へぇ・・・
2021.12/25 15:00
今年の本欄の終わりに、一年の総括をしてみたい。
正月から初夏までは、明らかに渡辺明三冠の活躍が目立ち、棋界最強の名を不動のものにしたかに見えた。
3月までに王将戦で永瀬拓矢王座、棋王戦で糸谷哲郎八段相手にと、2つのタイトル戦の防衛に成功して、調子を上げた。
そして4月からは、A級順位戦を8勝1敗で名人戦の挑戦を決めた俊英、斎藤慎太郎八段を4勝1敗で退けるに至り、「さすが渡辺」の声が高まった。
名人戦は昔から、挑戦者が最後まで決まらず、プレーオフでやっと決めたような挑戦者は、まず七番勝負は勝てないが、ブッチギリで挑戦を決めた棋士は、名人獲得の可能性が高いと言われてきた。特に新A級はなおさらで、前例として中原誠16世名人、谷川浩司九段、羽生善治九段の例がある。
さしずめ渡辺は、同じく新A級で挑戦した加藤一二三九段の勢いを止めた、大山康晴15世名人のようなもので、それから加藤は名人になるまで、21年の歳月を費やしたのだった。
斎藤が加藤と同じくこの後苦労するか、それとも来年早々にも挑戦を決め、頂上の一角を占めるのかは、興味深いところだ。
さて名人戦が終わると、藤井聡太四冠の持つタイトル戦の季節となった。まずはヒューリック杯棋聖戦(産経新聞社主催)は、昨年藤井にタイトルを奪われた渡辺が挑戦者に躍り出た。
絶好調の渡辺の挑戦だけに、今年こそはと期待したファンも多かったと思うが、結果は3連勝で藤井の防衛。最強と言われる渡辺にして、苦手意識を植え付けられたのでは、という負け方だった。
夏からは最強の一角を占める、豊島将之二冠(当時)との19番勝負が始まる。お~いお茶杯王位戦は豊島が挑戦、叡王戦では藤井が挑戦者に決まり、その後の竜王戦でも藤井が挑戦権を掴んだからだった。
そこまで豊島は藤井に6勝2敗と大きく勝ち越していて、唯一藤井が苦手にしている棋士と言われていた。
特に王位戦第1局で、戦いが始まった瞬間、藤井のウッカリからか、一瞬で豊島の勝ちになったときは、やはりかと思わせた。しかし若い藤井は立ち直りが早く、逆に盤上で、また精神的にも豊島を追い詰め、終わってみれば4勝1敗で王位を防衛。返す刀で叡王も獲得した。
こうなると精神的に立ち直れなかった豊島は、最後の砦の竜王も4連敗で敗れ、藤井は一気に四冠となり、第1位の棋士となった。
一年が終わってみれば藤井の強さだけが目立った年だったが、トップに立っても勝率が8割を切らないというのが驚異で、これ一つでも藤井の強さが証明できる。いつまで8割が維持できるかも興味深いところだ。
情報源:【勝負師たちの系譜】 “藤井旋風”の1年 勝率8割どこまで維持できるか(1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
【勝負師たちの系譜】 “藤井旋風”の1年 勝率8割どこまで維持できるか https://t.co/0DoWLRZW4q @zakdeskより
— zakzak (@zakdesk) December 25, 2021
ほぉ・・・
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