木村一基九段、高野智史六段
2021年12月29日 19時35分
インターネット配信局「ABEMA」の新しい将棋企画「第1回ABEMA師弟トーナメント inspired by 佐藤康光」が29日午後7時、スタートした。
「ABEMAトーナメント」や「女流ABEMAトーナメント」に続く早指し非公式戦の第3弾。師匠と弟子の2人1組によるタッグ戦をフィッシャールールで行い、8チームの頂点を目指す。日本将棋連盟会長・佐藤康光九段(52)が発案した。
師匠として出場するのは谷川浩司九段(59)、井上慶太九段(57)、森下卓九段(55)、中田功八段(54)、畠山鎮八段(52)、深浦康市九段(49)、木村一基九段(48)、鈴木大介九段(47)。それぞれが指名する自らの弟子とタッグを組んで優勝を目指す。
弟子の高野智史六段(28)と共闘する木村九段が語る師弟関係は、他の師匠の「師弟観」とはひと味違っていた。
―抱負を。
「ひとつでも多く勝ちたいというのが正直なところです。負けると悔しいので。悔しい思いは少なくしたいなと思います。参加する以上はは優勝を目指して、準備も練習もして臨みたいですね。前回(ABEMA将棋トーナメント)は決勝で負けて悔しかったので」
―弟子とのチーム戦になる。
「(企画を聞いて)高野君はビックリしてました。チーム戦では、自分が原因になってチームの負けにつながることを恐れます。師匠が原因で負ける、というのは避けたいですね。前回、3人でやった時も、そういう体験をしましたことが記憶が強く残っていますから。あと…2人と3人は違っていて、(片方が指している時に)1人で盛り上げてもあんまり意味ないところはありますねえ(笑)」
―高野六段はどんな弟子?
「いつも変わらないですね。黙って話を聞いていることの方が多いです。暗くはないけれど、無駄なことは言わないようなところがあるので。あんまり会話が続かないような…。2手か3手くらいですかね(笑)」
―今回、他の師匠との交流もある。
「弟子との接し方などを参考にして、自分のプラスになればと思います。基本的に四段になれば教えることはないのかなと思っているので(木村門下の)奨励会の子に生かしていければと」
―どんなふうに弟子と接しているのでしょう。
「優しい言葉を掛けることはないです。人それぞれだと思いますけど、私は『この世界はキツいんだ』ということしか言っていないです。キツいものだということ、キツいのは続くんだということを、ずっと認識してくれればいいと思ってます」
―戦う背中を見せることでも、キツさを伝えているのでしょうか。
「幸いにしてタイトル戦に出ているような姿を見せることはできたので、キツいところは見せられているのかなと。まあ、あんまり勝ってないですけど。勝つ時、負ける時、こういうもんだという一例として見て、自分に生かしてくれたら」
―弟子との接し方は、他の師匠より厳しい印象を受けます。
「人それぞれだと思いますけど、私は(続けるのが)キツいと思うのなら辞めていったらいいと思う。それを言うのが自分の役割だと思ってます。師匠にしか言えないこともあるので。木村門下で運が悪かった、と思って構わないです。もしかしたらパワハラみたいになっちゃう部分もなきにしもあらずかもしれないですけど、自分の役目だと思ってます。中途半端は本人のためにならない、ということはずっと危惧してます。高野君も、私ともう二度と会わない時に何を言うのか…覚悟しています(笑)」
―現在、奨励会三段リーグで弟子の吉田桂悟三段が四段昇段を目指して戦っています。
「一生懸命にやっている弟子なので上がれるはずだと思っていますし、上がってほしいと強く思っています」
―挑戦し、永瀬拓矢王座に1勝3敗で敗れた王座戦五番勝負を振り返って。
「ミスが多かったですね。ミスがなければ、もっと良い勝負ができたはずという意味では、えらく悔いの残るシリーズでした。ミスを無くすことが当面の課題です。タイトル戦に出たことで気付いたわけですからトクだと思わないといけないですけど、キツいものです。自分でやったことをすぐに後悔したりしたので。直していきたいです」
―これからも大舞台を目指す。
「やる以上は目指すつもりでやっていきたいです。頑張ってどうなるかはよく分からない。いつの時もそうでした。年を取ると、技術面よりは内面もキツくなってきます。うまく調整してやっていきたいと思っています」
情報源:「ABEMA師弟トーナメント」29日から配信 木村一基九段「弟子に優しい言葉を掛けることはない」 : スポーツ報知
「ABEMA師弟トーナメント」29日から配信 木村一基九段「弟子に優しい言葉を掛けることはない」 : スポーツ報知 https://t.co/xUO330NJPB
— 北野新太 (@kitano_arata) December 29, 2021
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