鈴木九段は予想できない
2021.03.29 11:22
昨年のチームカラーとは、ガラリと変えてきた。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」の大会に先立ち行われたドラフト会議の模様が3月27日に放送された。リーダー棋士の一人、佐藤天彦九段(33)は前回大会に続き、今年もドラフト会議に参加したが、1巡目に振り飛車党の鈴木大介九段(46)、2巡目には自分と同じ中田功八段(53)を師匠に持つ古賀悠聖四段(20)を指名した。大きくイメージを変えてきた理由は、一体どんなものか。
前回大会は、今年からリーダー棋士になった斎藤慎太郎八段(27)、2巡目に阿部光瑠六段(26)を指名。普段は穏やかに、対局では激しくという3人が揃いチーム名「まったり」そのままの戦いぶりで、本戦進出を果たす活躍を見せた。“貴族”の相性でも親しまれる佐藤九段が、今年はどんなテーマで構想を練っているのか、ファン注目のポイントだったが1巡目から周囲を驚かせた。
最初に名前を書いたのは、力強い棋風が特徴的な鈴木九段。「職人肌の振り飛車党。最近流行の評価値という概念にとらわれないような、目の前の人との駆け引き、呼吸みたいなものを大事にされて、ここまで来ている先生。自分とはタイプが違いますが、だからこそ勉強になる、教わることが多いです」と、熱く語った。近年、将棋ソフト(AI)の進化に伴い、棋士の指し手もソフトの評価をベースに考えることが非常に多くなった。ただ、最後は盤を挟んだ人間と人間との勝負。ソフトが最善と示したものよりも、相手に脅威を与える一手もある。そんな戦いを間近で見てみたいという思いからだった。実際、公式戦でも佐藤九段は振り飛車を指す機会が増えている。新たな可能性を模索している延長線での指名でもあった。
名人3期の実力者は、自分が学ぶ姿勢を、さらに後輩にも見せたかった。古賀四段について「僕の弟弟子なんですが、三段時代から強かった。それでもなかなか苦労しました。プロになって日が経っていませんが、お披露目という感じでチャンスとしてこの機会を掴んでほしいと選びました」と、トップ棋士が多く集まる場にまだプロ入りから半年も経たない20歳を放り込んだ。「師匠の中田も、若い頃から鈴木先生にはお世話になっている。中田一門として、こういう形でお世話になるのも縁としてアリなのかなと思います」と、一門の者として鈴木九段の力を借りたいという思いも強く出た。
強者に揉まれて強くなる。デビュー間もない古賀四段に、自分の姿を重ねるところもある。「彼を見た限り、序盤は荒削りで中終盤型。自分自身もそういう感じだったので、気持ちはわかります。僕がプロになった時でさえ、そのスタイルではなかなか難しかった。ソフトによって序盤から綿密にやるのが主流になる中、彼がそのスタイルでどういう歩みを見せていくのか注目しています」。佐藤九段がプロになったのは18歳。当時の自分を思い出し、後輩の成長過程を見ることは、様々な可能性を模索する上でも大きな刺激になる。
鈴木九段の戦い様を見て感じ、弟弟子・古賀四段には自分の背中を見せる。このチームには、そんな将棋界の系譜のようなものがぎゅっと詰まっている。
情報源:振り飛車党の先輩に弟弟子を指名 佐藤天彦九段、2年目の新機軸/将棋・ABEMAトーナメント(ABEMA TIMES) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:振り飛車党の先輩に弟弟子を指名 佐藤天彦九段、2年目の新機軸/将棋・ABEMAトーナメント 【ABEMA TIMES】
振り飛車党の先輩に弟弟子を指名 佐藤天彦九段、2年目の新機軸/将棋・ABEMAトーナメント https://t.co/156tE4MQdO
— kewpiehoney (@kewpie_honey) March 29, 2021
佐藤天彦九段は1巡目に鈴木大介九段を指名。「職人肌の振り飛車党。目の前の人との駆け引きを大事にしてこられた先生。教わること多いのでは」。2巡目は弟弟子の古賀悠聖四段を指名。「三段時代に指したが強かった。プロ入りから日が経っていないが、お披露目ということで。チャンスをつかんで欲しい」 https://t.co/EUTRX7RI5f
— 村瀬信也 (@murase_yodan) March 27, 2021
チーム木天彦(t)
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