2022年度「将棋日本シリーズ」決勝戦
▲斎藤慎太郎八段 対 △藤井聡太竜王
2022/11/20 20:22
将棋の藤井聡太JT杯覇者(竜王、王位、叡王、王将、棋聖、20)が11月20日、千葉県千葉市の幕張メッセ国際展示場で行われた将棋日本シリーズ JTプロ公式戦決勝戦で、斎藤慎太郎八段(29)に114手で勝利し、最年少での優勝を達成した。同こども大会優勝経験者のプロ公式戦優勝は初。対局後に行われた記者会見では、「今年が最年少(記録更新)のラストチャンスということを今日もまた忘れていました。結果的に良い結果を残せたことを嬉しく思います」と笑顔で語った。会見の内容は以下の通り。
――最年少優勝記録を更新。
今年が最年少(記録更新)のラストチャンスということを北海道大会の時に伺って、今日もまた忘れていました(笑い)。対局に臨む上では意識はしていなかったのですが、今年が更新できる最後の機会だったということで、結果的に良い結果を残せたことを嬉しく思います。
――昨年の準優勝からリベンジで優勝。強い思いがあったのでしょうか?
前期初めて決勝戦まで進むことができましたが、JT杯は非常に持ち時間が短い棋戦なので、前回はあっという間に終わってしまったなという感覚がありました。その反省を活かして、時間配分に気を付けながら指せればと思っていました。
――持ち時間が各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間という特殊な棋戦。時間配分の改善があったのでしょうか。
JT杯は秒読みに入った後考慮時間が5回と他の早指し棋戦と比べて回数が少ないので、なるべく10分の持ち時間を有効に使って考えられたらと思っていました。
――こども大会とプロ公式戦の両方を制した初めての棋士に。特別な感情はありますか?
テーブルマークこども大会は、私が奨励会に入る前に何回も参加していて、小学3年生の時に優勝できたという思い出のある大会です。当時はJT杯プロ公式戦の対局を見ながら自分自身も楽しんでいましたし、舞台への憧れの気持ちもありました。今回、プロ公式戦の舞台でも優勝という結果を出すことができたのは、非常に感慨深く思っています。
――JT杯は公開対局。タイトル戦の静かな環境での対局と感覚の違いはありますか?
普段の対局とは違った緊張感があるのかなと思います。対局に臨む上でより良い方向に、プラスにして、緊張感を高めて臨めればと思っています。
――こども大会では、優勝の前年の小学2年生の時には見落としで敗れ悔し涙を流されていました。その時の体験を振り返るとどのような思いがありますか?
小学2年生で初めて決勝に進出して、ステージの上で対局できるということが非常に嬉しかったのを覚えています。対局の方では大きなミスをしてしまって非常に悔しかったですが、ステージの上で和服を着て、というすばらしい環境で対局をすることができて、またこの舞台に立ちたいという気持ちが当時も強かったと思います。翌年優勝することができたので、2年生の時の経験は自分にとって大きかったのかなと思います。
――こども大会参加者へ
大会は最後まで勝ち進んで優勝するのはひとり。途中で負けてしまって悔しい思いをするこどもたちの方が圧倒的に多いですが、勝ち負けに関わらず、将棋を指して楽しいという気持ちを大切にしてほしいなと思います。また、こども大会は負けてしまっても、自由対局や指導対局などいろいろなイベントがあるので、この大会を通して他のこどもたちと交流を広げていってほしいなと思います。
――将棋の好きなところは?
いろいろありますが、まずは働きの異なる駒同士を連携させて、どのように使っていくかというところと、将棋は持ち駒のルールがあるので、序盤から中盤、終盤にかけてどんどん局面が複雑になっていくというところがあって、中盤終盤になると同じ局面が現れることがほとんどないので、難しい局面を考えていくのが一番指していて楽しいと感じるところかなと思います。
――将棋が強くなる秘訣を教えてください。
わかっているという訳ではないのですが、上達法は人それぞれ。これをやれば良いというものがある訳ではないので、自分がやっていて楽しいと思えることをやってほしいなと思います。自分は子供の頃は詰将棋が好きで良く解いていたんですけど、自分にとって楽しい方法を続けてほしいです。実戦が好きな子は実戦をたくさんやるのも良いかなと思いますし、結果的に上達に繋がるんじゃないかなと思います。将棋の勉強法は実戦、詰将棋、棋譜並べと言われますが、自分は棋譜並べは将棋を始めた頃は全くやっていなくて、奨励会に入ってからという感じでした。自分が楽しいと思えるのが大事なことかなと思います。
情報源:藤井聡太JT杯覇者、最年少記録更新Vも「今日も忘れていました」こども大会とダブル制覇に「非常に感慨深い」と喜び語る/将棋・JT杯 | ニュース | ABEMA TIMES
第43回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦決勝 藤井聡太竜王VS斎藤慎太郎八段の対局が、11月20日(日)に千葉県千葉市の「幕張メッセ国際展示場4~6ホール」で行われ、藤井竜王が114手で斎藤八段に勝ち、将棋日本シリーズの優勝を果たしました。
藤井竜王は初の日本シリーズ優勝です。
情報源:藤井聡太竜王VS斎藤慎太郎八段 第43回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦決勝 藤井聡太竜王の勝利|棋戦トピックス|日本将棋連盟
藤井聡太JT杯覇者、最年少記録更新Vも「今日も忘れていました」こども大会とダブル制覇に「非常に感慨深い」と喜び語る/将棋・JT杯 | ニュース | ABEMA TIMEShttps://t.co/KpHazVIZmm
— kewpiehoney (@kewpie_honey) November 20, 2022
「優勝するのは1人ですので、悔しい思いをする子どもたちの方が圧倒的に多い」
今年の朝日杯で敗れた後、考えながら廊下を歩いていた姿を思い出しました。
藤井聡太竜王、JT杯〝最年少〟で初優勝 敗れた子どもたちにメッセージ~会見ノーカット~=北野新太撮影 https://t.co/Zz1v7Acljo pic.twitter.com/863YH9rI8g
— 高津祐典 (@yusuketakatsu) November 21, 2022
今年の #JT杯 は無事に終了いたしました。1年間応援いただきありがとうございました😌
優勝者記者会見で #藤井聡太 JT杯覇者に『将棋の好きなところ』をお聞きしました。
みなさんは『好きな将棋を、好きなように、好きなだけ』楽しんでいただけましたか? pic.twitter.com/8t7SoJ6GAx
— 将棋日本シリーズ JTプロ公式戦(JT杯)【公式】 (@jt_shogi) November 20, 2022
#藤井聡太 竜王が優勝
【第43回 #将棋日本シリーズ JTプロ公式戦決勝】
○藤井聡太竜王 VS ●斎藤慎太郎八段
第43回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦決勝が11月20日(日)に行われ、藤井竜王が114手で斎藤八段に勝ち、将棋日本シリーズの優勝を果たしました。 https://t.co/J3DPcsJDT1
— 日本将棋連盟【公式】 (@shogi_jsa) November 20, 2022
▲斎藤慎太郎八段 対 △藤井聡太竜王(棋譜中継)
会場の中から抽選で選ばれた方が振り駒を行った。藤井の振り歩先で、結果はと金が2枚。斎藤の先手と決まった。16時43分に対局開始。
藤井聡太竜王の振り歩先、と金が2枚で斎藤慎太郎八段の先手
初手は、▲斎藤慎八段 2六歩、△藤井聡竜王 8四歩
「全然違いました。これが現代将棋なんですね」(佐藤康九段) ここで郷田九段が封じ手の指示を出した。斎藤は考えている。16時57分、斎藤が51手目を封じた。消費時間は☗斎藤8分、☖藤井6分。 テーブルマークのゆるキャラ、コシノツヨシくんが登壇。封じ手予想に加わった。候補手は(1)☗3三同桂成、(2)☗3五歩、(3)☗7九玉、(4)その他。郷田九段は「その他も視野に入れて考えてください」という。☗1五歩も考えられる。コシノツヨシくんは(3)☗7九玉、舞台裏の佐藤康九段は(1)☗3三同桂成から☖同銀☗5六歩を予想した。
17時20分、小休憩が明けて封じ手が開封された。攻めに勢いをつける☗1五歩だった。2一に計がいないので後手の端は弱い。☗9七玉☖9九飛成☗9八金☖8八銀で詰み。 ここで斎藤が投了。藤井が本棋戦初優勝を決めた。終局時刻は18時0分。斎藤は5回の考慮時間まで使いきった。藤井は2回まで使い、3回を残した。
114手 7八銀不成まで、▲藤井聡竜王 の勝ち
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JT杯最年少記録更新
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