へぇ・・・
2021.3.7
『将棋界の一番長い日』と言われる、A級順位戦最終一斉対局は、4年連続で今年も静岡市『浮月楼』にて開催された。
静岡市は徳川家康公が、初代大橋宗桂名人の将棋所を認めて扶持を与えた、言わば名人発祥の地として、毎年名人戦やA級最終局を誘致してきた。しかも浮月楼は、徳川慶喜15代将軍の大政奉還後の住居だから、舞台はピッタリだ。
今年はコロナの影響で、前夜祭はオンラインでの開催となった。
田辺信宏静岡市長の歓迎の挨拶の後、10人の棋士の一言ずつのコメント、立会人の私と淡路仁茂九段の「明日の見どころ」で、幕を閉じた。
私は見どころとして、自力で挑戦権を得られる斎藤慎太郎八段の対局は勿論だが、順位一つが来期の1勝に匹敵する、4勝4敗の棋士の戦い方に注目、と強調した。
現にこの時点で、三浦弘行九段と稲葉陽八段の降級が決まっていて、まだ3勝の羽生善治九段は、順位のお陰ですでに残留が決まっている。過去には4勝(5敗)で落ちた人もいるのにだ。
また斎藤は自身が佐藤天彦九段に敗れても、6勝2敗の広瀬章人九段を豊島将之竜王が破ってくれれば挑戦が決まるだけに、微妙な立場と言えた。
過去、将棋会館の最終局の時には、負けて欲しい人の勝負を一日中見に行っていた棋士もいたが、今日、そういう人はいない。もっともここでは個室の対局室なので、そんなことはできない。
結局5局のうち一番早く終わったのが豊島-広瀬戦で、豊島勝ちの瞬間、斎藤の挑戦が決まったのだが、斎藤は負けたらプレーオフの覚悟で指し続けている。
そして序盤から自分のペースをずっと守って勝ち切り、8勝1敗で名人戦の挑戦を決めた。
以前は私もそうだが、新A級は順位も下で、常に降級候補だった。今期はもう一人の菅井竜也八段も5勝4敗で終え、来期の順位を5位とした。
今までの名人戦を見ると、ぶっちぎりで挑戦を決めないと、名人は奪えないということがある。プレーオフを何局も勝ち、やっと挑戦では、まず名人戦で勝てないのだ。
その点今回の斎藤は、大いに期待してよいかと思う。4月からの渡辺明名人との七番勝負は楽しみである。
■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。
情報源:【勝負師たちの系譜】ぶっちぎりで名人戦の挑戦権を得た斎藤慎太郎八段 A級順位戦最終一斉対局 (1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
【勝負師たちの系譜】ぶっちぎりで名人戦の挑戦権を得た斎藤慎太郎八段 A級順位戦最終一斉対局 https://t.co/L8A3huIKdT
— zakzak (@zakdesk) March 7, 2021
4月7日 9時から対局開始
渡辺明名人の振り歩先
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- 名人戦・順位戦 |棋戦|日本将棋連盟
- 第79期名人戦・順位戦 七番勝負/A級
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まずは、どちらが先手を取るか・・・
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