19時21分 終局
138手 まで、△藤井聡棋聖 の勝ち
2022/06/15 20:13
将棋のヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第2局が6月15日に行われ、藤井聡太棋聖(竜王、王位、叡王、王将、19)が挑戦者の永瀬拓矢王座(29)に138手で勝利、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。形勢不明の最終盤で藤井棋聖が見せた敵玉の対路をふさぐ銀打ちの一手に、ABEMAで解説を務めた飯島栄治八段(42)は「神がかっている」と絶賛の声を上げた。
永瀬王座の先手番で、戦型は「角換わり腰掛銀」に。永瀬王座の深い研究を前に、藤井棋聖は午前中の50手の間に持ち時間の半分以上となる2時間9分を消化した。午後のタイムマネジメントが注目された中で難解な中盤戦へ突入した。永瀬王座は昼食休憩明けに、飛車先の歩の突き捨ての一手でこの日最長の1時間16分の長考。角の取り合いから激しい攻め合いとなり、藤井棋聖が角を使った攻防の一手を放ったところから主導権を握った。最終盤、永瀬王座の玉の退路をふさぐ銀打ちの一手で一気に形勢は藤井棋聖側へ。ABEMAの中継に出演した飯島栄治八段(42)は「すごくないですか、狙っていたんですね。神がかっている」と絶賛。最終盤まで形勢不明の大熱戦を、藤井棋聖が一撃必殺の一手で勝利を飾った。
終局後、藤井棋聖は「終盤はずっと苦しいと思っていて、どうやったら勝負できるかと考えていた。ここまでの2局は内容的にかなり押されてしまっているので、第3局以降、内容を良くして戦えるようにしたいなと思います」と話した。一方、敗れた永瀬王座は「ペースを握ったと思ったところもあったが、よくわからないまま指していた。終盤に踏み込まれてあっさりいってしまったので、終盤の悪いところを良くして3局目に挑みたい」とコメントした。
この結果で、棋聖戦五番勝負は互いに1勝1敗のタイに。2回の千日手指し直しとなった波乱の第1局、永瀬王座の研究を打ち破り大熱戦となった第2局と今後も激しい戦いが予想されているだけに、ますます両者から目が離せない。注目の第3局は7月4日、千葉県木更津市の「龍宮城スパホテル三日月」で藤井棋聖の先手番で指される。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:藤井聡太棋聖、永瀬拓矢王座に勝利しスコア1勝1敗のタイに 敵玉の退路ふさぐ一手に解説棋士「神がかってる」/将棋・棋聖戦五番勝負 | ニュース | ABEMA TIMES
終局直後
終局直後、両対局者は主催紙の取材に応じました。
―― まず藤井棋聖、50手目△4六銀の局面で、昼食休憩に入りましたが、消費時間にかなり差がついていました。そのあたりの心境は。
藤井 △8六歩で仕掛けていったんですが、ちょっと▲4七銀から▲4八角と受けられて、おもわしい攻め方がわからなかったです。
―― 同じ局面で永瀬王座、指し手が早かったのですが。研究の範囲ということですか。
永瀬 はい。想定の範囲内です。相居飛車の将棋では大事なところなのではと思い指していました。定跡みたいな認識でいました。
―― △4八と(66手目)から△3八とで、先手玉とは反対方向にいくことになりましたが。
藤井 基本的に自信がないと思っていたので、そう進むのは仕方がないと思っていました。
―― 同じ局面、永瀬王座は。
永瀬 △4八とのところは、▲7九玉なら△3八とから△3七とが大きいので、できれば指したい順ではなかったのですが、手前で代案を探したのですが、(本譜は)さっぱり指しすぎたのかもしれません。
―― 終盤は一進一退の攻防が続きましたが、藤井棋聖はどのあたりで指せると?
藤井 △3七とで桂を取ってから数手で形勢を損ねてしまったので、終盤はずっと苦しいのかなと思っていました。△4八歩(120手目)で詰めろが続きそうな形になったのかなと思いました。
―― ▲3二金に△1三玉(114手目)としたところは。
藤井 時間がなくて、勝負手のつもりで。
―― △1三玉▲3一金に△9七銀と打ちました。
藤井 まったく、わかっていなかったのですが、△1三玉とした流れから仕方がないと思っていました。
―― 本局を勝ちまして、シリーズ成績を1勝1敗にしました。第3局の意気込みを。
藤井 内容的に押されているので、第3局以降は内容をよくして、戦えるようにしたいです。
―― 永瀬王座、1勝1敗という形になりました。第3局に向けては。
永瀬 こちらも基本的によくわからないままに指していました。終盤、△9七銀から踏み込まれて、あっさりいってしまったので、終盤の悪いところよくして、第3局に挑みたいと思います。
感想戦
藤井聡太棋聖に永瀬拓矢王座が挑戦する第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第2局が、6月15日(水)に新潟県新潟市の「高志の宿 高島屋」で行われ、藤井棋聖が138手で永瀬王座に勝ち、対戦成績を1勝1敗としました。
第3局は、7月4日(月)に千葉県木更津市の「龍宮城スパホテル三日月」にて行われます。
詳しくは、ABEMA、ヒューリック杯棋聖戦中継サイト及び日本将棋連盟ライブ中継をご覧ください。
情報源:藤井聡太棋聖VS永瀬拓矢王座 第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第2局 藤井聡太棋聖の勝利|将棋ニュース|日本将棋連盟
対戦成績
藤井聡太棋聖、永瀬拓矢王座に勝利しスコア1勝1敗のタイに 敵玉の対路ふさぐ一手に解説棋士「神がかってる」/将棋・棋聖戦五番勝負 | ニュース | ABEMA TIMEShttps://t.co/zGxqcRn1Gz
— kewpiehoney (@kewpie_honey) June 15, 2022
#藤井聡太 棋聖が勝利
【第93期ヒューリック杯 #棋聖戦 五番勝負第2局】
○藤井聡太棋聖 VS ●永瀬拓矢王座
第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第2局が、6月15日(水)に「高志の宿 高島屋」で行われ、藤井棋聖が138手で永瀬王座に勝ち、対戦成績を1勝1敗としました。https://t.co/Vbd65DVRyt
— 日本将棋連盟【公式】 (@shogi_jsa) June 15, 2022
△97銀自体はプロ的には普通の手だけど
△67歩成はむしろ負けで△48歩で勝ちっていうのを△97銀の段階で読み切る、しばらく前から残り2分だったことと合わせると、プロでも驚きます。— 渡辺 明 (@watanabe_1984) June 15, 2022
▲永瀬拓矢王座-△藤井聡太棋聖(棋譜中継)
19時21分 終局
138手 まで、△藤井聡棋聖 の勝ち
永瀬が脱いでいた上着を羽織る。秒を読まれ、頭を下げた。先手玉は☖7八金、☖5八とからの2つの詰み筋が受からない。後手玉は☗1二飛成から迫っても詰みはない。終局時刻は19時21分。消費時間は☗永瀬3時間59分、☖藤井3時間58分。終盤で訪れたチャンスを逃さなかった藤井が熱戦を制した。これでシリーズ成績は1勝1敗のタイに。第3局は7月4日(月)、千葉県木更津市「龍宮城スパホテル三日月」で行われる。
|
|
タイに戻す。
|
|
|
|
|
|
★