鎌田美礼女流2級
2022年5月17日(火)
日本将棋連盟は、茨城県取手市在住で市立戸頭中2年、鎌田美礼さん(13)が女流棋士(女流2級)になったと発表した。13歳の女流プロは現役最年少。1日付。鎌田さんは「目標がかなってうれしい。精いっぱい頑張る」と話した。
幼稚園の時に将棋を始め、現在は同連盟の茨城常南支部に所属する。千葉支部相談役の棋士、石田和雄九段の門下で、得意は居飛車。
女流棋士を養成する「関東研修会」で4月、C1クラスからB2クラスへ昇級を決め、女流棋士資格申請書を提出した。連盟所属の女流棋士は現在64人。
研修会は全国6地域に分かれる。G~A(特例S)のクラスがあり、月2回の例会で規定の成績を上げると上のクラスに昇級する。
■「もっと強くなりたい」
現役最年少の女流棋士誕生-。
目標の一つをかなえた鎌田さんは「一つ一つの勝負を集中してやっていきたい。もっと強くなりたい」と決意し、女流プロとしてのスタートを切った。
■中1でプロ意識
「実感はないけど、周りの人や学校の友達からおめでとうと言われて、うれしかった」。鎌田さんは喜びを表す。
幼稚園年長から将棋道場に通い、小学4年で同連盟の「研修会」に所属、研さんを積んできた。研修会では降級を経験し、挫折も乗り越えて今年4月にB2クラスに昇級。5月1日付で女流2級が公表された。
「中学1年生の時にプロになりたいと意識した。女流棋士は一つの目標だった。目標がかなってうれしい」と笑顔を見せる。
将棋については「人と対戦するところが面白い。毎回違うことが起こるから」と魅力を語る。得意戦法は「居飛車」。戦法を「振り飛車」から変えた。「今は居飛車党。激しい勝負がいい」と、静かな語り口の中にプロとしての一面をのぞかせた。
■常に上を目指す
将棋を始めたきっかけは、父親の敦胤さん(50)の影響だ。「お父さんも将棋をやっていたので教えてくれた。ゲーム感覚でやっていた」と、最初は将棋盤と駒を使わず、将棋ゲームで駒の動きを覚えたという。半年後には、近所の南守谷将棋センター(将棋連盟茨城常南支部)子供教室で、同年代と指した。
小学3年時に、石田和雄九段(75)が師範を務める千葉県柏市の柏将棋センター(東葛支部)に通い始めた。
南守谷将棋センターで指導してきた辻昌宏さん(63)は「素質があり、柏でさらに腕を磨いた。キッズモデルなどもやっていたが、将棋を選んだ。常に上を目指してきたのだと思う」と振り返る。
■地元将棋界期待
県内からの女流棋士誕生に、地元将棋界の期待も高まる。常南支部長の美馬和夫さん(66)は「小学生の時に大人顔負けの勝負をしていた。支部会員からプロ女流棋士が生まれたことは、会の子どもたちにいい刺激になる。さらに上を目指してほしい」と期待する。
師匠の石田九段は「もっと多くの人と勝負をして勝っていくこと。それが自信につながる。少なくとも今後5年は強くなることだけを考えてやっていってほしい」と望む。
敦胤さんは「厳しい世界だが、もっと力を付けて活躍できる女流棋士になってほしい。そのためにも、充実した毎日を送ってくれれば」と成長を願った。
柏の道場には石田九段の「盤上没我」という言葉が貼ってある。鎌田さんは「とにかく勝負に集中し、これからも精いっぱいやっていきたい」と決意を語った。
情報源:【茨城新聞】現役最年少女流棋士 茨城・取手の13歳、鎌田さん 挫折乗り越え目標達成
ほぉ・・・
|
|
|
|
|
|
★