へぇ・・・
2022.9/11 10:00
自治体がタイトル戦を誘致するようになって、10年以上たつが、ここに来てその活動が顕著になってきたように思う。
9月5、6の両日、第63期「お~いお茶杯王位戦」では、静岡県牧之原市が市を挙げて誘致をした。
牧之原台地は、全国的に有名なお茶の産地で、協賛社の『伊藤園』と関係が深いことと、牧之原市は「将棋によるまちづくり」を宣言し、実行委員会を作っての誘致となった。
同じく静岡県では、掛川市も「将棋の街」を宣言し、毎年新年早々、王将戦を誘致している。
とはいえ王位戦は、主催社が5社あって本拠地を必ず回るので、誘致と言っても第6局以降に限られる。
従って第6局はない恐れもあったが、挑戦者の豊島将之九段が新型コロナウイルスに感染し、第5局を予定していた佐賀県嬉野市の対局がなくなったため、牧之原市に第5局が回ってきたのだった。
このところ棋士の感染者は多く、副立ち合いで来ていた千葉幸生七段も1日目の夜から熱が出て、2日目に帰京となった。
藤井聡太王位の3勝1敗で迎えた本局も、前4局と同じ角交換腰掛銀へと進む。
先手の豊島が前例の少ない仕掛けを敢行したことで、中盤早々見たことのない戦いとなった。
豊島玉は城に入り、藤井玉は野戦そのもので、玉自ら戦場に出て戦う構図。藤井は玉の守りより攻めを優先させて優位を掴んだ。
やや不利ながら、粘っているうちに豊島にもチャンスはきたが、ずっと不利だと思っていた豊島は逆転の可能性のある手を逃し、最後は藤井の一気の寄せに屈した。
藤井はこれで4勝1敗となり、3期連続での王位獲得。ヒューリック杯棋聖戦での対永瀬拓矢王座戦に続き、初戦を敗れた後はすべて勝っての防衛となった。
この将棋も、豊島にとっては、悪手を指した覚えがないのに悪くなるという、納得のいかない負け方ではなかったか。
これで藤井は、タイトル戦10連勝。こういう勝ち方を見ると、トーナメントの一発勝負はいざ知らず、番勝負で藤井に勝つのは至難の業、と思えてしまうのは私だけではあるまい。
来月からは、広瀬章人八段を挑戦者に迎えての竜王戦が始まる。今までの挑戦者とは一味も二味も違うだけに、どんな将棋が見られるか楽しみである。
■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。
情報源:【勝負師たちの系譜】藤井五冠の王位三連覇 タイトル戦10連勝、番勝負で勝つのは至難の業(1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
藤井は、タイトル戦10連勝。こういう勝ち方を見ると、トーナメントの一発勝負はいざ知らず、番勝負で藤井に勝つのは至難の業、と思えてしまうのは私だけではあるまい。https://t.co/vG7oGxEe9Q
— zakzak (@zakdesk) September 11, 2022
ほぉ・・・
|
|
|
|
|
|
★