二次予選の開幕局は10月22日の「佐藤康光九段-阿部光瑠六段」
二次予選組み合わせ発表(アーカイブ)
2021年10月18日 16時30分
第15回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の1次予選が終了し、32人が出場する2次予選の組み合わせが決まった。1次予選を勝ち抜いた16人のうち7人は20代。一方で50代の棋士も3人が勝ち上がり、「ベテラン健在」を印象づけた。
朝日杯は持ち時間各40分で、使い切ると1手1分未満で指す早指し戦。1次予選は女流棋士3人とアマチュア代表10人を含む計157人が、16のブロックに分かれて競った。2次予選に進出したのは20代が7人で、30代、40代、50代がそれぞれ3人だった。
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20代の一人、斎藤明日斗四段(23)は今年度20勝7敗で勝率は7割4分1厘と好調だ。1次予選では小倉久史七段(53)に勝った後、9月6日にいずれも朝日杯優勝経験者の行方尚史九段(47)、千田翔太七段(27)を連破した。
千田戦は先手番で相懸かりを採用した。後手が6一の金を△6二金とした図1で、▲7五歩が厳しい攻めだった。△8四飛なら▲7四歩△同飛▲7五歩△8四飛と進み、▲2六飛~▲7六飛で▲7四歩を狙えば、先手が良い。本譜の△7五同歩を斎藤は「1秒も読んでいなかった」。だが、▲7四歩△6六銀▲6四歩△同歩▲7五角△同銀▲同飛とさばけて先手が優勢に。67手の短手数で押し切った。
斎藤は第80期将棋名人戦・C級2組順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)でも4連勝中。だが、同じ宮田利男八段(68)門下の本田奎五段(24)はタイトル戦出場、伊藤匠四段(19)は新人王戦優勝などの実績を残している。「今の成績では満足できていない。もっと頑張らないといけない」。2次予選初戦は野月浩貴八段(48)と対戦する。
プロ入り3年目の出口若武五段(26)は、石川優太四段(26)、日浦市郎八段(55)を破り、1次予選のブロック決勝に進出した。相手は藤井猛九段(51)で、角交換四間飛車に居飛車の出口が仕掛け、藤井が反撃して戦いに突入した。
図2はその終盤戦。藤井が4五の桂で角を取りながら△5七桂成とした局面だ。ここで出口は▲7五金と打った。これで馬の逃げ場がない。△同馬▲同歩△6八成桂▲同金△3五飛▲7七銀と進み、先手玉が安泰となった。以下10手で藤井の投了となった。
出口は「朝日杯で一つ結果が出せたのは進歩かな」。2次予選は「集中して、ミスしてもあきらめずに指せれば」。初戦の相手は斎藤慎太郎八段(28)だ。
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2次予選進出者の最年長は来月で59歳になる中村修九段。1次予選は20代、30代の棋士3人に勝った。「どれも苦しい将棋だった」。2次予選初戦は久保利明九段(46)と対戦する。「結果はともかく、久保さんの長所を引き出して混戦に持ち込めれば」
女流枠で出場した里見香奈女流四冠(29)、西山朋佳女流四冠(26)、山根ことみ女流二段(23)の3人では、里見が1勝、西山が2勝した。アマチュアは3人が1回戦を突破し、横山大樹・朝日アマ名人(31)は2回戦でも白星を挙げる健闘を見せた。
2次予選は年内に行われる。勝ち抜いた8人は本戦シードの藤井聡太三冠(19)らと対戦する。(村瀬信也、村上耕司)
■2次予選後の本戦から出場するシードの8人
【前回4強】藤井聡太三冠、三浦弘行九段、渡辺明名人、西田拓也五段
【タイトル保持者】豊島将之竜王、永瀬拓矢王座
【全棋士参加棋戦優勝者】稲葉陽八段
【前回の2次予選で勝ち抜き】佐藤天彦九段
情報源:若手の勢い、ベテランの意地 1次予選から、20代7人 朝日杯将棋オープン戦、2次予選組み合わせ:朝日新聞デジタル
村)斎藤明日斗四段は「今の成績では満足できていない。もっと頑張らないといけない」。同門の本田奎五段、伊藤匠四段の活躍に刺激を受けているようです。
若手の勢い、ベテランの意地 1次予選から、20代7人 朝日杯将棋オープン戦、2次予選組み合わせ https://t.co/r1exoI7GHb— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) October 18, 2021
- 朝日杯将棋オープン戦 |棋戦|日本将棋連盟
- 朝日杯将棋オープン中継サイト
- 第13回 朝日杯将棋オープン戦 名古屋対局|朝日新聞デジタル
- 第14回朝日杯将棋オープン戦中継|本戦トーナメント:朝日新聞デジタル
誰が勝ち進むか?
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