ほぉ・・
2021年6月21日 10時30分
名人強し――。4~5月に行われた第79期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)は、改めてそう実感させられるシリーズだった。
初防衛を目指す渡辺明名人(37)に挑戦したのは、関西の俊英、斎藤慎太郎八段(28)。第1局は斎藤八段が逆転勝ちしたが、その後は、渡辺名人が安定感のある内容で4連勝した。
特に光ったのが、渡辺名人の巧みな序盤戦術だ。第2局と第3局は事前研究を生かして優位を築き、快勝。持ち時間各9時間の2日制だが、共に2時間前後残し、余裕を感じさせた。
渡辺名人はタイトルの防衛戦で特に成績が良い。今回が26回目の防衛戦で、そのうち21回を制している。挑戦権争いを勝ち上がって勢いのある相手に対し、なぜそこまで勝てるのか。今月行ったインタビューで、その理由を探った。
渡辺名人が繰り返していたシミュレーション。名人防衛につなげた戦略とはーー。将棋担当記者が探りました。
「春は名人戦」といった具合に、将棋のタイトル戦はそれぞれ開催時期が決まっている。渡辺名人は防衛戦に臨む際、数カ月前から準備をするという。パソコンに向かって人工知能(AI)の知恵も借りながら、「この局面になったら、この手を指そう」というシミュレーションを繰り返す。
今回の名人戦もそうした努力が実を結んだ。「矢倉」という戦型になった第3局の序盤での工夫の一手は、数カ月前から温めていた秘策だった。「矢倉を指す人が挑戦者になったら、シリーズのどこかでやろうと考えていた」
「2番手の作戦を用意しておくこと」も重視するという。当初の作戦の欠陥に気づいたり、他の棋士が先に使ったりすることがあるためだ。「野球の監督の采配みたいですね」と私が尋ねると、こう答えた。
「そうですね。タイトル戦は先手と後手が交互にありますし、自分が目指している勝ちパターンの将棋をやりやすい面はあると思います」
名人は近年、交代が目立ち、過去10年でその座に就いた棋士は5人いる。渡辺名人は防衛の記録をどこまで伸ばせるだろうか。名人挑戦権を争うA級順位戦は今月2日に開幕した。10人の棋士による戦いは来年3月まで続く。(文化くらし報道部・村瀬信也)
情報源:渡辺明名人、実を結んだ数カ月の努力 温めていた秘策:朝日新聞デジタル
村)防衛戦で特に強さを発揮する理由を探りました。第3局で披露した作戦は「矢倉を指す人が挑戦者になったらこれ」と温めていたとのこと。タイトル戦を戦う上では、「あること」を考えておくのが大事だそうです。
渡辺明名人、実を結んだ数カ月の努力 温めていた秘策 https://t.co/wTiLzpggzg— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) June 21, 2021
▲斎藤慎太郎八段 vs △渡辺明名人(棋譜DB)
94手 5八銀打まで
△渡辺明名人 の勝ち
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- 名人戦・順位戦 |棋戦|日本将棋連盟
- 第79期名人戦・順位戦 七番勝負/A級
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- 名人戦棋譜速報(@meijinsen)さん | Twitter
- 第78期将棋名人戦七番勝負 ライブ中継:朝日新聞デジタル
それでも、棋聖戦では藤井棋聖に連敗なんだよな・・・
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