まずは、年度が替わってから行われるランキング戦決勝で勝てるか?
2021年3月24日 6時0分
将棋の藤井聡太二冠(18)=王位・棋聖=が23日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた第34期竜王戦2組ランキング戦準決勝で松尾歩八段(40)に先手の75手で勝ち、挑戦者を決める決勝トーナメントに進むとともに今期最終戦を白星で飾った。終盤に放った「▲4一銀」が勝利に導く絶妙手に。今期は勝ち数(44勝)、勝率(・846)で全棋士中1位が確定。対局中はCM出演中のチョコレートと緑茶も力に変え、栄光の2020年度を勝利で締めくくった。
指先は盤上ではなく駒台へ軽やかに伸びる。57手目。59分間の長考の末、藤井が選んだのは▲4一銀だった。「▲4一銀の後も難解なので、(形勢は)分からなかったです」。言葉は控えめだったが、決断の一手は人間の常識では発見しにくい最善手。控室の検討陣、中継を見守る日本中のファンに再び衝撃を与えた。
将来の『藤井聡太・絶妙手全集』に収録されるであろう一手で栄光の2020年度にピリオドを打った。▲4一銀は、単純に語ると「相手の飛車をタダで取れる局面なのに、自分の銀をタダでプレゼントする一手」。だが、若き二冠は相手玉の脱出口を塞ぐ効果を重視。松尾の王将を袋小路に追い込み、一気に討ち取った。
今期は52戦44勝8敗、勝率・846に。勝ち数と勝率での部門二冠獲得を決めた。4期連続の勝率8割超えは史上初。本局で記録した公式戦17連勝は今期の全棋士1位だが、継続中のため年度内成績として表彰対象にはならないという珍しい現象まで起きている。
竜王戦ランキング戦では16年のデビュー戦・加藤一二三九段(81)=翌年引退=に勝利して以降、負けなしの23連勝。史上最年少タイトル獲得、史上最年少二冠など頂点に駆け上がった20年度について「大きな舞台での対局を多く経験することができて、充実した1年でした」と回顧。明確な結果を残した手応えをにじませた。
来期はさらなる飛躍が期待される。「防衛戦もありますし、しっかり良い内容の将棋が指せるように実力を高められたら」。成長の先には三冠、四冠の夢も広がる。
4月から社会人としての新しい門出を迎える。本局の盤側には広告契約を結ぶ不二家のチョコレート「ON」とサントリーの緑茶「伊右衛門」を準備。考慮中に糖分を摂取し、喉を潤して力に変えた。局後、両アイテムについて聞かれると「対局は(『OFF』ではなく)『ON』なのでピッタリなのかなと思います」と笑顔。「CMは見てます?」と続けられると「自分では見ないです…」。テレ笑いを浮かべる様子には、まだ少年のあどけなさが残っていた。(北野 新太)
情報源:藤井聡太二冠が20年度最高勝率&最多勝利の二冠 今季最終戦を白星で飾る(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:藤井聡太二冠が20年度最高勝率&最多勝利の二冠 今季最終戦を白星で飾る : スポーツ報知
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— スポーツ報知 (@SportsHochi) March 23, 2021
4一銀の検討は16分35秒あたり~
投了までの10分
https://www.youtube.com/watch?v=2jIdnfcIl6o
初手からの解説
https://www.youtube.com/watch?v=3ckG3aw9bCg
2組
情報源:第34期竜王戦 2組ランキング戦
▲藤井聡太王位・棋聖 vs △松尾歩八段(棋譜DB)
75手 7五桂打まで、△藤井聡二冠 の勝ち
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勝者は決勝トーナメント進出
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