羽生九段
2022.2/19 15:00
3日のA級順位戦一斉対局の結果は、マスコミで大々的に報道された。
将棋界のレジェンドである羽生善治九段が、8回戦で永瀬拓矢王座に敗れて2勝6敗となり、下位2人以内が確定し、B級1組への降級が決まったからである。
A級順位戦のルールは、挑戦者争いにおいて同星の場合、順位が違っても挑戦者決定戦となる。ただし同星が3人以上の場合は、「パラマス方式」のトーナメントで、順位が最高の棋士は一番上で待ち、1勝で挑戦者となる。
しかし降級に関しては順位通りで、今回羽生は順位が8位。菅井竜也八段が5位で、3勝しているため、最終局を勝っても菅井を抜けないのだ。このあたりが、順位一枚は1勝違うと言われる所以である。
羽生は過去、A級を29期維持(名人9期を含む)してきたが、初めての降級となった。羽生の降級が話題となるのは、羽生が別格の棋士だからである。
名人在位こそ、大山康晴15世名人の18期、中原誠16世名人の15期には及ばないが、タイトル獲得数(99期)、生涯勝ち星(1495)は断トツの1位だし、年度の対局数(89)、勝数(68)も1位の記録だ。
永世名人の称号を持つ棋士は、木村義雄14世名人が2度目の名人失冠と同時に引退。大山はA級を降級したら引退を表明していたから、羽生が今後どうするのかを知りたいのは、ファンもマスコミも同じであろう。
ただし名人経験者で、A級から陥落した瞬間に引退した棋士は、一人もいない。中原や谷川浩司九段は、降級しても順位戦に残ったし、森内俊之九段は、フリークラスの棋士として指し続けている。
以前から羽生は、自分がいつ何をすべきかを考えながら生きていると私は書いているが、まだ将棋の探求と最後に残ったタイトル100期を目指すなら、当然棋士を続けるだろう。またほかの道を模索することも考えられる。本人の決断を待つよりない。
順位戦の明の部分は、斎藤慎太郎八段が8連勝のブッチギリで、挑戦権を獲得したこと。斎藤は昨年も8勝1敗で挑戦権を得ている。
過去、新A級の挑戦は、谷川と羽生が名人奪取。森内俊之九段は6年後、加藤一二三九段が21年後に名人となっているから、斎藤のこの成績は名人になっても不思議ではない。むしろ本人が心からそう思えるかが、奪取できるかどうかのカギになるだろう。
情報源:【勝負師たちの系譜】A級順位戦の明暗 初の降級…羽生九段が見据える道 今後どうするのか(1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
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— zakzak (@zakdesk) February 19, 2022
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