21時15分
108手 7七銀打まで、△豊島将之竜王 の勝ち
2021年2月26日 23時11分
26日の第79期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の最終9回戦で、豊島将之竜王が108手で広瀬章人八段に勝利した。広瀬八段が3敗目を喫した、この瞬間、斎藤慎太郎八段の名人挑戦が決まった。斎藤八段は、仮に最終局で敗れても7勝2敗となるが、6勝3敗となった競争相手の豊島竜王、広瀬八段の成績を上回るためだ。
終局直後、広瀬八段と豊島竜王は主催紙のインタビューに応じた。主なやりとりは以下の通り。
形勢判断に誤り 広瀬八段
〈広瀬八段〉
――本局、序盤はある程度、予定通り?
「いや。△5三銀型というのは珍しくて。ちょっと、やりたかった形とは違う展開を強いられたので。本譜は、ちょっと作戦負け模様になってしまったかな、と思います」
――中盤は、控室も難しいといった感じの検討だった。▲7四歩と取り込んで、勝負にいったが。
「▲7四歩(の辺りの局面)は、ちょっと悪いと思っていて。どうやったら頑張れるかなという順で、本譜を選んだんですけど、思った以上に大差で(先手が悪くて)、ちょっと取り返しがつかなかったです」
――あの辺りで形勢判断が?
「形勢判断に誤りが、そうですね」
――どう指していれば、というのは?
「ちょっと悪いとは思うんですけど、その中で、あまり良い選択が出来なかった」
――本局に勝っていれば、プレーオフの可能性があったわけで、気合が入っておられたと思うんですが。
「(本局は)あまり見どころの無い内容にして(しまって)、ファンの方に申し訳ない気持ちです」
――来期は3位です。今期を振り返ると?
「今期は連敗スタートだったので、どちらかと言うと、降級の方に意識があったというか。あまり、上を目指すという感じじゃあ、なかったんで。そんな中では、最終戦に一応、挑戦の目が残るところまで来たんで。そこは良かったんですけど。序盤の連敗スタートが響いてしまったんで。年間を通して安定して勝ち続けるというのは大変だな、と思いました」
――来期に向けては?
「内容の良くない将棋もあったので、その辺りを改善しながら、挑戦者争いに加わることが出来ればなあ、と」
来期頑張る 豊島竜王
〈豊島竜王〉
――相矢倉の戦型は予定だった?
「そうですね。△5三銀型をやってみようかな、と思っていました」
――午前中は消費時間も少なかった。
「(昼食)休憩に入った局面が結構、悩ましかったです。本譜の▲5五歩か、▲9五歩か、迷いました」
――その後、(62手目)△5六銀打から、(先手陣を)はがしていった辺りは?
「銀を打って、そこそこ指せるのかな、と。そんなに悪くはないかなと思ったんですけど、(63手目)▲8八銀と引かれて、考えているうちに、分からなくなりました」
――(次の、△6七銀成は、89分という)大長考でしたね。
「初めは、なにか、あるかな、と思ったんですけど、考えても、ちょっと分からなかったです」
――夕食休憩の後、一直線の攻め合いになった辺りでは? (71手目)▲7四歩と取り込んだところで、(72手目)△1九角成でしたけど。
「あの変化はいけるつもりで、(70手目△5二飛と)飛車を回ったんですけど。飛車を回って、(▲7四歩と取り込まずに)▲3七角とか(の応手)を考えていて……。」
――形勢が良くなったと思ったのは?
「(82手目)△9五歩とか、(86手目)△6四香とか、ですかね」
――来期は2位になりました。挑戦には届きませんでしたが、今期を振り返って。
「(今期の6勝3敗は)悪くない成績だったとは思うんですけど、挑戦には届かなかったので、実力をつけて、また来期頑張りたいと思います」
――名人を失って、「すぐリターンマッチ」という思いもあったと思うんですけど。それが、果たせなかったという点については?
「名人戦(七番勝負)は、かなり、最後の方、内容が悪くなってしまっていたので、(A級順位戦が)始まった時は、順位戦の方も厳しいのかな、というふうに思っていました。竜王戦(七番勝負)が終わって、その後、斎藤さんとの(A級での)将棋に勝つことが出来て。その後、(A級の)前局で(佐藤康光九段に)負けたのが、ちょっと残念だったかなと思いました」(佐藤圭司)
情報源:「ファンに申し訳ない」と広瀬八段 名人への挑戦逃す:朝日新聞デジタル
村)「あまり見どころの無い内容にして(しまって)、ファンの方に申し訳ない気持ちです」「悪くない成績だったとは思うんですけど、挑戦には届かなかったので、実力をつけて、また来期頑張りたい」
「ファンに申し訳ない」と広瀬八段 名人への挑戦逃す:朝日新聞デジタル https://t.co/hzknGLNR9y— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) February 27, 2021
▲広瀬章人八段 vs △豊島将之竜王(棋譜DB)
21時15分
108手 7七銀打まで、△豊島将之竜王 の勝ち
A級順位戦最終9回戦、豊島将之竜王ー広瀬章人八段戦は豊島竜王が勝ち6勝3敗でリーグ戦を終えました。来期順位は2位です。広瀬八段も6勝3敗で来期は3位。広瀬八段が敗れたため、対局が続いている首位の斎藤慎太郎八段の名人戦初挑戦が決まりました。
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) February 26, 2021
豊島竜王は今期の結果に「悪い成績とは思わないが、挑戦には届かなかったので、実力をつけてまた来期頑張りたい」、広瀬八段は「ファンの方に申し訳ない気持ちです。今期は連敗スタートが響いてしまった。年間を通して安定して勝ち続けることは大変だと思った」と話しました。 pic.twitter.com/bNVzRO8x7k
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) February 26, 2021
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- 名人戦・順位戦 |棋戦|日本将棋連盟
- 第79期名人戦・順位戦 七番勝負/A級
- 名人戦棋譜速報│将棋・名人戦順位戦棋譜速報サイト
- 名人戦棋譜速報(@meijinsen)さん | Twitter
- 第78期将棋名人戦七番勝負 ライブ中継:朝日新聞デジタル
広瀬八段、ダメだったな・・・
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