将棋界では現役最年長の桐山九段

【勝負師たちの系譜】現役最年長・桐山清澄九段、引退を賭けた一局で勝つ強靱な精神力 73歳「いつまで持つかは修行の差」 – zakzak

来期は5組残留では引退、4組昇級が現役続行の条件


2021.5.22

将棋界では現役最年長の桐山九段
将棋界では現役最年長の桐山九段

最近、タイトル戦でなくても注目されたのが、桐山清澄九段(73)の引退を賭けた一局である。

桐山は2019年度のC級2組順位戦で、3つ目の降級点を取り、C2から降級した。

フリークラスの定年は最高で65歳だから、通常ならその時点で即引退だが、竜王戦だけは4組以上ならいつまでも、また5組在籍は2年に限り指せる(6組は引退)という特例があり、5組に在籍の桐山は竜王戦だけ指すフリークラス棋士となった。

竜王戦は桐山一門にとって、思い入れの強い棋戦かと思う。現在のタイトルは弟子の豊島将之竜王が保持しているし、竜王戦が創設された昭和最後の年(1988年)の第1期は、桐山は最高の1組に在籍していたのだった。

昨年7月、竜王戦5組の残留決定戦に回った桐山は、5組残留と引退を賭けて井出隼平四段と戦い、見事快勝で現役続行を決めたのである。

そして今期は、ランキング戦と昇級者決定戦で敗れ、2年続けての引退を賭けた一局を上村亘五段と戦うことになった。

上村にとっても降級を賭けた一番だし、70歳を超えた棋士に負けて降級では、納得いかないはずである。しかも過去、上村が2連勝している相手だ。

しかしこういう追い詰められた一番となると、精神的に強靭な方が強いのは過去の例からも明らかである。

かつて大山康晴15世名人は、順位戦のA級から落ちたら引退すると公言していたが、実際リーグの最終局で負けたら降級という場面が2年続けてあった。

60代後半であり、全盛期からは当然衰えていたが、大山はその2局ともはねのけて残留を決めた。その相手が桐山だったこともあって、精神の強靭さはいやというほど学んだかと思う。

その桐山は対上村戦を、『升田式三間飛車』で戦い、中盤は難しかったものの、終盤で勝ちになるときっちり読み勝って勝利し、もう1年の現役を確保した。

私は数年前から、揮毫(きごう)に「どこまで行くかは才能の差、いつまで持つかは修行の差」と書くことがあるが、桐山のどこまではタイトル4期、A級14期、竜王戦1組7期のトップ棋士。

いつまでは73歳で現役続行。まさに脱帽である。

■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。

情報源:【勝負師たちの系譜】現役最年長・桐山清澄九段、引退を賭けた一局で勝つ強靱な精神力 73歳「いつまで持つかは修行の差」 (1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト



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