対局での西山朋佳女流二冠

西山俊章さん、天才姉妹を育てた秘けつは意思の尊重にあった! : スポーツ報知

ピアノは小学生の習い事の鉄板ですな


2022年2月24日 19時4分

天才姉妹を育てた秘けつは、意思の尊重にあった。囲碁の西山静佳二段(29)、将棋の西山朋佳女流二冠(26)=白玲・女王=を育てた父・俊章さん(68)が取材に応じ、長女、次女の生い立ちと素顔を明かした。結果には強くこだわらず、個性を伸ばす教育方針で愛情を注いだ。スパルタとは無縁の子育ての先に、2人の棋士が誕生した。(表洋介)

対局での西山朋佳女流二冠
対局での西山朋佳女流二冠

思わぬ事故が、人生の転機となった。姉の静佳さんは小学4年生の時、大阪狭山市内の自宅階段で転び、右手の指の付け根を骨折した。教育大の音楽専攻だった母・敦子さん(61)の影響でピアノを習っていたが、後遺症で指がうまく動かない。

「骨折もあって、ピアノを辞めた時に、ちょうど囲碁に興味を持つようになりましてね。何か特技を持っていれば、情操教育にもつながると思っていました」

父・俊章さんと将棋の駒を並べることもあったが、当時は少年漫画誌「週刊少年ジャンプ」に連載されていた人気漫画「ヒカルの碁」がブーム。駒を碁石に変え、才能が芽吹きだした。

ちょうどその時、小学1年生だった妹の朋佳さんは近所の将棋教室「若駒会」に通い始める。

「比べられることもあるので、元々、同じ習い事はさせたくなかったんです。ただ妻には色々と大変な思いもさせましたね」

姉妹がそれぞれ別の道を歩くようになったが、苦労もあった。

2人の棋力が上がるにつれ、問題になるのは“スパーリングパートナー”探しだ。静佳さんは大阪市福島区、朋佳さんは大阪・羽曳野市の道場につわものを求めて通った。送り迎えは敦子さんの役割となった。

「時間も場所も違うので、小学生の送り迎えや留守番は大変でしたね。詰碁、詰将棋の本など、教材もそれぞれ倍かかりますからね(笑い)」

娘たちの棋力向上は格別の喜びだったが、俊章さんは勝敗、結果よりも囲碁、将棋に取り組む姿勢を大事に説いた。2人の励みになるように、ハッパもかけた。

「昇級、昇段したら静佳には服を買ったり、朋佳は小鳥が好きだったので、ジュウシマツやキンカチョウをプレゼントしました」

プロを目指す精鋭たちと比べると、静佳さんは囲碁に取り組み始めた年齢が、小学4年の終わりと若干、遅かった。迫り来る年齢制限の壁。一度は高校に入学したが、土曜日も授業があり、院生手合い(プロの養成対局)と重なってしまう。両親には退学を申し出た。

仲むつまじい囲碁の西山静佳二段(左)と、将棋の朋佳女流二冠の姉妹(西山静佳二段提供)
仲むつまじい囲碁の西山静佳二段(左)と、将棋の朋佳女流二冠の姉妹(西山静佳二段提供)

「親としては高校は出てほしい思いもありました。でも、囲碁で夢を追う気持ちを応援したかった。妹の朋佳は姉のこともあったので、習い事やスポーツを寛容にみてもらえる高校に進ませてもらうことになりましたね」

両親の応援もあり、静佳さんは22歳で念願のプロ入りを決め、朋佳さんは18歳で奨励会に挑戦。女性初のプロ棋士にはあと一歩、及ばなかったが、女流タイトルを通算9期獲得し、里見香奈女流名人と2強時代を築いている。

「静佳は明るくて、お調子者なところもある。心配の種ですな(笑い)。朋佳は頑固一徹。ポーカーフェースで表情に出さない。正反対の性格ですかね」

親がレールを敷かなかったこともあり、競技も性格も我が道に進んだ。父として娘たちを心から応援しているものの、心境は複雑だという。

「正直に言うと、あんまり期待したくはないんです。勝負ごとって、勝ったり負けたりと思っていますから、ずっと勝てるわけではない。一番大事なのは、ここまで支えてくださった周りの方々に感謝を忘れずにということ。囲碁にしろ将棋にしろ、ファンに魅力を伝え、納得いく棋士生活を送ってほしい」

娘たちの対局結果は気になるが、インターネットの中継にかじりつくほどまでは執着はしない。これからも自然体で、姉妹の成長を見守っていく。

<西山朋佳>(にしやま・ともか)1995年6月27日、大阪狭山市生まれ。26歳。伊藤博文七段門下。5歳で将棋を始める。2010年、関西奨励会入会。14年1月に初段、同9月に二段、15年12月に三段昇段。18年、マイナビ女子オープンで初タイトルの女王を獲得。21年4月に女流棋士に転向。現在は白玲と女王の2タイトルを保持。攻める振り飛車党。

<西山静佳>(にしやま・しずか)1992年7月9日、大阪狭山市生まれ。29歳。横田茂昭九段門下。小学4年から囲碁を始め、中学2年で関西棋院の院生に。一時は院生を離れ、日本棋院の女流棋士採用試験を受験するも合格はならず。13年に関西棋院の院生に戻り、14年に22歳で初段入段。22年2月に通算30勝を達成し、二段昇段。棋風は攻撃的。

<西山俊章>(にしやま・としあき)1954年2月3日、大阪狭山市生まれ。68歳。中学時代に友人と将棋を指していた経験があり、朋佳女流二冠に駒の並べ方を教える。工業製品の販売会社の営業職として勤め、定年を迎えた後も同社で働く。趣味は敦子夫人との旅行。

情報源:西山俊章さん、天才姉妹を育てた秘けつは意思の尊重にあった! : スポーツ報知



結局、「ヒカルの碁」は見てないんだよなぁ。
テニプリは連載開始号を偶然見れたから、ちょくちょく追ってはいたけど結局テニスやろうと思う事もなく。


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