高見泰地七段の話
2022/01/03 10:00
藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)と伊藤匠四段(19)。藤井竜王は、将棋界のスターとして日本中で知られる棋士だが、同学年の伊藤四段もまだプロ入りから1年3カ月ほどながら、将来はタイトル戦にも登場するだろうと、その実力を高く評価されている棋士だ。伊藤四段が昨年、新人王戦で優勝したことで実現した2人による記念対局は、藤井竜王が貫禄の勝利を収めたが、その模様を見守った棋士からは、いずれ2人がタイトルを争う未来がはっきりと見えていた。
若者同士の対局を解説したのは高見泰地七段(28)。早指しによる団体戦「第4回ABEMAトーナメント」で藤井竜王、伊藤四段とチームを組んだこともあり、盤外での素顔などもよく知る先輩だ。記念対局の開始前には「伊藤さんは藤井さんを追いかける立場ですけど、相当に有望です。いつ爆発するか。新人王戦の決勝(三番勝負)でも、大舞台で力を発揮していたし、むちゃくちゃ強かった。相手の力を発揮させなかったです」と、高く評価していた。
14歳2カ月でプロ入りし、ずっと年の離れた先輩たちと戦ってばかりだった藤井竜王にとっても、新たな刺激を与えてくれる存在なのだろう。先述のABEMAトーナメントでも、空き時間を使っては、仲よく過ごしていたという。
高見七段 控室で藤井さんが盤面で駒を並べた詰将棋があったんです。僕は藤井さんと伊藤さんが仲良くなってほしいから「メイク、先に行ってきな」と言って、自分がその後に行きました。戻ってきた時には、伊藤君が詰将棋を解き始めていて、自分が遅れていったら、全然解けなかったです(笑)。20何手詰かな。なんとか解けたんですが、非常にきれいな詰将棋。藤井さんは(作るのに)あまり時間がかからなそうな感じでしたけど。
藤井竜王、伊藤四段はどちらも、自分からそれほど積極的に人に話しかけたりするタイプではない。ただ、小学生の時から対戦したこともある2人には、将棋というコミュニケーションツールがあれば、いつでも会話ができる。藤井竜王が大の得意とする詰将棋を作り、それを伊藤四段が解く。さほど長い時間ではなかっただろうが、とても楽しそうにしている光景が目に浮かぶ。
藤井竜王は今月9日から最年少五冠をかけてALSOK杯王将戦七番勝負で、渡辺明王将(名人、棋王、37)に挑戦する。また伊藤四段は、藤井竜王にタイトル挑戦をすべく、各棋戦で予選からの勝ち上がりを目指す。高見七段は、記念対局について「これが5年後、10年後に語り継がれるようになるといいですね」と語った。今はまだ、地位にも大きな差があるが、いずれライバルとして長く戦うことも想像される2人。初のタイトル戦が実現された時には、きっとこの記念対局による“プロ初対戦”のことが、思い出されるはずだ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:藤井聡太竜王・伊藤匠四段、将棋界の将来を担う19歳 周囲の棋士が確信する2人で行うタイトル戦 | ニュース | ABEMA TIMES
藤井聡太竜王・伊藤匠四段、将棋界の将来を担う19歳 周囲の棋士が確信する2人で行うタイトル戦 | ニュース | ABEMA TIMEShttps://t.co/Vw4o3uUc4S
— kewpiehoney (@kewpie_honey) January 3, 2022
▲伊藤匠四段-△藤井聡太竜王
先手は伊藤匠四段
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藤井聡太竜王、やっぱり強かった。
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