フルセットの末、優勝はチーム加藤
2021/12/06 11:49
女流による早指し団体戦「第2回女流ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント決勝、チーム西山とチーム加藤の対戦が12月6日に放送され、チーム加藤(加藤桃子清麗、香川愛生女流四段、野原未蘭女流初段)が、フルセットの末にスコア5-4で勝利、初の団体戦で頂点に立った。予選Bリーグではスコア2-5で敗れていた相手に、リーダー加藤清麗が今大会無敗だった相手のリーダー西山朋佳女流三冠に初黒星をつけ流れを引き寄せると香川女流四段、野原女流初段も奮闘。監督を務めた渡辺明名人(棋王、王将)のアドバイスを活かし、熱戦続きの大会で最高の喜びを勝ち取ることとなった。
女流棋界としては初めて行われた団体戦。ドラフト会議で加藤清麗が2人を指名し誕生した急造チームではあったが、短期間に凝縮された濃い時間がチームの結束だけでなく、どんどんと棋力も高めていった。
最も伸びたのは18歳の女子高生・野原女流初段だ。この試合では第2局で初登場し、上田初美女流四段に序盤、歩得をして有利になったと見られていたが、中終盤のねじり合いで競り負け、悔しい敗戦に。終局後は「頑張ったんですけど、ちょっと届かなかったです。すいません…」と、先輩たちの力になれなかったとうなだれた。準決勝でも1勝2敗と満足できる結果が出せなかったため、この決勝でもいきなり負けたことで落ち込んだが、先輩2人と渡辺監督に背中を押されると第4局、第7局と山口恵梨子女流二段に連勝。「自分が不甲斐ないところもあったんですが、大好きな2人と優勝できたのがすごくうれしいです」と、試合後には涙を隠さなかった。
戦う姿勢と言葉で、チームに安定感をもたらしていたのは香川女流四段だ。決勝では第5局に山口女流二段に勝利、第1局と第8局を落とし、個人としては1勝2敗で悔しさを滲ませたが、チームの年長者として加藤清麗の気分を盛り上げ、野原女流初段には「世界中が応援している」「君が主人公だよ」など、独特な表現でとにかく励まし続けた。メディアへの出演も豊富なだけに、各種の動画企画でもうまく立ち回り、チームをまとめ上げた。
そしてリーダー加藤清麗は、天真爛漫な強さで突き進んだ。決勝では第1局、第2局とチームが連敗スタートとなったところで登場。ここまで予選・本戦と個人9連勝だった西山女流三冠と第3局でリーダー対決になると、相手の隙を見逃さず優勢、勝勢になると、絶対に勝利を持って帰るとばかりに、慎重に慎重を重ねて100手で快勝した。優勝するには、西山女流三冠に勝つしかない状況でもあっただけに、序盤ながら大きな一局を制した。第6局では、その西山女流三冠に惜敗したものの、最大の見せ場は最終第9局だ。この一局も序盤で優勢になると、はやる気持ちを抑えて、粘る上田女流四段との差を慌てずに拡大。完勝で優勝を決めると、対局後にはようやく「やったー!うれしい!大一番には強いんで」と喜びが爆発。「3人がそれぞれ成長を重ねて掴み取った優勝な気がします」と声を弾ませた。対局ではタイトルホルダーらしく強さを示し、対局間は明るく笑う声が作戦会議室でも響き続けた。チームとしても苦しい局面は多かったが、リーダーの明るさが全てのプレッシャーを跳ね返していた。
試合後、加藤清麗は「すごく濃密な時間でした。ドラフトでお二人を獲得できて、心の中でガッツポーズをしていたんですが、すごく大変な勝負だと感じました。2人が頑張って盛り上げてくれて、本当に頼もしかったです。チームワークは最高でした!」と、また笑顔が弾けた。様々なコンセプトを持って生まれた6チームでの団体戦では、数々のドラマも生まれ、青春を感じさせる涙も流れた。頂点に立ったのは、予選で負けた相手にリベンジを果たしたチーム加藤。大会期間中、どこよりも成長した3人のもとに、最大の喜びが待っていた。
◆第2回女流ABEMAトーナメント 第1回は個人戦として開催され、第2回から団体戦に。ドラフト会議で6人のリーダー棋士が2人ずつ指名し、3人1組のチームを作る。各チームには監督棋士がつき、対局の合間にアドバイスをもらうことができる。3チームずつ2つのリーグに分かれ総当たり戦を行い、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。チームの対戦は予選、本戦通じて、5本先取の9本勝負で行われる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:優勝はチーム加藤!予選で敗れたチーム西山にリベンジ フルセットの激闘制し女流初団体戦で頂点/将棋・女流ABEMAトーナメント | ニュース | ABEMA TIMES
監督の渡辺です。
優勝といえばサッカーファン的にはこれですよね。チャンピオーネ チャンピオーネ オーレ オーレ オーレ🏆🏅
— チーム加藤 (@jabT_kato) December 6, 2021
第2回女流ABEMAトーナメント、決勝戦をご視聴頂きありがとうございました!
勝負師でありながら冷静に判断する、チーム加藤支柱的存在の香川さんと健気で天真爛漫、強メンタル(そして妹)な野原さんと『野生の桃』らしく一緒に戦いフルセットの末に結果を残すことができて嬉しいです!😊✨(続く)— チーム加藤 (@jabT_kato) December 4, 2021
渡辺監督にはフィッシャールールや大会に向け愛宕神社に登っての体力面の重要性、強化をすることの大切さや練習で技術面や精神面について沢山教えて頂きました。
本番タイムアウトで丁寧に的確にご指導頂くこともあれば不安な時は温かいお言葉で背中を押して選手を送り出してくださりました!(続く)— チーム加藤 (@jabT_kato) December 4, 2021
皆で力を合わせて掴み取ることができ、ものすごく嬉しかったです。
強くなる熱く燃えるこの機会を頂けたことABEMA様に感謝申し上げます。
応援してくださった皆様、本当にありがとうございました!
終わってしまって寂しいので私は少しだけここでツイートを続けてから去ろうと思います。(加藤桃子🍑)— チーム加藤 (@jabT_kato) December 4, 2021
女流ABEMAトーナメント決勝戦をご覧頂きありがとうございました。
チーム加藤で過ごした時間は短かったですが、とても濃密で大切な思い出になりました😭😭😭
(続く)— チーム加藤 (@jabT_kato) December 5, 2021
まだプリクラ大臣としての最後の仕事が残っているのでもう少しだけこのアカウントでツイートしようと思います😆
(野原)— チーム加藤 (@jabT_kato) December 5, 2021
何度も挫けそうになった私をチームの皆さんは信じて送り出して下さいました!!
本当に桃子さん・愛生さん・監督のことが大好きです💗😭
そしてチーム加藤を応援してくださった皆様本当にありがとうございました💕💕💕
(野原) pic.twitter.com/3Nd5RK9U2F— チーム加藤 (@jabT_kato) December 5, 2021
ぐはw
なんでプリクラってこんなに伸びるの😅— 渡辺 明 (@watanabe_1984) December 6, 2021
決勝戦のあとチームで動画を撮りました!番組をご覧になった後に観ていただけたらうれしいです。
桃ちゃん、未蘭ちゃん、一緒に戦ってくれて本当にありがとう🍑https://t.co/uqtv6U8v0V#女流ABEMAトーナメント— 香川愛生 Manao Kagawa ☗ (@MNO_shogi) December 5, 2021
いろいろな思いが込み上げてしまって、うまくまとまりませんが、「チーム加藤」で戦うことができて本当に幸せでした。
たくさんの応援ありがとうございました!#女流ABEMAトーナメント— 香川愛生 Manao Kagawa ☗ (@MNO_shogi) December 5, 2021
上田さんの語録を出したいくらい力強い振る舞いはメンバーを奮い立たせてくれましたし、山口さんの優しさや涙する場面には心動かされ、本当にメイクドラマでした。
応援下さったファンの皆様、AbemaTVの関係者の方々、深く感謝申し上げます。(西山)— チーム西山 (@jabT_nishiyama) December 4, 2021
女流ABEMAトナメ決勝vsチーム加藤をご視聴頂きましてありがとうございました。色々な感情が去来していますが、仲間の想いを背負って将棋を指す幸せを経験させて頂きました。(山口恵)
— チーム西山 (@jabT_nishiyama) December 4, 2021
素晴らしい大会を主催してくださったABEMAの皆様、そしてチーム西山を応援してくださった将棋ファンの皆様、本当にありがとうございました!!
(山口恵)— チーム西山 (@jabT_nishiyama) December 4, 2021
一片の悔い無し。
三人の頑張りを讃えたい。
チームの皆と応援してくれた皆に感謝。
写真は、本文とは一切関係ない、外気浴で整う私(with息子)。(藤井猛) pic.twitter.com/GshhcXcX70— チーム西山 (@jabT_nishiyama) December 4, 2021
皆さんありがとうございました!大変だったけど楽しかったです😊
まだご覧になられてない方もいらっしゃると思うので時間をおきながら、また少しずつ振り返りたいと思います。
チームのみんなもありがとー!(上田)— チーム西山 (@jabT_nishiyama) December 4, 2021
— チーム西山 (@jabT_nishiyama) December 6, 2021
監督業は、私にとって財産となる貴重な経験だった。
置き土産にマイブームの長編詰将棋を(75手詰)。(藤井猛) pic.twitter.com/UBLsuqlnEr— チーム西山 (@jabT_nishiyama) December 5, 2021
チーム加藤「野生の桃」(twitter)
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チーム西山「ウォリアー」(twitter)
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すごい加工
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