17時5分 終局
89手 9三銀まで、▲里見香女流王位 の勝ち
里見香奈女流王位に西山朋佳白玲・女王が挑戦する第33期女流王位戦五番勝負第4局が、6月7日(火)に徳島県徳島市「JRホテルクレメント徳島」で行われ、里見女流王位が89手で西山白玲・女王に勝ち、防衛しました。
情報源:里見香奈女流王位VS西山朋佳白玲・女王 第33期女流王位戦五番勝負第4局 里見香奈女流王位が防衛|将棋ニュース|日本将棋連盟
終局直後
里見香奈女流王位
――序盤について?
里見 力戦だったかと思います。
――26手目△8八角成から30手目△5一飛のあたりの対応は?
里見 こちらは居玉なので、やっているときは結構神経を使っていました。
――33手目▲7八金に47分使った。考えていたことは?
里見 候補が2つ3つあって、考えているうちに長考になってしまった感じです。
――37手目▲5五歩のあたりの評価?
里見 ほかの変化もあるのかなと思いました。よくできそうな気もしていたのですが、玉周りの戦いになるので、分からなかったですね。
――48手目△4五歩から駒の取り合いに進んだあたりの形勢判断は?
里見 一直線の変化に踏み込んでかなり怖い展開ではあるのですが、駒得が大きいのかなと思っていました。
――59手目▲4三飛は居玉ながらの踏み込みだったか?
里見 ほかの対応が難しく、それくらいかなと思っていました。こちらも薄く、駒を使ってもらってという感じだったので、一直線に攻めていこうという気はあまりなかったですかね。
――手応えを感じたのは?
里見 最後、端歩を突いた(71手目▲9五歩)あたりで、攻めていけそうかなと。
――シリーズを振り返って
里見 初戦は二転三転して敗れはしたのですが、自分の中では充実感がありました。いろいろな戦い方ができて、シリーズとして充実していたかなと思います。
西山朋佳女流二冠
――24手目△5四歩からの仕掛けについて?
西山 一瞬、自玉が堅いので、動いてみようかなと。先に1歩を渡すためリスキーであったのですが、手になっているか微妙かなと思いながら指していました。実戦も一局かと思っていたのですが、そのあとの手のつなぎ方がどうだったかと思います。
――38手目△6三角に昼食休憩を挟んで42分、次の△1二香に38分使った。このあたりは?
西山 その先で形勢判断が近いような局面が多かったので、それを比較していた感じでした。
――48手目△4五歩からの手応え?
西山 △4五銀(58手目)が手拍子だったかと思っていて、もうちょっと(いい手が)あったのかなとは思いますね。(26分使った56手目)△7四角のあたりも悩ましかったです。▲4三飛(59手目)を軽視してからはちょっと厳しくなっていたと思います。
――シリーズを通して
西山 いろいろな展開の将棋を指して、何とか課題を克服できるようにやっていたので、そういう意味では学びの多かったシリーズかなと思います。
――ストップウオッチ使用で4時間を持つ対局について
西山 要所で時間をたくさん使えるので、いつもと少し違う展開になったかと思います。
女流王位防衛、囲み取材
――今シリーズを振り返っていかがでしたか。
里見 幸先はよくなかったですが、第1局は取りようによっては次につながる敗戦と思いました。
――第1局は大熱戦でした。手応えがあった対局だったのでしょうか。
里見 反省点はたくさんあって、優勢な局面も長かったと思います。それでも、よくも悪くも自分の力を出しきれたと思います。
――マイナビ女子オープンも五番勝負を戦っています。並行して十番勝負で行われています。短期間に一気に対局するのは大変ですか。
里見 女流王位戦とマイナビ女子オープンでは、持ち時間が違います。長考派なので女流王位戦は4時間で考えられるのはうれしいといいますか、楽しみでした。
――力戦形が多かったと思いますが、内容はいがかでしたか。
里見 中飛車の相振り飛車なので、あまりない形が多かったですが、力戦を指す楽しさはありました。
――五番勝負中に週3局指す場面もありましたが、疲れはどうでしたか。
里見 タイトル戦で各地を転戦して対局させてもらっていたので、対局場の雰囲気や食べ物に癒されてリラックスできたと思います。
――重要な対局が続きますが、今後の抱負をお願いします。
里見 女流王位戦は何とか結果を出せました。今後にもいい影響を与えられるように頑張っていきたいと思います。
――2019年に奪還して以来の3年ぶりの徳島対局で防衛を果たしました。徳島はどのように感じていますか。
里見 徳島は道中が癒されるといいますか、大阪からは淡路島を通ってくるので目が癒される気がします。3年ぶりで久々でしたが、いいところと思うと同時に対局の励みにもなりました。
――第3局は結果的に居飛車になりました。里見さんといえば、振り飛車党ですが、
里見 スタートから自由度が高いので一手一手考えていましたが、自然に指していました。自分があまり指さない形ではありましたが、大きな舞台で指す、試してみたい楽しさが緊張感よりもまさって指してみました。
――充実したシリーズというコメントがありました。どのようなところが充実の要因ですか。
里見 女流王位戦が始まるまでは4時間の棋戦は少なく、長時間への不安はありましたが第1局が長時間の対局で次にも生かせたと思います。
――女流王位戦で西山さんとの戦っての印象はいかがでしたか。
里見 棋風も真逆に近い感じですので、考えていない手が飛んできます。もちろん、そういう怖さはありますが、対応していく楽しさ、読んでいて楽しいという気持ちがありました。リスキーな手が目立つと思いますが、じっくりした展開も好まれていて、ギアチェンジの入れ方が自分とは違う部分を感じます。
――西山白玲・女王とのタイトル戦は7回目の決着です。最初は4連敗を喫しましたが、3連勝で巻き返しています。戦術的、戦略的に変えた部分はありますか。
里見 西山さんだからではなく、自分の中で個性を出せるような将棋を指したいと思っている部分はあります。
――中飛車を多用しているのは、その一環なのでしょうか。
里見 そうですね。中飛車が好きなので、中飛車でも一味違う将棋を指せたらと思っています。
以上で第33期女流王位戦の中継を終了いたします。ご観戦どうもありがとうございました。
#第33期女流王位戦 第4局は里見香奈女流王位が西山朋佳女流二冠に勝ちました。
これで3勝1敗となり、女流王位を防衛、4連覇としました。
この後、終局後の囲み取材が予定されています。— 中日新聞 東京新聞 将棋【公式】 (@chunichishogi) June 7, 2022
敗れた西山朋佳女流二冠
「自玉が堅いので動いてみようと思った。
実戦は1局かなと思っていたが、手のつなげ方がどうだったか。
△4五銀が手拍子だったかも。
(初参加の女流王位戦は)いろんな展開の将棋を指して、学びの多かったシリーズでした」 pic.twitter.com/mcbnW0rgYy— 中日新聞 東京新聞 将棋【公式】 (@chunichishogi) June 7, 2022
(第3局では居飛車も指した)
「あまり自分が指さない形で、大舞台で指す緊張感もありましたが、試してみたいという楽しさがあってやってみました」
(西山女流二冠の印象は)
「棋風も真逆に近い感じで、毎局考えていない手が飛んでくる。
怖さもあるが、それよりも純粋に読んでいて楽しかった」— 中日新聞 東京新聞 将棋【公式】 (@chunichishogi) June 7, 2022
(棋士編入試験の判断は)
「今は対局をこなすので精いっぱいという感じ。
ギリギリまで考えたいかなと思っています」
(最近の戦術面の変化については)
「個性を出せる将棋を指したいなと思い、変えている部分はあります。
やっぱり中飛車が好きなので、ひと味違ったものを指せたらと思っています」— 中日新聞 東京新聞 将棋【公式】 (@chunichishogi) June 7, 2022
【女流王位戦 第4局】対局後インタビュー、感想戦など https://t.co/Mt4ZpYWGZd @YouTubeより
— 徳島新聞 (@tokushimapress) June 7, 2022
将棋の里見香奈女流王位が4期連続、通算8期目の女流王位を獲得しました。7日、徳島市で指された第33期女流王位戦5番勝負第4局で、挑戦者の西山朋佳女流二冠を3勝1敗で破りました。里見女流王位は、自身が持つ歴代最多の女流タイトル獲得数を48に増やしました。#里見香奈 #西山朋佳 #女流王位 pic.twitter.com/9r4co6x9Dn
— 神戸新聞文化部 (@bunkakobenp) June 7, 2022
村)徳島市で指されていた女流王位戦第4局は、里見香奈女流王位が西山朋佳白玲・女王に勝ち、対戦成績3勝1敗で防衛を果たしました。開幕局は挑戦者が239手の激闘を制しましたが、その後は里見女流王位が力強い将棋で3連勝。女流タイトル獲得は通算48期に達しました(写真は日本将棋連盟提供) pic.twitter.com/tnRgQEHfqv
— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) June 7, 2022
村)里見香奈女流王位と西山朋佳白玲・女王の2人は、13日にもマイナビ女子オープン第5局で対戦します。
里見女流王位が防衛、4連覇 棋士編入試験「ギリギリまで考えたい」:朝日新聞デジタル https://t.co/JoyLMoLLa1— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) June 7, 2022
#里見香奈 女流王位が防衛
【第33期 #女流王位戦 五番勝負第4局】
○里見香奈女流王位 VS ●西山朋佳白玲・女王
第33期女流王位戦五番勝負第4局が、6月7日(火)に徳島県徳島市「JRホテルクレメント徳島」で行われ、里見女流王位が89手で西山白玲・女王に勝ち防衛しました。https://t.co/WWENp5eBBi
— 日本将棋連盟【公式】 (@shogi_jsa) June 7, 2022
女流王位戦中継Blog: 里見女流王位が制して、女流王位防衛https://t.co/9Ht3E8HhIC
>女流王位獲得は通算8期、タイトル獲得は通算48期となりました。
— kewpiehoney (@kewpie_honey) June 7, 2022
▲里見香奈女流王位-△西山朋佳女流二冠(棋譜中継)
17時5分 終局
89手 9三銀まで、▲里見香女流王位 の勝ち
直前の☗9四桂は空間を作って、☗9三銀と打つ狙いだった。以下は☖9三同玉☗8五桂に(1)☖8四玉☗7五金☖9五玉☗8六金まで、(2)☖8二玉☗9三金☖7一玉☗8二金打まで、いずれも詰み。 この局面で西山が投了した。終局時刻は17時5分。消費時間は☗里見3時間5分、☖西山3時間20分。勝った里見は五番勝負を3勝1敗で制してタイトル防衛。女流王位は4連覇、通算8期獲得となった。また、全タイトルの通算獲得数は48期と記録を伸ばした。初挑戦の西山は敗退となった。
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防衛おめでとうございます。
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