へぇ・・・
2021年6月4日 18時30分
杉本昌隆八段の棋道愛楽
勝負はリアルタイムで見てこそ楽しい、と言われます。たしかにスポーツの生中継は展開が読めないワクワク感があります。「観(み)る将棋ファン」が増えている将棋ももちろんそうです。
逆に結果を知っている勝負は少し興ざめ、ともよく聞きますが、これは将棋には当てはまりません。
むしろ、対局者の心情や精査された指し手の解説は終局後でなければ分からない部分。対局の後日に読む新聞観戦記や動画配信の見直しには新たな発見があります。
「あの長考はそういう意味だ…
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情報源:命運分けた封じ手 思い出す藤井少年の「異次元の解説」:朝日新聞デジタル
2021年6月5日 16時30分
勝負はリアルタイムで見てこそ楽しい、と言われます。たしかにスポーツの生中継は展開が読めないワクワク感があります。「観(み)る将棋ファン」が増えている将棋ももちろんそうです。
逆に結果を知っている勝負は少し興ざめ、ともよく聞きますが、これは将棋には当てはまりません。むしろ、対局者の心情や精査された指し手の解説は終局後でなければ分からない部分。対局の後日に読む新聞観戦記や動画配信の見直しには新たな発見があります。
「あの長考はそういう意味だったのか」――小説を読み解くように鑑賞するのも一興。観る将棋のもう一つの楽しみ方です。
渡辺明名人と挑戦者斎藤慎太郎八段の名人戦七番勝負は、第5局に渡辺明名人が勝利。4勝1敗で名人防衛となりました。
第5局。終局後の両対局者コメントを知り、私は分岐点となった封じ手にあらためて興味を持ちました。それは金取りに歩を打つ渡辺名人の△8七歩に対し、斎藤八段が選ぶ究極の二択の場面でした。
強気な▲8七同金か冷静な▲8九金か。斎藤八段が選んだ封じ手は後者でしたが、局後に前者が正解と判明。対局後の斎藤八段はこの選択ミスを悔やんだそうです。
一方の渡辺名人は、前者の進行も大変(互角)との当初の読み。しかし封じ手後の夜に、自身が苦しくなる手順に気が付いたとのことでした。
二日目の封じ手開封。望外の展開に、渡辺名人は九死に一生を得る気持ちだったのかも知れません。実際、ここからは終始渡辺名人ペース。まさに命運を分けた封じ手でした。
この日、私は自分の将棋教室で奨励会の弟子6人とこの将棋を検討。全員学生なので、休日に行われるタイトル戦に皆も嬉(うれ)しそうな様子でした。
振り返れば藤井聡太王位・棋聖がまだ学生の頃も、同じように皆でワイワイと盤面をつつき合ったもの。聡太少年の読みに感心しながら「異次元能力の解説者」の説明に皆で聞き入ったものです。
夏至はまだですが、6月になり日がすっかり長くなりました。気持ちだけは開放的に、日常生活は冷静に自分を保って過ごしたいものです。
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すぎもと・まさたか 1968年、名古屋市生まれ。90年に四段に昇段し、2019年2月に八段。第20回朝日オープン将棋選手権準優勝。藤井聡太二冠の師匠でもある。
情報源:(杉本昌隆八段の棋道愛楽)名人戦 第5局、命運分けた封じ手:朝日新聞デジタル
命運分けた封じ手 思い出す藤井少年の「異次元の解説」 https://t.co/81qnwG9LmM
— 朝日新聞文化部 (@asahi_bunka) June 4, 2021
ほぉ・・・
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