ついに、豊島九段に公式戦で勝利した第14回朝日杯(2021年)
2022年1月9日 5時00分
朝日杯将棋オープン戦の名古屋対局は1月恒例で、今年で5年連続。本戦トーナメントに参戦する16棋士のうち8棋士が名古屋市に集い、準決勝進出の2枠を争う。スター棋士を間近で見られる公開対局も人気だ。
2021年1月、第14回朝日杯名古屋対局は新型コロナウイルスの感染防止策をとっての公開対局。まず16日に名人の渡辺明(37)が4強入りを決めた。
17日には愛知県瀬戸市在住の藤井聡太(19)と同県一宮市出身の豊島将之(31)が登場。午前の1回戦で2人とも勝利。地元ゆかりの二冠同士の激突が午後の2回戦(準々決勝)で実現した。
それまでの公式戦では豊島が6戦全勝。「将棋界七不思議の一つでは?」。大盤解説会の解説者の一人で藤井の師匠、杉本昌隆(53)が冒頭で漏らした。
振り駒で先手番が豊島に決まり、戦型は「角換わり」に。後手の藤井が「早繰り銀」から速攻を仕掛け、積極的に攻め、リードを奪った。「序盤は準備不足だったかも」と局後に反省した豊島だが、手厚く受けた後、反撃に出て、難解な終盤戦に。両者、持ち時間の40分を使い切り、1手1分未満で指す「1分将棋」に突入した。
「おおっ! カッコイイな、これ」。藤井の86手目△8六歩を見て、もう一人の解説者で永世名人資格保持者の森内俊之(51)が叫んだ。豊島が放置すれば、藤井は持ち駒や盤上の駒をめいっぱい使ってギリギリで豊島玉を詰ますことが出来る好手。この後、秒読みに追われた豊島が最善手を逃し、94手までで投了。藤井が豊島に公式戦で初めて勝った画期的な瞬間を、対局室では約120人、別室の大盤解説会場では約100人のファンが目撃した。
約7カ月後、藤井はこの日の勝利を「良いきっかけになった」と振り返ることになる。=敬称略(佐藤圭司)
◆毎週日曜に掲載します。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)画期編:1 地元開催の朝日杯、難敵・豊島に初勝利:朝日新聞デジタル
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この後一気に・・・
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