タイトル戦での初めての封じ手
2021年10月3日 5時00分
藤井聡太(19)が史上最年少で二冠を達成した2020年夏の第61期王位戦。決着した第4局から約1カ月後の9月14日、日本将棋連盟は第2局から第4局までの「封じ手」3通をインターネットのオークションサイト「ヤフオク!」に出品した。
「封じ手」とは、2日制のタイトル戦で、1日目の終了時に手番の対局者が次の一手を封じ手用紙に書いて専用の封筒に収め、封印したもの。立会人らが保管し、その指し手は翌朝開封されるまで記した本人しか分からない。紙と封筒は、再開後は不要となるが、記念に対局場や関係者に渡されることが多い。
オークションに出すことを提案したのは、王位戦で藤井の挑戦を受けた木村一基(48)だった。第2局の札幌の対局場に向かう途中、直前の7月上旬に起きた九州豪雨の被災地支援に「何かできることはないか」と考えた。主催の新聞三社連合と将棋連盟が協議し、通常2通作成する封じ手を第2局からもう1通ずつ作ることにした。将棋連盟常務理事の鈴木大介(47)は「藤井さんにとって初めての2日制だったので、負担にならないかと慎重になった。判断に迷ったが、対局者がいいと言うならということで実施することになった」と振り返る。
反響は予想以上だった。オークションは約1週間で終了し、入金確認後に将棋連盟が落札額を発表。第2局が550万1千円、第3局が200万1千円、藤井の強手として名高い「△8七同飛成」が記された第4局は1500万円の値がつき、計2250万2千円だった。
藤井は「ご賛同下さった方々に厚く御礼申し上げます」とコメント。当時を振り返って木村は「落札額が想像を大幅に超えましたが、封じ手のことや王位戦のことなどが(メディアに)取り上げられたことはよかった」。=敬称略(村上耕司)
◆毎週日曜に掲載します。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)試練編:4 強手記した封じ手、1500万円で落札:朝日新聞デジタル
村)「藤井の強手として名高い『△8七同飛成』が記された第4局は1500万円」「封じ手のことや王位戦のことなどが(メディアに)取り上げられたことはよかった」
(大志 藤井聡太のいる時代)試練編:4 強手記した封じ手、1500万円で落札:朝日新聞デジタル https://t.co/WVsei2kdJ4— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) October 2, 2021
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