第48期 棋王戦コナミグループ杯 五番勝負 第三局
渡辺明棋王 対 藤井聡太竜王
2023/03/05 20:41
将棋の棋王戦コナミグループ杯五番勝負第3局が3月5日に行われ、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が渡辺明棋王(名人、38)に敗れ、シリーズを2勝1敗とした。次戦、第4局は3月19日、栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で指される。
藤井竜王が棋王奪取に王手をかけた第3局・新潟対局は、藤井竜王の先手で「角換わり」の戦型に。出だしから速いスピードで指し進められ、前例の少ない激しい展開となった。未開の将棋に、両者ともに熟考。藤井竜王は高リスクをいとわずぐんぐんと玉を前進させたが、形勢はぴんと張りつめたように均衡を保ったまま終盤戦へと突入した。
互いに持ち時間1時間を切ると、対局室の緊張感はより一層アップ。渡辺棋王が先手陣に踏み込み金を取ると、この決断から形勢が動き出し渡辺棋王側へ。チャンスと見られていたが明快な手順は見えず、藤井竜王は難易度の高い選択を迫り続けた。角の打ち合いから、渡辺棋王が先に一分将棋に突入。ぎりぎりの大激戦から、最後は大シーソーゲームに。超難所をくぐり抜けた渡辺棋王が勝利を手にした。
最後までどちらが勝つか分からない大激戦とあり、終局後は両者ともにぐったり。藤井竜王は、「最後に一瞬チャンスが来た場面もあったが、全体的に苦しい将棋だったので仕方ない。しっかり内容を振り返って次に繋げたい」と疲労をにじませた。
この結果、藤井竜王はシリーズ初黒星。9割超えの勝率を誇る先手番で敗戦を喫し、棋王位初奪取で期待が寄せられている“最年少六冠”獲得は次局以降に持ち越されることとなった。藤井竜王は現在、羽生善治九段を挑戦者に迎えた王将戦七番勝負も同時並行で戦っている。3勝2敗で初防衛に王手をかけているものの、百戦錬磨のレジェンド相手に一瞬たりとも気は抜けない。さらに順位戦A級を首位で駆け抜け、3月8日は名人初挑戦をかけて広瀬章人八段(36)とプレーオフの大勝負が待ち構えている。全国を飛び回り連日の大勝負に臨むとあり、ハードスケジュールも強敵のひとつと言えるだろう。
10連覇中の渡辺棋王にとっては待望のシリーズ初勝利。対藤井竜王戦の連敗を「7」で止めた。タイトル戦では2020年7月の第91期棋聖戦五番勝負第3局以来の白星となった。11連覇に向けて連勝を飾り最強の挑戦者を退けるか、藤井竜王が次局で決めるか。大注目の第4局は3月19日、栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で指される。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:藤井聡太竜王、シリーズ初黒星 渡辺明棋王に敗れ2勝1敗に “最年少六冠”は持ち越し/将棋・棋王戦五番勝負第3局 | ニュース | ABEMA TIMES
2023/03/05 20:53
将棋の棋王戦コナミグループ杯五番勝負第3局が3月5日に行われ、渡辺明棋王(名人、38)が藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)に174手で勝利し、待望のシリーズ初勝利を飾った。この結果、通算成績は1勝2敗に。カド番に変わりはないが、11連覇に向けて反撃ののろしを上げた。次戦、第4局は3月19日、栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で指される。
【映像】渡辺棋王がシリーズ初勝利を飾った一局
カド番に立たされていた渡辺棋王が、待望のシリーズ初勝利を飾った。第3局・新潟対局は、藤井竜王の先手で三度「角換わり」が志向された。出だしから速いスピードで指し進められたが、昼食休憩を前に急ブレーキ。高度で難解な応酬に、両者とも持ち時間をたっぷりと投入した。藤井竜王は高リスクをいとわずぐんぐんと玉を前進。しかし、形勢はぴんと張りつめたように均衡を保ったまま終盤戦へと突入した。
互いに持ち時間1時間を切ると、対局室の緊張感はより一層アップ。渡辺棋王が先手陣に踏み込み金を取ると、この決断から形勢が動き出し渡辺棋王側へ。チャンスと見られていたが明快な手順は見えず、藤井竜王は難易度の高い選択を迫り続けた。角の打ち合いから、渡辺棋王が先に一分将棋に突入。最後までギリギリの大激戦、数々の超難所をくぐり抜けた渡辺棋王が待望の初勝利をもぎ取った。
最後までどちらが勝つか分からない大激戦とあり、終局後は両者ともにぐったり。初白星を飾った渡辺棋王だが、「だいぶ追い込まれてしまったと感じていて、負けになっていても…という感じで指していました。良くなってからの指し方があれではあった(良くなかった)んですけど、中盤でバランスが取れたのはよかったかなと思います」と話し、緊張感は抜け切れていない様子。藤井竜王は「最後に一瞬チャンスが来た場面もあったが、全体的に苦しい将棋だったので仕方ない。しっかり内容を振り返って次に繋げたい」と疲労をにじませていた。
10連覇中の渡辺棋王にとっては待望のシリーズ初勝利。「ひとつ返すことができたので、また次からも目の前の一局というところでやっていきたいと思います」と意気込みを語った。対藤井竜王戦の連敗は「7」でストップ。タイトル戦では2020年7月の第91期棋聖戦五番勝負第3局以来の白星となった。11連覇に向けて連勝を飾り最強の挑戦者を退けるか、藤井竜王が次局で決めるか。大注目の第4局は3月19日、栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で指される。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:渡辺明棋王、待望シリーズ初勝利!藤井聡太竜王を破り11連覇へ前進 藤井戦連敗は「7」でストップ/将棋・棋王戦五番勝負第3局 | ニュース | ABEMA TIMES
2023/03/05 22:29
将棋の棋王戦コナミグループ杯五番勝負第3局が3月5日に行われ、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が渡辺明棋王(名人、38)に敗れ、シリーズを2勝1敗とした。棋界トップクラスの終盤力を誇る藤井竜王が、痛恨の詰み逃しで大逆転負け。誰よりも先に敗戦を悟ると「はあぁー」と声に出しガックリ、深いため息を漏らした。
【映像】藤井竜王がまさかの詰み逃し!大逆転を喫した瞬間
あまりにも劇的な終盤戦に、各所から悲鳴が上がった。本局は、藤井竜王が勝率9割超えを誇る先手番。棋王位奪取と最年少六冠へ王手をかけ、角換わり腰掛け銀の出だしとなった。しかし、藤井竜王が中盤で強く玉を上がると、「少しつっぱり過ぎたか」。渡辺名人にリードを許し、超難解な終盤戦へと突入した。渡辺名人が決めきるかと思われたが、なかなか先手玉は寄せ切れない。互いに一分将棋に突入する白熱の大激戦から、藤井竜王が必死の粘りを見せた。終盤に圧倒的な力を誇る藤井竜王は、安全策を優先させる渡辺棋王から一時逆転。ABEMAの「SHOGI AI」は藤井竜王に勝率90%超えの数字を表示した。
ABEMAの解説陣も「すさまじい将棋」と想像をはるかに飛び越える大激戦に言葉を失う。解説を務めた戸辺誠七段(36)も「将棋界で一番詰めが強い男ですからね」と称する藤井竜王とあり、いよいよ勝負あったか。しかし、驚くことに藤井竜王がまさかの詰み逃し。あまりにもドラマチックな展開に解説者も大混乱の中、藤井竜王が誰よりも先に過ちに気付くと「はあぁー」とため息が声となり、静寂な対局室に響き渡った。
逆転に逆転が次ぐあまりにもドラマチックな最終盤。一手指されるごとに各所から悲鳴があがり、コメント欄は「ひえええええ」「あああああ」「なんてこと…」と悲鳴で埋め尽くされた。さらに、悔しそうに首を何度もガックリと折り、深いため息を漏らす藤井竜王の姿には「こんな藤井竜王、みたことない」「悔しさがあふれてる…」「ここまで荒れるのは珍しいね」のコメントも。渡辺棋王が接戦を制し、シリーズ初勝利を手にした。
終局後、藤井竜王は「最後に一瞬チャンスが来た場面もあったが、全体的に苦しい将棋だったので仕方ない。しっかり内容を振り返って次に繋げたい」とコメント。3月19日に栃木県日光市で行われる第4局へ、「切り替えて良い状態で臨めるようにと思います」と前を向いた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:藤井聡太竜王「はあぁー」まさかの詰み逃しに深いため息 ファンは驚き「こんな竜王みたことない」「悔しさがあふれてる…」 /将棋・棋王戦五番勝負第3局 | ニュース | ABEMA TIMES
終局直後
(渡辺明棋王が1勝を返した。次局は先手番だ)
――62手目△4二金で前例を離れた。序盤のわかれについて。
あのあたりは定跡かなと。その後は手が広いのでどうなるかと思っていました。
――昼食休憩明けの68手目△7五歩から△8六歩のあたりは。
単に△8六歩との比較が難しかったです。
――88手目△7七とでは△8四飛も検討されていた。
△8四飛は▲7五玉……。その後の変化がわかりませんでした。
――終盤について。
よくなったところもあったのですが、どんどん差を詰められた感じでした。
――148手目△2六桂のあたりは。
いやー、だいぶ追い込まれてしまったので、もう負けになっていても……という感じでやっていました。
――本局全体を振り返って。
よくなってからの指し方があれでは……ということはありましたが、中盤でバランスを取れたのはよかったと思います。
――第4局に向けて。
ひとつ返すことができたので、また次から目の前の一局ということでやっていきたいと思います。
(▲2六飛では▲2五歩があったと藤井聡太竜王)
――67手目▲8四歩のあたりは。
判断の難しい形でした。△4三玉から△3三玉と横に逃げ出されてしまうと攻める形が難しくなるかなと思ったので、▲8四歩で△4三玉には▲8三歩成(△同飛は▲6一角が王手飛車取り)を見せて、玉寄りを牽制してどうかなと考えていました。
――73手目▲7七玉では▲7七桂を予想する声もあった。
本譜は8六玉の形で安定させるのが難しいと思ったので、▲7七玉はやりすぎだったかもしれません。▲7七桂は△8七角の筋が残ってしまうので、少し嫌な形ではあるかなと思ったのですが、それでやるべきだったかなと思います。
――77手目▲8六玉のあたりは。
最初は△6五同銀(76手目)に▲6六歩も考えたのですが、それも自信が持てない気がしたので。ただ、本譜は悪くなる順がありそうかなと思いながらやっていました。
――83手目▲7六銀のあたりは。
手が広いと思いましたが、よい組み合わせがわからなくて。本譜は少し誤算があって負けにしていると思いました。
――155手目▲2六飛のあたりは。
終盤はずっと苦しいと思って指していたのですが、最後は一瞬チャンスがありました。▲2六飛のところで▲2五歩と打っていれば。そこは残念ではありますが、全体的には負けの局面が続いていたので仕方ないかなと思います。
――本局全体について。
▲7七玉(73手目)としてからは、ちょっと……。突っ張りすぎたというか、危険な形になってよくなかった感じがします。そのあたりの判断でミスが出てしまったのかなと思います。
――第4局に向けて。
また切り替えて、いい状態で臨めればと思います。
渡辺明棋王に藤井聡太竜王が挑戦する 第48期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第3局が、3月5日(日)に新潟県新潟市の「新潟グランドホテル」にて行われ、渡辺棋王が174手で藤井竜王に勝ち、対戦成績を1勝2敗としました。
第4局は、3月19日(日)に栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」にて行われます。
詳しくは、ABEMA、棋王戦中継サイト及び日本将棋連盟ライブ中継をご覧ください。
情報源:渡辺明棋王VS藤井聡太竜王 第48期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第3局 渡辺明棋王の勝利|将棋ニュース|日本将棋連盟
五番勝負
渡辺明棋王、待望シリーズ初勝利!藤井聡太竜王を破り11連覇へ前進 藤井戦連敗は「7」でストップ/将棋・棋王戦五番勝負第3局#渡辺明 棋王#藤井聡太 竜王#棋王戦https://t.co/nJ8k8L4Win
— ABEMA将棋ch(アベマ) (@Shogi_ABEMA) March 5, 2023
▲藤井聡太竜王-△渡辺明棋王(棋譜中継)
渡辺はしっかりした手つきで銀を打ちつける。藤井は座り直した。 この局面で藤井が投了した。終局時刻は20時13分。消費時間は、☗藤井3時間59分、☖渡辺3時間59分。 投了以下は、☗3九同玉に☖4八金☗同金☖同角成☗同玉☖5九角☗3九玉☖4九飛☗同玉4八金と物量にものをいわせて王手を続ければ詰む。 ジェットコースターのような終盤戦の末、渡辺が大激戦を制した。渡辺は待望の1勝目。第4局は3月19日に栃木県日光市「日光きぬ川スパホテル三日月」で行われる。
20時13分 終局
174手 3九銀まで、△渡辺明棋王 の勝ち
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詰みの見逃しとはめずらしい。
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