引退が決まり終局後、小林健二九段(前列左から2人目)の慰労のために集まった弟子の(後列左から)古森悠太五段、井田明宏四段、(前列左から)北村桂香女流初段、(一人おいて)池永天志五段、徳田拳士新四段

小林健二九段 藤井聡太王将の“大師匠”が引退

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2022年3月31日 21:44

引退が決まり終局後、小林健二九段(前列左から2人目)の慰労のために集まった弟子の(後列左から)古森悠太五段、井田明宏四段、(前列左から)北村桂香女流初段、(一人おいて)池永天志五段、徳田拳士新四段
引退が決まり終局後、小林健二九段(前列左から2人目)の慰労のために集まった弟子の(後列左から)古森悠太五段、井田明宏四段、(前列左から)北村桂香女流初段、(一人おいて)池永天志五段、徳田拳士新四段

将棋の小林健二九段(65)が31日、大阪市の関西将棋会館で第35期竜王戦6組昇級者決定戦の対局に臨み、131手で敗れた。神崎健二八段(58)との将棋は小林の中飛車。昇級者決定戦を勝ち進めば引退を先延ばしできたが、形勢に手応えを感じた昼食休憩明けに誤算があったそうで「気が緩むところが(入門した)50年前と変わらない」と苦笑い。勝てば700勝(774敗)の大台達成だったが果たせず、師匠の最終対局を見届けようと集まった冨田誠也四段(26)ら弟子6人の姿に「空振りさせようと思ったんだけど」と悔しがった。

小林はこの日が65歳の誕生日。C級2組順位戦時代に自らフリークラス転出を宣言したため定年を迎え、引退が決まった。

小林は藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖を含む5冠=の師匠・杉本昌隆八段(53)の兄弟子。2人の師匠、名古屋市在住の板谷進九段が1988年2月に47歳で亡くなったため、90年10月に杉本が四段昇段するまですでに棋士だった小林が杉本を預かり弟子とし、師匠代わりになった。つまり藤井にとっては一時的とはいえ師匠の師匠「大師匠」といえる存在だった。

日本将棋連盟は今月、JR名古屋駅前にある高層ビル「ミッドランドスクエア」(名古屋市中村区)に名古屋対局場(仮称)を設けると発表した。全8冠中5冠を占め、序列1位に就いた藤井だが、タイトル戦以外では所属する大阪、もしくは東京へ自宅がある愛知県瀬戸市から早朝移動する対局が続いていた。

小林は“孫弟子”にようやく整う対局環境を「名古屋にドンと構えて東京、大阪から(対戦相手が)来るのが本来の姿。将来的に将棋会館が建つ第一歩になった」と歓迎。板谷が思い描いた「名古屋にタイトルを」「名古屋に将棋会館を」との夢が自身の引退間際に前進し、胸をなで下ろした。

王将戦挑戦権を争う挑戦者決定リーグに第30期から連続4期参戦したトップ棋士であり、4月に棋士になる徳田拳士新四段(24)まで計7人の弟子を育てた伯楽でもあった。「大山、升田先生とも対局したし、藤井王将とも指せた。次は師匠を追い越す弟子が出てきてほしい」。池永天志五段(28)、古森悠太五段(26)、井田明宏四段(25)ら20代の弟子へのエールを送った。

情報源:小林健二九段 藤井聡太王将の“大師匠”が引退 王将リーグ4期のトップ棋士であり、棋士7人輩出の伯楽― スポニチ Sponichi Annex 芸能


小林健二九段(65歳)が下記の通り引退となりました。

引退日付
2022年3月31日(木)
最終対局
第35期竜王戦6組昇級者決定戦(対 神崎健二八段)
引退理由
フリークラス棋士引退規定

情報源:小林健二九段が引退|将棋ニュース|日本将棋連盟




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