木村朱里(じゅり)女流2級
2022/06/21 05:00
将棋 全国現役最年少プロ
草津市在住の私立光泉カトリック中学2年、木村 朱里じゅり さん(13)が1日付で将棋の女流2級となり、現役最年少のプロの女流棋士となった。県内初の女流棋士の誕生でもあり、報告のため県庁を訪れた木村さんは「小学生の頃から女流棋士に憧れていた。プロを目指してやってきたのでうれしい」と晴れやかな笑顔を見せた。(林華代)
「目標はタイトル獲得」
木村さんは高島市出身。兄と父の対局を見て興味を持ち、小学1年生で将棋を始めた。父から駒の読み方や戦法を学び、兄と同じ同市の将棋クラブで腕を磨いた。
現役の女流棋士は現在65人。プロになるには、25歳以下の女性を対象にした日本将棋連盟の「研修会」に入り、一定の成績を上げる必要がある。木村さんは小学5年で入会。今年4月末、対局で8連勝するなど規定の成績を収め、プロの公式大会の女流棋戦に出場できる女流2級の資格を得た。
同学年には一足先にプロになった茨城県の中学2年、鎌田美礼さん(13)がいる。昨年8月、「全国中学生選抜将棋選手権大会」女子の部では木村さんが鎌田さんを破って優勝しており、今後の対決にも注目が集まる。木村さんは「同じ年なのでいいライバルになれたら」と話す。
13日に県庁を訪れた木村さんは、三日月知事にプロの女流棋士になったことを報告。「目標はタイトル獲得。まだまだ(力が)足りないので、強くなることを一番に考えている」と抱負を語り、「希望」と書いた色紙を手渡した。三日月知事は「皆で応援しています」と激励した。
その後の記者会見で木村さんは、時折緊張した表情を浮かべながらもしっかりと対応した。色紙に自筆した「希望」の意味を問われると、「女流棋士としてステップアップしたい希望と、コロナ禍で先がみえない状況で、知事にも希望を持ってもらおうと……」と説明。知事をも気遣う予想外の答えで、報道陣を驚かせた。
練習は平日2~3時間、休日は1日使って、自宅でネット対局をしたり、プロの棋譜をみたりして研究している。週末は大阪に出向き、研修会や師匠の小林健二九段の教室で腕を磨く。
中学校でも将棋部に所属。4月に初心者が入部し、先輩の木村さんが丁寧に手ほどきすることもある。趣味は読書と音楽鑑賞で、韓国の人気グループ「BTS」などを聞き、リラックスしているという。
自身を「明るくて、負けず嫌いで、攻め」の性格というが、得意な将棋のスタイルは「受け」という。「相手の攻めを受けきって、反撃に出る勝ち方が面白い。終盤にどちらが早く攻めるのか、スピードのある一手争いがいい」と勝負の魅力を語る。「今のままだとまだ厳しい。もっと力をつけ、上を目指す女流棋士になりたい」と前を見据えていた。
情報源:滋賀:13歳・木村さん 女流棋士:地域ニュース : 読売新聞オンライン
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— 読売新聞オンライン (@Yomiuri_Online) June 21, 2022
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