7/18に竹部女流四段がtwitterで、「史上初の負け方をしました。。。」と投稿した対局
2022/7/18 23:29(最終更新 7/19 20:43)
将棋の女流公式戦で18日、「入玉宣言法」で勝負が決する対局があった。入玉宣言法は2013年10月から導入されたルールで、双方の玉が敵陣に入って勝負がつかない状況になった時に、「持将棋」のように双方が同意しなくても、敵陣に入った駒の数などの条件を満たせば一方の「宣言」で勝敗が決まる。日本将棋連盟によると、男女の公式戦で適用されたのは史上初という。
間違えると宣言した側の負け
「入玉宣言法」で決着がついたのは、この日指されたマイナビ女子オープン予選の野原未蘭女流初段(18)―竹部さゆり女流四段(44)戦で、野原女流初段が勝利を収めた。
午後1時に始まった対局は、竹部女流四段の玉が相手の攻めをかいくぐって120手目に先に敵陣に到達。続いて野原女流初段の玉も、3枚持っていた大駒を1枚失ったものの169手目に入玉を果たし、ともに入玉する「相入玉」になった。
入玉宣言法は、宣言する側は▽玉が敵陣に入っていて王手がかかっていない▽敵陣に入った駒が玉以外に10枚以上▽敵陣に入った駒の点数(飛・角5点、その他1点)が持ち駒と合わせて24点以上――を満たす必要があり、点数が31点以上なら宣言側の勝ち、24~30点なら持将棋(引き分け)となる。
通常は、相入玉で互いの玉を詰ます見込みがなくなった時、双方の合意で持将棋になるか、規定の点数に足りない側が投了することが多い。だが、合意が成立せず、点数の足りない側が負けを認めない場合、手順が延々と続く問題点があった。入玉宣言法は、その解決法として導入されたが、条件を一つでも満たしていないと宣言した側が負けになるという厳しいルールのため、駒の数え間違えや点数の計算ミスで負けになることを恐れ、宣言に踏み切る棋士がいなかった。
1分将棋の中で確認、小さな声で
野原女流初段によると、双方入玉になった時点で竹部女流四段の駒の点数が持将棋にするには足りない状況だったが、「相手に投了する雰囲気がなかったので宣言しなくては、と思いました。規定は覚えているつもりでしたが、間違えると負けになるのですごく緊張しながら何度も確かめました」。
1分将棋の中で確認し、午後3時3分に自身の手番に時に「宣言します」と言ったが、緊張で声が小さく、竹部女流四段は対局中に話し始めた相手に驚いた様子を見せたという。やがて、日本将棋連盟職員が駆け付け、規定を読み上げながら条件を満たしているか確認に入った。宣言した野原女流初段の駒は敵陣に玉のほかに10枚、駒の点数(飛・角5点、他は1点)が35点あり、午後3時8分に野原女流初段の勝ちが決まった。「自分では確認しているつもりでしたが、これで負けたらどうしようと、心臓がバクバクしていました」(野原女流初段)
息継ぐ間もなく次の対局が始まり、「内容は褒められたものではなかった」が勝利を収めて本戦進出を決めた。「対局が終わったら、宣言勝ちは史上初と聞かされて驚きました。女流棋戦ではないだろうなとは思っていましたが、男性棋戦ではあるのかもと……。周りの人にも『宣言したんだね』と驚かれました」と、誰も踏み切れなかった“大仕事”を明るい声で振り返った。【丸山進】
情報源:将棋史上初、入玉宣言法で決着 双方の玉が敵陣に…緊張の宣言 | 毎日新聞
マイナビ女子オープン予選で、野原未蘭女流初段が「入玉宣言」で勝利を収めました。公式戦で入玉宣言法による勝利は史上初とみられます。野原女流初段に当時の様子を聞きました。https://t.co/u4LZId0JGX
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) July 18, 2022
史上初の負け方をしました。。。
— たけべさゆり🎄 (@SayuriTakebe) July 18, 2022
マイナビ女子オープン一斉予選突破することができました!
スポンサーになって下さった方々本当にありがとうございます💕
本戦も頑張ります🔥— 野原未蘭 (@200308milan) July 18, 2022
奪取か、防衛か。
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