上村亘五段
2022/06/04 07:30
将棋の第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第1局が3日、兵庫県洲本市で指され、藤井聡太棋聖(19)=竜王など5冠=は永瀬拓矢王座(29)に敗れた。上村亘五段(35)が解説する。
2回の千日手となった開幕局。〝1局目〟は序盤から永瀬王座の事前研究が奏功した。24手目の△8六歩からは前例のない局面に。思わしくない流れとなり、先手番の藤井棋聖は最終的に千日手を選択した。
将棋界では千日手をボクシングの「クリンチ」になぞらえることがある。このまま続ければ深いダメージを食らうという際、リセットする意味で千日手に持ち込む。1局目はこれにあたる。
2局目に永瀬王座が選んだ千日手は別ものだ。利のある先手番を放棄してまでも、指し直しにした。一日3局は文字通りの消耗戦。持ち時間で優位に立つ永瀬王座は、進んで体力勝負に持ち込んだ。永瀬王座の強みは作戦の引き出しの多さにもある。野球で言えば、延長戦になってもリリーフ陣の豊富さに自信があったのだろう。
勝敗を分けたのは78手目の△7一飛。最善手と見られた王手の△9六桂ではなく、あえて次善手を選択した。裏をかかれた棋聖は長考。さらに持ち時間は少なくなり、苦しくなった。藤井五冠攻略の〝新手〟を見せた永瀬王座は、次局で先手番。今シリーズは期待通りの名勝負となった。(談)
情報源:藤井棋聖が敗れた棋聖戦第1局 上村五段が解説「永瀬王座が体力勝負に…」 – サンスポ
対戦成績
昨日はヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局、サンスポ紙の解説でした。今朝のサンスポ紙面に、詳細な記事と私の解説も掲載されています。宜しくお願いします。https://t.co/0d45DEv03E
— 上村 亘 (@kamimurawataru) June 4, 2022
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終局直後のインタビュー&感想戦
千日手局:▲藤井聡太棋聖-△永瀬拓矢王座(棋譜中継)
藤井聡太棋聖の振り歩先、歩が3枚で藤井聡太棋聖の先手
対局開始は午前10時、16時17分 終局
66手まで 千日手成立
指直局:▲永瀬拓矢王座-△藤井聡太棋聖(棋譜中継)
先後は入れ替わり、永瀬王座の先手
対局開始は16時47分、17時38分 終局
53手まで 千日手成立
再指直し:▲藤井聡太棋聖-△永瀬拓矢王座(棋譜中継)
先後は入れ替わり、藤井聡太棋聖の先手
対局開始は18時8分、21時42分 終局
114手まで、△永瀬王座 の勝ち
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ふむ・・・
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