棋聖戦の対局会場になっている「高志の宿 高島屋」の特別室「常盤(ときわ)」。実際に使われているものではなく、対局の雰囲気を再現してもらった=新潟市西蒲区(本田賢一撮影)

棋聖戦を見守り続ける新潟の女将 思い出の名勝負と娘への引き継ぎ- 産経ニュース

へぇ・・・


2021/8/12 10:00

棋聖戦の対局会場になっている「高志の宿 高島屋」の特別室「常盤(ときわ)」。実際に使われているものではなく、対局の雰囲気を再現してもらった=新潟市西蒲区(本田賢一撮影)
棋聖戦の対局会場になっている「高志の宿 高島屋」の特別室「常盤(ときわ)」。実際に使われているものではなく、対局の雰囲気を再現してもらった=新潟市西蒲区(本田賢一撮影)

産経新聞社主催の将棋のタイトル戦「ヒューリック杯棋聖戦五番勝負」の対局会場として、数々の名勝負が繰り広げられてきた新潟市西蒲区岩室温泉の老舗旅館「高志の宿 高島屋」。長年にわたって五番勝負を裏方として支えている女将(おかみ)、高島基子(もとこ)さん(57)に思い出深い勝負やその舞台裏を聞いた。

歴史的対局

江戸時代の庄屋屋敷が宿になった高島屋は約260年の歴史があり、明治11年には明治天皇が北陸巡幸の途中で立ち寄ったことで知られる。出される日本料理は棋士からも高い評価を得ている。

初めて棋聖戦五番勝負の対局会場になったのは昭和58年(第42期)のこと。このときは、挑戦者の森安秀光九段(平成5年死去)が中原誠十六世名人(73)に勝利し、棋聖位を獲得した。以来、米長邦雄永世棋聖(平成24年死去)、谷川浩司九段(59)ら名だたる棋士がこの宿を舞台に名勝負を繰り広げている。

高島さんが先代女将から棋聖戦の仕事を引き継いだのは、平成8年(第67期)から。25年間で最も印象深い対局は「初めてお手伝いさせていただいた第67期」(高島さん)という。

棋聖戦を裏方として支えてきた「高志の宿 高島屋」女将の高島基子さん。歴戦の棋士が揮ごうを残している(本田賢一撮影)
棋聖戦を裏方として支えてきた「高志の宿 高島屋」女将の高島基子さん。歴戦の棋士が揮ごうを残している(本田賢一撮影)

第67期は、当時の将棋の7タイトル(棋聖・名人・竜王・王位・王座・王将・棋王)すべてを獲得していた羽生善治九段(50)と、挑戦者だった三浦弘行九段(47)がともに2勝2敗で第5局を迎えた。決着の舞台になったのは高島屋である。七冠の一つを誰が奪うかが世界的な関心事で、結局、羽生九段が敗れる歴史的対局となった。

「実はこの対局で大失敗をしまして。対局室の中では言葉を発してはいけないルールになっているのですが、それを知らなかった私は羽生先生に『どうぞ』といってお茶を出してしまいました。羽生先生の顔色がちょっと変わったのが分かりました」

座敷で8時間待機

第67期以降、高島屋では14回対局が行われている。そして高島さんが25年を経た今も固く守り続けていることがある。「対局中は、いつ呼ばれてもいいように対局室の外にある一畳ほどの座敷で約8時間座って待機しています。将棋担当の記者さんからは『今どき、そんなことをしているのはお女将さんぐらいだよ』と笑われますが、昔はこれが当たり前でした。変えるつもりはありません」

高島屋では棋聖戦の際、プロ棋士が将棋盤を模したパネルを使って戦況を解説する大盤解説会や、対局者とファン約50人が一緒に夕食を食べ、写真撮影をする前夜祭を開催していたが、新型コロナウイルス対策のため現在は封印している。

「業界の感染対策ガイドラインにより、お客さまを30人以上2時間集める催しはやらないことになっていまして、開催は難しい状況です」(高島さん)

棋聖戦の対局会場として知られる「高志の宿 高島屋」=新潟市西蒲区(本田賢一撮影)
棋聖戦の対局会場として知られる「高志の宿 高島屋」=新潟市西蒲区(本田賢一撮影)

娘へ引き継ぎ

第92期は先月3日、藤井聡太棋聖(19)=王位=が渡辺明三冠(37)=名人・棋王・王将=に開幕3連勝し、棋聖位を初防衛した。第3局で決着したため、第5局(7月29日)の会場になっていた高島屋での対局はなかった。

「私は(五番勝負が決着することが多い)第4局や第5局が好きです。ストレート勝ちの場合、対局が行われないのは宿命ですね」と高島さんは笑う。

実は、高島さんは棋聖戦での仕事を娘(23)に少しずつ引き継ぎたいと考えている。長年の経験の中で、対局の準備は高島屋のスタッフで整う仕組みができ上がっているためだ。

「もし来年、藤井先生にお越しいただけるようでしたら、娘に棋聖戦をどのようにお手伝いするのかを教えていこうと思います」。女将と母親、両方の顔をのぞかせた。(本田賢一)

情報源:棋聖戦を見守り続ける新潟の女将 思い出の名勝負と娘への引き継ぎ(1/3ページ) – 産経ニュース



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