16時52分 終局
112手 3七同角成まで、△西山女王 の勝ち
終局直後2022.06.13
――本局について。
西山 少しずつ自信のない展開が続いていました。
――里見女流四冠とは相振り飛車を何局も指しています。本局はどのあたりまで作戦だったでしょうか。
西山 (これまでとは)細かく違う部分があって、一手一手考える展開でした。
――控室の検討では△4六歩(60手目)で後手が少しよくなったという評判でした。
西山 そこはまだ一局なのかなと思っていました。
――どのあたりで優勢を意識されましたか。
西山 本当に最後のほうでした。
――五番勝負全体について。
西山 負けた将棋は一方的なものが多かったです。何とか軌道修正しながら挑んでいました。
――永世女王の資格獲得について。
西山 5期すべてを思い返しても幸運なことが多く、まだまだ永世称号には(ふさわしい)力が足りないかなと思っています。
――本局について。
里見 こちらから動いていきましたが、細かい部分で先を見通せていない状況で攻めてしまいました。そこが悔やまれます。
――昼食休憩(49手目▲5五銀)のあたりの形勢はいかがでしたか。
里見 こちらから攻めて、何とか手を作れると思ったのですが、本譜はあまりよくありませんでした。
――どのあたりで誤算があったのでしょうか。
里見 △5四歩(56手目)の局面で攻め合いの順を考えていたのですが、あまりうまくいっていないのかなと思いました。(その前の)動きがちょっと早かったのかなと思います。
――五番勝負全体について。
里見 戦型はどれも細かく違う部分がありました。負けた将棋はミスが目立ったので、そこが反省点です。
記者会見
2022.06.13
――1年前の記者会見で、永世女王の響きのいいとおっしゃっていました。その永世女王の資格を得た感想をお願いします。
西山 昨年防衛して、あと1期ということになったときから1年意識していました。いまは素直にうれしく思います。
――里見さんとは女流タイトル戦2連戦でした。女流王位戦は敗退、マイナビ女子オープンは防衛です。2連戦を振り返っていかがですか。
西山 いろんな力を試された3カ月間だと思っていました。カド番になってどうしようと思っていたので、一つ結果を出せてホッとしています。
――里見さんとの対戦は、相振り飛車で新しい駒組みや、二人で作っている世界があると思います。
西山 見てくださっている方には同じ将棋に見えるかもしれませんが、細かいところで分岐しています。私自身もこの3カ月で以前よりも相振り飛車への知識が増えたと思っています。
――女流王位戦第4局で敗れて、流れは里見女流四冠にあるように感じましたが、西山女王はどのように切り替えて本局に臨みましたか。
西山 この期間、しっかり将棋に取り組んだつもりです。今日負けるのであれば、また1から出直せばいいから、気負わずに臨もうと思いました。
――本局に勝って、永世称号とともに女流四段に昇段しました。女流棋士になってからを振り返って、どのような自己評価をされていますか。
西山 想像以上に多くの対局をこなす中で、自分でも驚くくらいたくさんの課題が見つかりました。それらを一つずつ直さないと厳しい部分があると感じています。
――里見さんと昨年からタイトル戦を戦われて、今回は女流王位戦と同時並行して戦いました。たくさん盤を挟む中で、里見さんの存在はどのようなものでしょうか。それも以前から変化したかもしれませんが、いかがでしょうか。
西山 最近だと、独自の戦法をかなり突き詰めているという印象があります。長く活躍されていながら、探究心を失わずに第一線でやられていることを、自分がタイトル戦を経験させていただいたうえで強く感じています。
――里見さんとは何度も対戦することで、力を向上するような存在であることもありますか。
西山 今回も10番勝負をおこなって、大完敗の将棋もありました。反省しながら臨めたので、タイトル戦で成長できた部分もあったと思います。
――今後の目標はどのようなものでしょうか。
西山 現在、タイトルを2つ持っていますが、過程を思い返しても幸運だったと思うことが多いです。なので、強いことはいえないとは思っています。
一局一局丁寧に、大事に臨んでいて、最終的にタイトル戦に絡めればと思っています。――これから白玲の防衛戦があります。また、その後のタイトル戦への意気込みをお願いします。
西山 まだまだ至らないことが多いですが、一つ一つ成長していって、タイトル戦ごとに、見てくださっている方々に少しでもいつもと違うなと思ってもらえるよう頑張りたいです。
――女流棋士になったのが昨年4月です。そこから1年ちょっとたって、全女流棋戦に参加したり、女流棋士代表としてプロ棋戦に出たりとサイクルがつかめてきたのではないかと思います。女流棋士を経験して感じることがあれば教えてください。
西山 もう1年たったんだという感覚があります。たくさん対局をこなす中で、負けが込んだときの立て直し方をうまくやっていかないと長く戦えないと思いました。そのときどきで、ちゃんと自分と向き合ってやっていきたいと思います。
――負けが込んだときやうまくいかないときのやり方は、気持ちを切り替えるとか、自分なりのやり方をつかめてきたのでしょうか。
西山 たくさん対局を指す中で、息詰まらないように工夫しながらこなしていくようにしていたと思っています。
――昨年の取材時に和服の着付けを習っているとうかがいました。まさに和服での対局でした。和服で対局することで、普段と違うことがあれば教えてください。
西山 着付けは学んでいるところで、もうすぐで袴に差し掛かるところです。和服を着ると、大一番だと意識して、いつもよりも注目されていると感じて、身が引き締まる思いがします。
大盤解説(アーカイブ)
解説:大平武洋 六段
聞き手:塚田恵梨花 女流初段
2022年6月13日 17時20分
将棋の第15期マイナビ女子オープン五番勝負の第5局が13日、東京・渋谷の将棋会館で指され、後手の西山朋佳女王(26)=白玲=が先手の見香奈女流四冠(30)=女流王座、女流王位、女流王将、倉敷藤花=を112手で破り、対戦成績3勝2敗で女王を防衛。V5を達成し、「永世女王」の資格を得た。同女流棋戦で永世称号の資格獲得したのは西山が初となった。
対局後、西山は「5期すべての展開を思い返しても幸運なものが多かったので、まだまだ永世称号には力が足りないと思っております」と話した。
里見は五番勝負について「負けた将棋はちょっと大事な所でミスが目立っていたので、そこが反省点」と振り返った。
西山、里見による女流王位戦とマイナビ女子オープンの「十番勝負」は両者防衛という結果となった。
情報源:マイナビ女子オープンで西山朋佳女王がV5 見香奈女流四冠を退ける 初の「永世女王」資格獲得 : スポーツ報知
2022/6/13 17:36 (JST)
将棋の第15期マイナビ女子オープン5番勝負の第5局は13日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、後手の西山朋佳女王(26)が112手で挑戦者の里見香奈女流四冠(30)を破り、3勝2敗で防衛、5連覇を果たした。5期連続の獲得により、同棋戦では初めて「永世女王」の資格を得た。
西山女王はこれで白玲との二冠を維持した。並行して行われた女流王位戦では里見女流四冠に挑戦したが、7日に1勝3敗で敗戦した。
西山女王は「(今シリーズについて)負けた将棋は一方的だったので、軌道修正しながら臨んだ。まだまだ、永世の力は足りないかなと思います」と話した。
情報源:西山が5連覇、初の永世女王に 将棋、マイナビ女子オープン | 共同通信
西山朋佳女王に里見香奈女流四冠が挑戦する第15期マイナビ女子オープン五番勝負は、第5局が6月13日(月)に東京・将棋会館で行われ、西山女王が112手で里見女流四冠に勝ち、対戦成績を3勝2敗として女王防衛を果たし、同時に女流四段に昇段いたしました。
また、西山は連続5期獲得により、マイナビ女子オープン初となる「永世女王」の資格保持者となりました。
情報源:西山朋佳女王VS里見香奈女流四冠 第15期マイナビ女子オープン五番勝負第5局 西山朋佳女王の勝利|将棋ニュース|日本将棋連盟
西山女王防衛!!
初代永世女王獲得!!!!
— 将棋情報局編集部 (@mynavi_shogi) June 13, 2022
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第15期 #マイナビ女子オープン✨✨✨✨✨
五番勝負 第5局
\第15期マイナビ女子オープン五番勝負第5局は、#西山朋佳女王 が勝利し、見事5連覇を果たしました👑
おめでとうございます❣️👏西山朋佳女王の勝利後メッセージです☺️#将棋 #将棋会館 pic.twitter.com/xDeMsLIUoH
— 株式会社マイナビ【公式】 (@mynavi_PR) June 13, 2022
「負けてしまうようなら、またイチから頑張りたいなと。どういう結果でも受け入れようと思って今日を迎えました」
力まずに自然体で臨まれたことが勝因だったでしょうか。☺️
【永世女王獲得】第15期マイナビ女子オープン五番勝負第5局 勝利者インタビュー 西山朋佳女王 https://t.co/8ti0JUiWwu
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村)感想戦の模様です。 pic.twitter.com/lTkCb3AUzY
— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) June 13, 2022
村)女流王位は獲得なりませんでしたが、こちらのタイトルはフルセットの末に死守。女流四段昇段も果たしました。
将棋の西山朋佳女王が防衛、永世資格を獲得「1年間意識していた」~里見香奈女流四冠への思いは~【第15期マイナビ女子オープン五番勝負】=村瀬信也撮影 https://t.co/KX1926PYhG pic.twitter.com/Cfp3wgnUDW— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) June 13, 2022
マイナビ女子オープン五番勝負第5局は女王を保持する西山朋佳女流二冠が里見香奈女流四冠に勝利し、3勝2敗で防衛を果たしました。
西山女流二冠は同棋戦5連覇で「永世女王」の資格を手にしました。対局後、「まだ永世の称号には及ばない将棋だと思います」と謙虚に語りました。#西山朋佳 #里見香奈 pic.twitter.com/yXSVdnPoH0
— 読売竜王戦【公式】 (@yomiuri_ryuo) June 13, 2022
マイナビ女子オープン第5局は、西山朋佳女王が里見香奈女流王座に勝って3勝2敗で防衛し、5連覇で「永世女王」資格獲得第1号となりました。
西山女王は女流棋士になってからタイトル獲得3期で女流四段に昇段しました。
(写真は日本将棋連盟提供) pic.twitter.com/vx3WSHKEnD— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) June 13, 2022
第15期マイナビ女子オープンの最終第5局が東京・将棋会館で指され、後手の西山朋佳女王が挑戦者の里見香奈女流王位に112手で勝って、3勝2敗でタイトルを防衛しました。
西山女王は5連覇を達成し、永世女王の資格を獲得。
規定により、女流四段に昇段しました。 pic.twitter.com/gNrGe4Azns— 中日新聞 東京新聞 将棋【公式】 (@chunichishogi) June 13, 2022
敗れた里見女流王位のコメントです。
「こちらから攻めていける展開かと思っていたが、攻めていった割に、あまりうまくいかなかった。
動きがちょっと速かったのかと思います。
(番勝負全体では)負けた将棋は大事なところでミスが目立っていたので、そこが反省点」 pic.twitter.com/vm1AGDXZK6— 中日新聞 東京新聞 将棋【公式】 (@chunichishogi) June 13, 2022
https://twitter.com/SportsHochi/status/1536262741710647296
西山が5連覇、初の永世女王に - 将棋、マイナビ女子オープンhttps://t.co/w2LXLtDSdi
— 共同通信公式 (@kyodo_official) June 13, 2022
#西山朋佳 女王の勝利
【第15期 #マイナビ女子オープン 五番勝負第5局】
○西山朋佳女王 VS ●里見香奈女流四冠
第15期マイナビ女子オープン五番勝負は第5局が6月13日(月)に行われ、西山女王が112手で里見女流四冠に勝ち、対戦成績を3勝2敗として女王防衛を果たしました。https://t.co/uIGWiIYjfE
— 日本将棋連盟【公式】 (@shogi_jsa) June 13, 2022
https://twitter.com/qVNnLweU7Vkyzxp/status/1536260490774556673
▲里見香奈女流四冠-△西山朋佳女王(棋譜中継)
16時52分 終局
112手 3七同角成まで、△西山女王 の勝ち
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奪取か、防衛か。
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