NHK杯、銀河戦、JT杯の持ち時間の書き方、単純にならない?
2021年11月21日 5時00分
2020年11月22日に放送された第70回NHK杯テレビ将棋トーナメントで藤井聡太(19)は木村一基(48)と対戦した。
木村はこの年の7~8月、王位戦七番勝負で藤井に4連敗してタイトルを奪われた。その後の銀河戦でも敗れていた。対局前のインタビューでは「王位戦で痛い目にあったので、できれば会いたくないです」と冗談を交えて話した。
対局は木村の先手で角換わり腰掛け銀に。難解な攻防が続いたが、木村が終盤、飛車打ちの王手に盤上の馬を移動して捨てる▲4七馬という強防手を出して勝った。解説の羽生善治(51)は「木村さんの受けの力強さと、踏み込みの強さが非常に目立った」と総括。終局後、木村はしばらく目を閉じ、勝利の余韻をかみしめているようだった。「積極性が出せてよかった。勝ったことで2人の娘が喜んでいました」と振り返った。
プロデビュー以来、通算勝率が8割を超え、華々しい活躍を続ける藤井だが、NHK杯戦では壁を破れずにいる。初参加の17年の第67回大会には予選から出場したが、翌年の第68回以降は今年の第71回まですべて本戦シード。にもかかわらず、いまだにベスト8にさえ入ったことがない。持ち時間が短く、秒読みが1手30秒の早指し戦という特徴はあるものの、同様の銀河戦では昨年、初優勝している。
今年10月31日に放送されたNHK杯戦の本戦2回戦では深浦康市(49)に完敗。終局後、藤井が机に頭をつけて考え込む、痛々しい姿が映し出された。NHK杯戦の本戦はこれで4勝5敗と負け越しだ。しかし、この成績について藤井は「対局数が少ないので、あまり意識する必要はないと思っています」。棋戦の相性を判断するにはまだ早いようだ。=敬称略(村上耕司)
◆次週は「名人戦ニュース」です。次回の「大志」は12月5日に掲載します。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)試練編:10 木村の強防手に敗れ1年、苦戦続くNHK杯:朝日新聞デジタル
村)一昨日、順位戦の解説を務めていただいた木村一基九段に、昨年のこの対局について聞きました→「積極性が出せてよかった。勝ったことで2人の娘が喜んでいました」
(大志 藤井聡太のいる時代)試練編:10 木村の強防手に敗れ1年、苦戦続くNHK杯:朝日新聞デジタル https://t.co/3H7McXOIvX— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) November 20, 2021
NHK杯(持ち時間10分、切れたら30秒未満、ただし1分単位で10回の考慮時間あり)持ち時間20分、切れたら30秒
銀河戦(持ち時間15分、切れたら1手30秒、ただし1分単位で10回の考慮)持ち時間25分m切れたら30秒
JT杯(持ち時間10分、切れたら30秒、ただし1分単位で5回の考慮)持ち時間15分、切れたら30秒
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