へぇ・・・
2021.8.22
藤井聡太二冠がいよいよ、若い頃の羽生善治九段に似てきたと思う。
今はまだ二冠だが、先輩からタイトルを一つ一つ奪っていった時の羽生はこんな感じだった。また当たる相手が一流棋士だけとなっても、勝率が下がらないところもよく似ている。
今年度の成績は、渡辺明名人が10勝6敗(0・625)、豊島将之竜王が8勝7敗(0・533)と、タイトル戦を戦えばどうしても勝率が下がるのだが、藤井は21勝4敗(0・840)と、8割ラインを確保しているのだ。
羽生は余りの高勝率のため、現役36年目でやっと7割丁度に落ちてきたという怪物だが、藤井の勢いは羽生を凌駕している。
もう一つ似ているのは、ライバルと言われる人たちから、一目置かれているというか、もはや戦う相手なのに尊敬しているのでは、という雰囲気があるところだ。
羽生も七冠目指していた頃は、ライバルのはずの森内俊之九段、佐藤康光九段らが「どうぞお通り下さい」とでも言っているかに見えた。
しかしさすがに一生勝てなければ棋士として意味がないと思ったか、羽生に追いつけ追い越せの努力を重ねた結果、羽生世代と言われる棋士は皆、竜王や名人をはじめとするタイトルの座に就いた。
現在はどうであろうか。すでにタイトルを持っている永瀬拓矢王座にして「藤井さんに勝つにはもう一段二段、ギアを上げなければ」と一目置いている。
またB級1組順位戦では藤井と同じクラスにいて、現在4勝0敗でトップを走っている佐々木勇気七段も「彼は別格」に似た発言をしていたが、順位戦では先にA級入りを狙っているであろう。
私の弟子の八代弥七段も順位戦はC級2組だが、2016年度の朝日杯将棋オープン戦で優勝し、今期の竜王戦も2組の決勝、本戦の準決勝まで行った実力者。いずれも藤井の前に涙を飲んだが、やはり藤井は立ちはだかる高い壁であることは間違いがない。
問題はそれらの若手が、本気で「藤井に永久に勝てなかったら棋士になった意味がない」と思えるかどうかだ。藤井に勝たなくても生活はできると思う棋士だけになると、将棋界は実につまらない世界になると思うのである。
■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。
情報源:【勝負師たちの系譜】藤井二冠に続く棋士 羽生も凌駕する高い壁超える気概を (1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
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— zakzak (@zakdesk) August 22, 2021
ほぉ・・・
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