対局場は、東京都千代田区「江戸総鎮守 神田明神」
2022/04/27 07:30
誕生日に初陣!! 28日に開幕する将棋の第7期叡王戦五番勝負に臨む出口若武(わかむ)六段(26)が、本紙の単独インタビューに応じた。プロ4年目で初めてのタイトル挑戦。相手は現在5冠の〝最強棋士〟藤井聡太叡王(19)だ。第1局の28日に27歳となる新進気鋭の若武者が、初の大舞台を前に静かな闘志を燃やした。
打倒5冠だ! 若きスーパースター、藤井叡王の今年度初タイトル戦として注目される叡王戦。昨年度は勝利数、勝率ともに全棋士中5位(藤井叡王は各1位、2位)と進境著しい出口六段が真っ向勝負をかける。
「誕生日が初めてのタイトル戦というのは不思議。縁起がいいですね」
28日に27歳となる出口六段は藤井叡王の7学年上。ただプロ入りは2019年4月で約2年半遅く、藤井叡王がタイトル戦で対局する初の〝後輩〟棋士になる。「挑戦するだけでは意味がない。結果が伴わないといけない世界。挑戦者になってからがスタートだと思っています」と、表情を引き締めた。
藤井叡王とは〝因縁〟もある。プロ棋士養成機関、奨励会の三段時代の18年、新人王戦の決勝三番勝負で激突したが連敗。当時の藤井七段が新人王となった。プロ入り後は1勝2敗で、直近の20年3月に棋王戦予選で初勝利している。
〝藤井対策〟は序中盤がポイントとし、「藤井さんは新しいことを取り込んで指されるので、想定内にはならない。想定外のことにどれだけ対応できるか。一方的に負けないよう、競った将棋にしたい」と力を込める。
小学時代はサッカー部、中学時代は陸上部に所属。今も月1、2度は日本将棋連盟のテニス部で汗を流すというスポーツマンでもある。「体力をつけて、しっかり乗り切りたい」。昨年4月に結婚した妻の北村桂香女流初段(26)には、挑戦が決まると「よかったね。ホッとした」と祝福され、師匠の井上慶太九段(58)と父親からはタイトル戦で着用する和服を贈られた。
「お世話になった方たちに晴れ姿を見せられる。タイトル戦でも、いつも通りに指すのが目標。将棋を楽しむ気持ちを忘れず、強くなっていきたい」。大切な人たちの思いを胸に、自然体で大舞台に臨む。(小山理絵)
★5冠相手でも気後れなし! 出口六段は20年度に33勝11敗の7割5分で勝率は藤井叡王に次ぐ2位、21年度も39勝14敗の7割3分6厘と好調を持続している。「棋士になった当時に比べると、慣れてきたところが大きい。自然体で指せる機会が増えた」と自己分析。「目の前の1局に集中したい。負けても、寝たら忘れます。深く考えていないだけかもしれませんが」と明かした。藤井叡王と対局した際の印象について「自然体で、盤面に集中している。圧のようなものを感じたことはない」。5冠相手でも気後れすることはない。
■叡王戦 将棋の八大タイトルの一つ。2015年に一般棋戦として始まり、17年の第3期からタイトル戦に昇格。主催は洋菓子など食品製造大手の不二家と日本将棋連盟。4~6月にタイトル戦を行うが、20、21年は新型コロナの影響で開催時期が遅れた。五番勝負で、持ち時間4時間。21年の第6期五番勝負は豊島将之叡王(当時)に藤井聡太二冠(同)が挑み、藤井二冠が3勝2敗でタイトルを奪取した。
■出口 若武(でぐち・わかむ) 1995(平成7)年4月28日生まれ、26歳。兵庫県明石市出身。小学2年から本格的に将棋を始める。小学6年の2007年、プロ養成機関の奨励会に入会。奨励会三段時代の18年、新人王戦の決勝で藤井聡太七段(当時)に破れ準優勝。19年4月、四段に昇段しプロ入り。今月、叡王戦の挑戦者に決まり規定で六段に昇段した。趣味は読書、テニス。好きな食べ物はチョコレートなど甘いもの。
情報源:【こちらサンスポ社会班】単独インタビュー 出口若武六段、27歳誕生日にタイトル戦初陣「縁起がいい」 28日から叡王戦第1局、藤井五冠に挑戦/将棋(1/2ページ) – サンスポ
【こちらサンスポ社会班】単独インタビュー 出口若武六段、27歳誕生日にタイトル戦初陣「縁起がいい」 28日から叡王戦第1局、藤井五冠に挑戦/将棋(1/2ページ) – サンスポ https://t.co/uloqEgEJtl @SANSPOCOMより
— サンスポ (@SANSPOCOM) April 27, 2022
藤井聡太叡王の振り歩先
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第1局の振り駒は?
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