ほぉ・・・
2021年11月17日 5時00分
将棋の藤井聡太竜王(19)が、またしても快挙を成し遂げた。名人と並ぶ序列最上位の竜王を対戦成績4勝0敗で獲得し、王位・叡王・棋聖と合わせて初の四冠に。タイトル奪取を決めた一戦は終盤で窮地に追い込まれたが、持ち前の終盤力で逆転勝ちを収めた。次のタイトル挑戦にもあと一歩に迫り、「1強」に向けて加速している。
■桁違いの強さ、「来年どうなるか想像つかない」
山口県宇部市で指された第34期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)の第4局は、2日目の13日夕方、大詰めを迎えていた。104手目の局面でネット中継の画面に表示されたAI(人工知能)の形勢判断は、先手の豊島将之前竜王(31)の勝率が58%。開幕から3連敗し、崖っぷちに立たされていた豊島前竜王がシリーズ初勝利を挙げる絶好機を迎えていた。
だが、豊島前竜王は苦悩していた。99分の大長考で次の手を指したが、その4手後の109手目▲3五桂が敗因となった。藤井竜王は、その手で生じた隙を見逃さず、的確な指し手で相手の玉を追い詰める。午後6時41分、122手で豊島前竜王が投了した。
104手目の局面での残り時間は、豊島前竜王の2時間29分に対し、藤井竜王はわずか9分だった。現地で戦況を見守っていた藤井竜王の師匠、杉本昌隆八段(53)は「持ち時間が少なくて形勢も悪い。さすがに今回は苦しいのかなと思っていた」と振り返る。
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しかし、豊島前竜王は正解手順を発見できなかった。それだけ複雑な局面だったのだ。対して、相手の指し手への対応を迫られていた藤井竜王は、難局を切り抜けた。杉本八段は「恐らく相手の長考中に先の手順を読み切ったのだろう。完璧な読みだった」とたたえる。
現地で解説を務めていた畠山鎮(まもる)八段(52)も藤井竜王の強さに舌を巻く。「(104手目の局面は)持ち時間の差もあるので、現地の棋士たちは『藤井さんが95%勝てない』と話していた。豊島さんも特別な才能を持った棋士。その豊島さんが4連敗したのには驚いた」
藤井竜王は昨年、棋聖と王位を獲得した。今年はその二つを防衛し、新たに叡王と竜王を手にした。昨年に比べて成長した点について、自身は13日の対局後の記者会見で「序盤」を挙げた。
だが、日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(52)はこう指摘する。「今期の竜王戦で驚いたのは中終盤の強さ。局面の急所をとらえる力、混戦になってから抜け出す力が桁違いだ」。渡辺明名人(37)=棋王・王将と合わせ三冠=や豊島前竜王らトップ棋士との真剣勝負は、本人にとってあらゆる面で糧になっているのだろう。同時に、その強さが顕在化する場になっているようにも感じられる。
竜王と名人は、その保持者が現役棋士の序列の最上位に位置づけられる。藤井竜王は竜王獲得と同時にタイトル保持数で渡辺名人を上回り、デビューから5年にして序列1位になった。杉本八段は「将棋に関して心配することはない。竜王になると免状の署名などの仕事が増える。これまで以上に忙しくなるので、体調に気をつけてほしい」と話す。
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藤井竜王は、7人が争う王将戦の挑戦者決定リーグ戦でも4勝0敗で単独首位に立つ。19日の近藤誠也七段(25)戦に勝てば、最終戦を待たずに挑戦権獲得が決まり、年明けから渡辺名人との七番勝負を戦う。来春以降は叡王戦、棋聖戦、王位戦、竜王戦と防衛戦が続く予定。佐藤九段は言う。「休む間もないので、さらにタイトルを増やすのは大変。しかし、1年前に今の藤井竜王の状況は想像がつかなかった。来年どうなっているのかも想像がつかない」(村瀬信也)
情報源:藤井四冠、「1強」へ加速 難局打開の手、師匠「完璧な読み」 竜王戦:朝日新聞デジタル
村)第4局の勝負どころで豊島将之前竜王が大長考。ただ、結果的に藤井聡太竜王に考える時間を与えることにもなりました。人間同士の戦いならではの勝負の綾と言えるかもしれません。
藤井四冠、「1強」へ加速 難局打開の手、師匠「完璧な読み」 竜王戦:朝日新聞デジタル https://t.co/rvJ4YreCsy— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) November 17, 2021
対戦成績
投了までの10分
https://www.youtube.com/watch?v=XeuG-h_1gY0
初手からの解説
https://www.youtube.com/watch?v=1YVl64Z912Q
104手の局面~放送終了~16倍速
26:30 120手 △5八と金
33:37 122手 △2五金まで
44:00 豊島竜王が投了
47:34 インタビュー
55:30 感想戦
1:57:01 記者会見
▲豊島将之竜王-△藤井聡太三冠(棋譜中継)
122手 2五金まで、△藤井聡三冠 の勝ち
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- ABEMA(1日目)
- マルチアングル(1日目)
- ABEMA(2日目)
- マルチアングル(2日目)
- 2021年11月12日~11月13日 七番勝負 第4局 豊島将之竜王 対 藤井聡太王位・叡王・棋聖|第34期竜王戦
おめでとうございます。
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