年度内に何冠になっているのか・・・
2021年9月16日 5時00分
藤井聡太三冠=王位・叡王・棋聖=の快進撃が止まらない。13日に叡王のタイトルを獲得し、史上最年少の19歳1カ月で三冠を達成。10月開幕の竜王戦七番勝負では四冠に挑む。圧倒的な強さは1996年に「七冠」を果たしたころの羽生善治九段(50)に重なるが、異なる点もある。
■25歳だった羽生…ギリギリの勝利も重ね 19歳の藤井…中盤で優位、終盤力にも磨き
10代での三冠は史上初。三冠のこれまでの最年少記録は、93年に羽生九段が作った22歳3カ月だった。
藤井三冠は昨年、最年少で初タイトルを獲得してからも驚異的な勢いで勝ち続けている。タイトル戦を初回から5回連続で制したのは戦後初。タイトル戦の通算成績は17勝4敗、勝率は8割1分だ。
13日の対局後の記者会見では、現在、八つあるタイトルを独占する「八冠」の可能性について問われた。藤井三冠は「現時点では全く意識することではない」としつつも、「より実力を高めた上で、そういったところに近づくのが理想なのかなと思っています」と答えた。
将棋界のタイトルは83年に七つになり、2017年に叡王が加わって八つになった。7タイトル制になって以降、独占を果たしたのは羽生九段だけだ。羽生九段は1995年春の名人戦からタイトル戦を立て続けに制し、96年の第45期王将戦七番勝負で谷川浩司九段(59)から王将を奪い25歳で七冠を達成。95年度の成績は46勝9敗で、勝率は自己最高の8割3分6厘だった。
ただ、この時期の対局の中には冷や汗をかいた将棋も少なくなかった。森下卓九段(55)との第53期名人戦七番勝負第1局は、森下九段の終盤のミスで大逆転勝ち。森けい二(けいじ)九段(75)との第43期王座戦五番勝負第2局は、森九段が羽生九段の玉の詰みを見逃し、羽生九段が辛勝した。
96年の王位戦七番勝負で羽生九段と対戦した深浦康市九段(49)は、以前取材した際にこう語っていた。「ギリギリの勝利を積み重ねた結果が七冠だった。羽生さんは30代になってから勝ち方がうまくなった」
最近の藤井三冠の戦いぶりは、七冠のころの羽生九段のそれとは異なる。今年の三つのタイトル戦(棋聖戦・王位戦・叡王戦)での勝利は、中盤のうちに優位を築いてそのまま押し切る、安定感のある内容が目立った。デビュー当初は大逆転勝ちが度々あったが、最近は少ない。トップ棋士との対戦が増えたことに加えてAI(人工知能)を活用した研究が奏功し、序中盤の力が伸びたためだ。叡王戦第5局の終盤、解説者が驚くような妙手を放って差を広げたように、卓越した終盤力にも磨きがかかっている。
ただ、藤井三冠本人は、さらなる実力向上を見据えている。13日の記者会見では、今回の叡王戦五番勝負についてこう述べた。「序盤や中盤の形の認識といったところで、(相手の豊島将之竜王に)精度で差をつけられてしまうことが結構あったと思う。改善につなげていきたい」
名人につながる順位戦では現在、挑戦権を争うA級に次ぐB級1組に在籍する。勝ち続ければ、2023年に最年少の20歳で名人となる可能性もある。将来の名人獲得、そして八冠達成を想像するには少々気が早いかもしれない。ただ、徐々に現実味を帯び始めていることは間違いない。(村瀬信也)
情報源:藤井三冠の安定感、「羽生七冠」超え:朝日新聞デジタル
【藤井聡太三冠(王位・叡王・棋聖)】
叡王のタイトルを獲得し、史上最年少の19歳1カ月で三冠を達成しましたhttps://t.co/2VrU2XpqfX
圧倒的な強さは羽生善治九段(50)に重なります。
お二人の実績を並べてみました#藤井聡太 #羽生善治 #叡王 #三冠 pic.twitter.com/6wZ9NOqIP3— 朝日新聞デザイン部 (@asahi_designbu) September 16, 2021
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次は10月から始まる竜王戦。
その前に、17日の棋王戦挑決T、20日の順位戦。
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