凄八
2022/07/05 07:30
将棋の藤井聡太棋聖(19)=竜王など五冠=に永瀬拓矢王座(29)が挑む第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第3局が4日、千葉県木更津市で指され、145手で先手の藤井棋聖が勝ち、対戦成績を2勝1敗として3連覇にあと1勝と迫った。解説時の「凄くないですか?」の〝口癖〟で知られる飯島栄治八段(42)が、第3局を分析した。
藤井棋聖が悪い流れを執念で食い止めた。同時進行中の王位戦開幕局で完敗。本局を落とせばカド番となる重圧があったが、序盤に先に仕掛けたのは藤井棋聖だった。
57手目▲8六同歩は、予想外の新手だった。永瀬王座は〝将棋盤の裏まで読んでいる〟と言われる「研究の鬼」。それだけに、早めに前例のない将棋に持ち込もうと研究手として想定していたのだろう。意表を突かれた永瀬王座は徐々にバランスを崩し、長考した74手目では攻めるべき局面で受けの△3三桂と指してしまう判断ミス。流れは大きく棋聖へと傾いた。
89手目▲6二銀は相手玉への寄せに加わると同時に、自玉へ圧力をかけていた相手の桂馬を奪う妙手。一帯の〝制空権〟を奪い安全を確保した藤井棋聖は珍しく自玉を敵陣へ侵入させる構えをみせ、重圧を強めた。自玉を敵陣へ入らせるのは永瀬王座の得意な形。お株を奪われた王座は、身上の踏ん張りもきかなかった。
棋聖は新手に多彩さと、新たな勝ち方を見せての圧勝。次局は先手番の永瀬王座も後がない。粘り強い「負けない将棋」を期待したい。(談
情報源:【飯島栄治八段解説】棋聖戦第3局、藤井棋聖は予想外の新手も 自玉を敵陣へ向かわせ重圧かけた/将棋 – サンスポ
対戦成績
【飯島栄治八段解説】棋聖戦第3局、藤井棋聖は予想外の新手も 自玉を敵陣へ向かわせ重圧かけた/将棋 – サンスポ https://t.co/IaMpFMBhD1 @SANSPOCOMより
— サンスポ (@SANSPOCOM) July 4, 2022
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▲藤井聡太棋聖-△永瀬拓矢王座(棋譜中継)
19時14分 終局
145手まで、▲藤井聡棋聖 の勝ち
藤井はすぐに銀を打った。☖2七玉や☖3七玉は☗3八金まで。☖2五玉も☗3六金☖2四玉☗3五角☖3四玉☗4四成桂で詰みだ。 30秒を読まれた永瀬はうつむく。そして、この局面で永瀬が投了した。終局時刻は19時14分。消費時間は☗藤井3時間48分、☖永瀬3時間59分。 勝った藤井は3連覇にあと1勝となった。第4局は7月17日に名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われる。 ※局後の感想※ 感想戦は20時10分ごろまで行われた。「指してみると、かなり嫌な感じがした。難しければと思っていたのですが」と永瀬。本譜は先手有利な進行になったようだ。
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王手をかけるのはどっちだ?
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