ひふみんEye
2022年1月30日21時34分
<ひふみんEYE>
将棋の藤井聡太竜王(王位・叡王・棋聖=19)が30日、栃木県大田原市「ホテル花月」で29日からの2日制で行われた第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第3局(主催 毎日新聞社・スポーツニッポン新聞社・日本将棋連盟)で 王将(名人・棋王=37)を下して3連勝とし、初の王将奪取と、19歳7カ月の史上最年少5冠にあと1勝とした。その指し手を「ひふみん」こと、加藤一二三・九段(82)が解説します。
藤井さんの新構想に驚かされました。27手目の先手7七金。普通、金は3段目に上がらないものです。ひと昔前なら、「荷物をまとめて国に帰れ」と師匠から破門を申し渡されてもおかしくないですから。それを次に先手8六歩から先手8七金と回る。こんな発想はありませんでした。豊富な研究に裏打ちされた手なのでしょう。この金、最後の最後には詰みにつながるわけですから。
今局の争点となったのは、封じ手の後手5六歩(62手目)でしょう。私は2時間くらい考えて、ここは後手5二玉とするのが最有力だと思っていました。不利にはならず、いい形だと思いましたから。
これに対し、83分考えて指した先手2二歩が鮮やかでした。後手同金と取らせて、壁金で無力化させてしまいましたから。「天才藤井」の真骨頂でしょう。渡辺さんはこの手を軽視していたのではないでしょうか。
以下、目立ったのは藤井さんの歩使いの妙です。76手目後手4二桂の催促に対し、「言い分を通す」形で、手筋の歩を77手目先手4四歩→先手2四歩→先手4三歩→先手4五歩と、連打しました。これで「技あり」。格言通り、「一歩千金」です。
最も価値の低い歩を活用して、最大級の効果を挙げ、優勢を築きました。「争点の歩」に、「焦点の歩」で巧みに対応しました。
まさに会心の3連勝。ストレート勝ちが濃厚な状況です。羽生さんが1996年(平8)に谷川さんから王将を奪って7冠全制覇を果たした時も、4連勝でした。「歴史は繰り返す」になるのでしょうか。
情報源:【ひふみんEYE】ひと昔前なら破門…藤井竜王驚きの7七金 詰みにも効く – 社会 : 日刊スポーツ
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— 日刊スポーツ (@nikkansports) January 30, 2022
藤井竜王が史上最年少5冠に王手。31日の紙面では王将戦第3局をカラーで詳報。名物解説「ひふみんEYE」はスペシャル版、カレーなる勝負メシの紹介はもちろん、見やすい投了図も掲載して勝負のアヤに迫ります。#藤井聡太 #王将戦 #5冠 pic.twitter.com/V5FAehat46
— 日刊スポーツ新聞社東京本社編集局 (@nikkan_tokyo) January 30, 2022
【#日刊将棋】
🍵#王将戦🍵第3局
藤井聡太4冠が渡辺明王将を破り3連勝🍵史上初10代5冠に王手☝️
王将戦3連勝の棋士は奪取or防衛率10割☗#加藤一二三 九段も「天才の真骨頂」と絶賛🍵
第4局は2月11、12日🍵
大記録に向けて聡ちゃんふぁいと〜🍵✨🎶#藤井聡太 #藤井竜王 #渡辺明 #渡辺明王将 #ひふみん pic.twitter.com/zrc75a1wKx— 日刊スポーツ📰女子編集部@公式 (@nikkan_editors) January 30, 2022
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対戦成績
▲藤井聡太竜王-△渡辺明王将(毎日棋譜中継・スポニチ棋譜速報)
19時15分 終局
135手まで、▲藤井聡竜王 の勝ち
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