藤井聡太竜王、永瀬拓矢王座に敗れる 過去4回優勝の大会でベスト4入りを初めて逃す/将棋・朝日杯

永瀬王座が勝ち進む|第15回朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント

藤井聡竜王の振り歩先、と金が3枚で永瀬王座の先手
初手は、▲永瀬王座 2六歩、△藤井聡竜王 8四歩


感想戦


2022/01/16 16:02

将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)が1月16日、第15回朝日杯将棋オープン戦の本戦トーナメント2回戦で、永瀬拓矢王座(29)に109手で敗れた。初出場・初優勝となった第11回大会から数えて今回で5回目の出場だったが、過去の4回は優勝3回、ベスト1回。今期は4回目の優勝を目指していたが、今大会では初めてベスト4入りを逃すことになった。

今から約5年前、藤井竜王のプロデビューから間もなくして練習パートナーとなった両者の対戦は、今回で公式戦10局目。藤井竜王が7勝2敗とリードしていたが、本局は永瀬王座が先手番から角換わりを目指したところ、藤井竜王が角道を止めて雁木に。細かい部分で主導権を握り合う序盤を経由して、中盤は飛車角の交換や、激しき駒がぶつかり合う展開となった。

藤井竜王は薄い居玉のままで難解な終盤を戦い続けたが、永瀬王座は持ち駒を惜しみなく自陣に使う、棋風通りの「負けない将棋」に徹底。お互い1分将棋の中で勝利への道筋を探り続けると、永瀬王座が馬、角の2枚を有効に使い優勢、さらには勝勢になると、藤井竜王も玉を逃しながらの逆転を狙ったが、わずかに届かなかった。

◆朝日杯将棋オープン戦 持ち時間40分の早指し棋戦。一次予選、二次予選を勝ち抜いた棋士が、シード棋士を含めた計16人で本戦トーナメントを戦う。参加は全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人で優勝賞金は750万円。藤井聡太竜王が3回優勝したことでも知られている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

情報源:藤井聡太竜王、永瀬拓矢王座に敗れる 過去4回優勝の大会でベスト4入りを初めて逃す/将棋・朝日杯 | ニュース | ABEMA TIMES


2022年1月16日 16時02分

第15回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の名古屋対局2日目が16日、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で行われ、永瀬拓矢王座(29)が2回戦で藤井聡太竜王(19)=王位・叡王・棋聖と合わせ四冠=を破り、4強入りを決めた。藤井竜王の2連覇はならなかった。

午前の1回戦で藤井竜王は船江恒平六段(34)に、永瀬王座は阿久津主税八段(39)にそれぞれ勝利。2回戦は、早い段階から共に一歩も引かない激しい攻防が繰り広げられ、強気に攻めた永瀬王座が押し切った。永瀬王座は第13回で準優勝の経験があり、初優勝を目指す。

藤井竜王は初参加の第11回を含めて3回の優勝を誇る。これまで全て4強以上に勝ち残っていたが、今回は8強止まりとなった。

棋譜と大盤解説会の模様は朝日新聞デジタル(https://digital.asahi.com/shougi/asahicup_live/別ウインドウで開きます)で見られる。(村瀬信也)

情報源:永瀬拓矢王座が4強に進出 藤井聡太竜王の連覇ならず 朝日杯将棋:朝日新聞デジタル


2022年1月16日 18時18分

第15回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の本戦公開対局2日目が16日、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で行われ、永瀬拓矢王座(29)が2回戦で藤井聡太竜王(19)=王位・叡王・棋聖と合わせ四冠=を破り、4強入りを決めた。藤井竜王の2連覇はならなかった。

16日午前の1回戦で藤井竜王は船江恒平六段(34)に、永瀬王座は阿久津主税八段(39)にそれぞれ勝利。タイトル保持者同士の対戦となった2回戦は、藤井竜王が斬新な序盤戦術を披露して、類例の少ない展開になった。

その後、ペースをつかんだ永瀬王座が強気な攻めで押し切った。

永瀬王座は藤井竜王に勝ったことについて「大金星だと思う」。第13回で準優勝の経験があり、初優勝を目指す。「ベスト4に残るのは2回目。今度は結果を残したい」と話した。

藤井竜王は初参加の第11回を含めて朝日杯は3回の優勝を誇る。4強入りを逃したのは今回が初めてで、「内容をしっかり振り返って、次につなげられるようにしたい」と話した。

15日に菅井竜也八段(29)が4強入りを決め、28日までに4強の残り2人が決まる。準決勝・決勝は2月23日に東京・有楽町で指される。(村瀬信也)

情報源:藤井聡太竜王を破った永瀬拓矢王座「大金星だと思う」 朝日杯将棋:朝日新聞デジタル


2022年1月16日 18時48分

名古屋市の名古屋国際会議場で16日午後に指された第15回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の本戦2回戦(準々決勝)の永瀬拓矢王座(29)―藤井聡太竜王(19)戦は109手で永瀬王座が勝ち、4強入りを決めた。藤井竜王はベスト8にとどまった。

本局は、後手番の藤井竜王が雁木(がんぎ)模様の駒組みに。

図1・24手目△3一角まで
図1・24手目△3一角まで

図1は、藤井竜王が24手目△3一角と引いた局面。

検討していたプロ棋士からは「斬新な手だ」と驚きの声が上がった。藤井竜王の工夫の一手だった。この後、8筋での角交換の後、先手は7七、後手は3三に角を打ち直す展開に。永瀬王座は「少し自信が無い展開になってしまった」と振り返った。

図2・41手目▲4四飛まで
図2・41手目▲4四飛まで

図2は、41手目▲4四飛。4四にいた後手の角を、永瀬王座が4八の飛車でグイッと取った局面。

以下△同銀▲4五銀と進んだが、「非常に難解な局面が続いています」と検討の棋士たち。その次の一手も、ある棋士が「将棋の手としては△2九飛か△5五歩しか無い」と言い切っていたが、ほかの棋士と一緒に考え、ようやく本譜の△3六歩を予想したほどだった。

終局後、永瀬王座に「形勢はどう揺れたと感じていましたか?」と尋ねたが、「中盤までは『難しければいいな』という分かれでしたね。(藤井竜王の)△3一角への対応が難しく、序盤は少し作戦負け。中盤はゆだねる感じでした。詰む詰まないの(変化が多く出る)将棋なんで、(局面、局面での)形勢判断は、しなかったですね」との答えだった。

図3・59手目▲4八銀まで
図3・59手目▲4八銀まで

図3は、59手目▲4八銀打と永瀬王座が自陣に持ち駒を投入した局面。

「永瀬王座らしい手厚い手」という評判だった。感想戦では、その次の△4九竜に代えて△2九竜とする改良策の検討に、長い時間が投入されていた。

図4・93手目▲5三銀まで
図4・93手目▲5三銀まで

永瀬王座が勝ちを意識した場面として挙げたのが、93手目▲5三銀(図4)の局面。「こちらの方が、駒が多くなったので……」と永瀬王座。

終了図・109手目▲6五桂まで
終了図・109手目▲6五桂まで

午後4時、永瀬王座が109手目▲6五桂(図5)と指した局面で藤井竜王が投了。会場のファンが「あ~」と漏らした声が、少し離れた記者室まで聞こえてきた。その直後、勝者の永瀬王座と熱戦をたたえる拍手も聞こえた。

大盤解説会でマイクを握っていた第1回朝日杯優勝者の行方(なめかた)尚史(ひさし)九段(48)は「永瀬王座の鋭い踏み込みが、藤井竜王のミスを誘ったように思いました。形勢が良くなってからは万全の態勢で、自陣の憂いを無くしてから、藤井竜王の玉を仕留めました」と総括した。

両対局者は対局室でファンにあいさつ。4強入りを決めた永瀬王座は「藤井竜王とはこれで10局目で、3勝目。頑張って、差を埋められるように」と話した。敗れた藤井竜王は「内容をしっかり振り返って、後に、つなげるようにしたい」。朝日杯の名古屋対局で藤井竜王が敗れたのは初めて。そのことについて質問された藤井竜王は「今日は負けてしまったんですが、皆さん、ぜひ、(朝日杯の準決勝・決勝の舞台の)有楽町にも来てください」。笑顔で話した。(佐藤圭司)

情報源:永瀬拓矢王座の鋭い踏み込み、藤井聡太竜王のミス誘う 朝日杯将棋:朝日新聞デジタル


2022年1月16日 20時30分

本戦2回戦の対局を振り返る、勝利した永瀬拓矢王座(右)と敗れた藤井聡太竜王(左)=2022年1月16日午後4時32分、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場、岩下毅撮影
本戦2回戦の対局を振り返る、勝利した永瀬拓矢王座(右)と敗れた藤井聡太竜王(左)=2022年1月16日午後4時32分、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場、岩下毅撮影

名古屋国際会議場(名古屋市熱田区)で開かれた第15回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社、日本将棋連盟主催)の「名古屋対局」に16日、前回優勝の藤井聡太竜王(19)=愛知県瀬戸市出身、王位・叡王・棋聖と合わせ四冠=が登場した。公開対局で1回戦と2回戦を戦い、2回戦で永瀬拓矢王座(29)に惜しくも敗れた。

午前の1回戦は、船江恒平六段(34)と対局した。安定した寄せを見せて勝利。藤井竜王は「終盤、強く指すことができたと思います」と話した。

午後の2回戦は、同じく午前の1回戦で勝った永瀬王座が相手。だが、じりじりと攻められ、2時間の熱戦の末に敗れた。大盤解説会の解説を務めた行方尚史九段(48)が「均衡を保ち、見応えがあった」と評する内容だった。

対局後、インタビューに応えた藤井竜王は「攻め込まれる展開になった。方針を誤ったところがあったのかな」と説明。「結果は残念ですが、次につなげられるようにしたい。内容をよくしていけるよう、がんばりたいと思います」と述べた。地元の名古屋での公開対局については「たくさんの方に来て頂いた。来年もやっていただきたい」と喜んだ。

藤井竜王を下して4強入りを決めた永瀬王座は「形勢を判断する余裕は全くなかった。大金星と思っています」と振り返った。朝日杯での次戦について「力を付けて、いいところを見せたい」と意欲を見せた。

公開対局の会場と大盤解説会の会場が設置され、それぞれ100人ほどのファンが熱戦を見守った。東京から来た渡部環さん(53)は「(藤井)聡太先生の珍しい手を見ることができて、楽しかった。最後の対局はつらかったですが、聡太先生は負けて強くなるので、次に期待したいです」と話した。

朝日杯将棋オープン戦の本戦は、タイトル保持者らを含めて16人によるトーナメント。準決勝、決勝は2月23日に有楽町朝日ホール(東京都千代田区)で行われる予定。(木村俊介)

「第15回朝日杯 将棋オープン戦」の開催を記念して、決勝の結果を掲載した記念号外(PDFデータ)を無料プレゼントします。申し込みはウェブ(https://que.digital.asahi.com/question/11006676別ウインドウで開きます)、QRコードからも応募できます。

情報源:「負けて強くなる」朝日杯敗退の藤井聡太竜王、ファンの熱視線:朝日新聞デジタル


 




現地大盤解説(アーカイブ)

検討室


第15回朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメントで、藤井聡太竜王VS船江恒平六段と永瀬拓矢王座VS阿久津主税八段の対局が1月16日(日)に名古屋国際会議場で行われ、藤井竜王と永瀬王座がそれぞれ勝ちました。

同日、藤井竜王と永瀬王座の対局が行われ、永瀬王座が109手で藤井竜王を破り、準決勝に勝ち進みました。

◆第15回朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント

情報源:永瀬王座が勝ち進む 朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント|棋戦トピックス|日本将棋連盟


本戦トーナメント

情報源:第15回朝日杯将棋オープン戦<本戦トーナメント>



永瀬拓矢王座-△藤井聡太竜王(棋譜中継棋譜DB

藤井聡竜王の振り歩先、と金が3枚で永瀬王座の先手

初手は、▲永瀬王座 2六歩、△藤井聡竜王 8四歩

16時 終局
109手 6五桂まで、▲永瀬王座 の勝ち


 

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