凄八
2022/07/18 07:30
将棋の藤井聡太棋聖(19)=竜王など5冠=が17日、名古屋市で指された第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第4局で永瀬拓矢王座(29)を退け、対戦成績3勝1敗でタイトルを防衛、3連覇を果たした。飯島栄治八段(42)が第4局とシリーズ全体を振り返る。
勝負の分かれ目は早かった。背水の陣の永瀬王座が仕掛けたのは、39手目▲9七桂。桂馬をはねる奇襲攻撃でペースを握ろうとしたが、藤井棋聖は守り駒の金を上げる44手目△7四金でこれを無力化。総攻撃にかかった終盤は前のめりにならず、74手目△5二銀で一転、自玉を守る指し回し。この受けの手が永瀬王座の逆転の望みを絶ち切り、防衛を決めた。
本局での藤井棋聖は奇抜な手こそなかったが、相手の急所と試合の流れを読む力は抜群。永瀬王座に持ち味の粘り強ささえ出させなかった。
永瀬王座は開幕局でなりふり構わず「千日手」に持ち込み勝利する会心のスタートを切ったが、第2局もペースを握りながら最終盤、藤井棋聖の針の穴を通すような完璧な手順に逆転負けした。この藤井棋聖の「読む力」への恐怖感が、以降も尾を引いたように思える。
本局での永瀬王座の39手目の奇襲は時期尚早だったが、意表を突かなければ勝てないとの焦りからだったろう。直後の40手目で棋聖は昼食を挟み52分の長考をしたが、次の長考は52手目。少なくともこの間の相手の手は完璧に読み切っていたという証明で、事前研究だけではなく力戦でも強さを見せつけた。
シリーズ前には調子を落としていたが、藤井棋聖は完全にエンジンがかかった。永瀬王座を一蹴し、王位戦の挑戦者の豊島将之九段にもプレッシャーをかけた。現状で太刀打ちできる相手はいないとさえ思える。(談)
情報源:【飯島栄治八段解説】恐怖感抱かせる藤井棋聖の「読む力」 棋聖戦第4局を飯島八段が解説/将棋
対戦成績
【飯島栄治八段解説】恐怖感抱かせる藤井棋聖の「読む力」 棋聖戦第4局を飯島八段が解説/将棋 – サンスポ https://t.co/84HQhyUpYX @SANSPOCOMより
— サンスポ (@SANSPOCOM) July 17, 2022
1面と中の21面にも大きく載っています。いつもの私の解説もあります。よろしくお願いします。 pic.twitter.com/AuDnpYNOfv
— 飯島栄治 (@eijijima) July 18, 2022
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▲永瀬拓矢王座-△藤井聡太棋聖(棋譜中継)
ここで永瀬が投了を告げた。以下☗4九玉☖3八銀☗5九玉☖5八金打が詰み筋の一例。終局時刻は18時30分。消費時間は、☗永瀬3時間52分、☖藤井聡3時間41分。 この結果、第93ヒューリック杯棋聖戦五番勝負は3勝1敗で藤井が防衛した。藤井の棋聖位の獲得は3期連続3回目、通算タイトル獲得数は9期とした。
18時30分 終局
104手まで、△藤井聡太棋聖が防衛
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おめでとうございます。
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