋王戦五番勝負のダブルタイトル戦に挑んでいる藤井竜王は、それぞれ防衛と奪取に王手をかけており、六冠は目前に迫っている。さらに名人挑戦を決めたことにより、“七冠”獲得も視野に入ってきた。ハードスケジュールが最大の難敵とも言えるが、「その方が状態を保ったまま次の対局に臨みやすいところはある。自分としても良い状態で臨めているのかなという感触は持っている」とどこ吹く風。最年少名人と、羽生善治九段(52)に並ぶ“七冠”獲りへ、期待は高まるばかりだ。
注目の七番勝負は、4月5日に東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で開幕する。
◆藤井 聡太(ふじい・そうた) 2002年7月19日、愛知県瀬戸市出身。中学2年生時の2016年10月に史上最年少で四段昇段、史上5人目の中学生棋士となる。2020年度の第91期棋聖戦でタイトル初挑戦。渡辺明棋聖(当時)を破り、17歳11カ月で最年少タイトルホルダーとなった。以降獲得と防衛を重ねて、竜王2期、王位3期、叡王2期、王将1期、棋聖3期の通算11期。棋戦優勝は8回。通算成績は314勝63敗、勝率は0.8328。趣味は鉄道、チェス。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:藤井聡太竜王、初の名人挑戦が決定 広瀬章人八段とのプレーオフに勝利 “最年少名人”へ前進/将棋・順位戦A級 | ニュース | ABEMA TIMES
2023年3月8日23時47分
藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が名人戦の初挑戦を決めた。東京・千駄ケ谷「将棋会館」で8日に行われた、将棋の第81期A級順位戦プレーオフで、午後11時45分、125手で後手の広瀬章人八段(36)を下し、渡辺明名人(棋王=38)への挑戦権を獲得した。10人総当たりのリーグ戦は広瀬と並んで7勝2敗で終えたため、5年ぶりに挑戦者決定戦が開催された。
「攻めがつながるか微妙かと思いました。先手3七桂(115手目)と打って、難しいですけど、後手玉を寄せる形が見えてきたと思いました」。大一番で勝利をつかみ、ホッとした表情を見せた。角換わり腰掛け銀から攻め合いになったが、「相手の急所が見えづらい形で、距離感のつかめない局面が多かったです」とした。
20歳8カ月での初挑戦権獲得は、加藤一二三・九段(引退=83)が1960年(昭35)の第19期で記録した20歳3カ月に次ぐ。1クラス下のB級1組からA級に初昇級即挑戦の例は、藤井で10例目。このうち83年(第41期)谷川浩司、94年(第52期)羽生善治、16年(第74期)佐藤天彦が名人を獲得した。藤井が第7局で獲得したとしても20歳11カ月で、谷川の持つ21歳2カ月の最年少名人記録を更新する。「意識することではないんですけど、谷川先生の記録にチャレンジできるのは光栄なことですし、精いっぱい頑張りたいです」と語った。
7番勝負第1局は4月5日、東京都文京区「ホテル椿山荘東京」で開幕する。
情報源:藤井聡太竜王、初の名人挑戦決めた「後手玉を寄せる形が見えてきた」プレーオフ制し7冠へ前進 – 社会 : 日刊スポーツ
2023年3月9日0時38分
渡辺明名人(38)への挑戦権を争う、将棋の第81期A級順位戦プレーオフが8日、東京・千駄ヶ谷「将棋会館」で行われ、先手の藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が広瀬章人八段(36)を125手で下し、名人戦の初挑戦を決めた。2日のリーグ最終戦で両者が7勝2敗の同率首位で並んだため、5年ぶりのプレーオフへ突入。広瀬は第73、76期以来、3度目のプレーオフ進出となったが、初の名人挑戦権獲得を逃した。
戦型は角換わり。藤井には過去3勝10敗と分が悪かったが、序盤から工夫を見せた。難解な終盤戦、広瀬は粘り強く相手にプレッシャーをかけ続けたが、最後は押し切られた。
終局後、広瀬は「ちょっと苦労の多い展開にしてしまい、それがだんだん形勢に表れてしまった。チャンスの少ない将棋だったのではないかなと思う」と振り返った。
A級9年連続で在籍。8年前と5年前のプレーオフにも進出したが、いずれも敗れている。今期のリーグは7勝2敗と、自己最高の成績だった。昨年10~12月の竜王戦7番勝負では藤井に挑戦し、工夫を凝らした指し回しを披露したが、2勝4敗で敗れた。3カ月後に得た再戦のチャンスを生かすことができなかった。
今期のリーグ戦について「いまの自分には7勝2敗は上出来だが、少し届かなかったところがある。今後の課題にしたい」と話した。
情報源:広瀬章人八段、3度目プレーオフも初の名人戦挑戦権獲得逃す「チャンスの少ない将棋だった」 – 社会 : 日刊スポーツ
第81期順位戦A級プレーオフ 藤井聡太竜王VS広瀬章人八段の対局が、3月8日(水)に東京・将棋で行われ、藤井竜王が125手で広瀬八段に勝ち、渡辺明名人への挑戦権を獲得しました。
藤井竜王は初の名人挑戦です。
第81期名人戦七番勝負第1局は、4月5・6日(水・木)に東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われます。
情報源:藤井聡太竜王VS広瀬章人八段 第81期順位戦A級プレーオフ 藤井聡太竜王が勝利し名人挑戦へ|棋戦トピックス|日本将棋連盟
A級プレーオフ
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▲藤井聡太竜王ー△広瀬章人八段
この局面で広瀬が投了した。終局時刻は23時45分。消費時間は、☗藤井聡5時間51分、☖広瀬5時間30分。藤井は史上2番目の若さで名人挑戦を決めた。 投了以下は☖4四同玉☗4五銀☖4三玉☗4二金☖3三玉☗2五桂打☖2四玉☗3三銀が一例で詰んでいる。
23時45分 終局
125手 4四銀まで、▲藤井聡竜王 の勝ち
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- 第78期将棋名人戦七番勝負 ライブ中継:朝日新聞デジタル
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