本田奎五段か
2021年1月17日 5時00分
「タイトル戦に出るのはいつか」。デビュー以降、快進撃を続ける藤井聡太・現二冠(18)は、そんな注目を集めていた。2020年、藤井より先に大舞台に立つ「後輩」が現れた。
本田奎(けい)五段(23)。藤井から2年遅れて18年にプロ入りした若手だ。棋士養成機関「奨励会」の三段リーグで対戦した際は、藤井に勝っている。元々、将来を嘱望される有望株だった。
棋士になって初めて参加した第45期棋王戦では、得意戦法の「相懸かり」を武器に予選、挑戦者決定トーナメントを勝ち進む。名人3連覇の実績を持つ佐藤天彦九段(33)らを破り、挑戦者決定戦も制して、渡辺明棋王(36)への挑戦を決めた。
初参加の棋戦での挑戦権獲得は、各棋戦の第1回の例を除けば史上初。新人が成し遂げた快挙に、藤井も目を見張った。「自分は初めての王座戦でベスト4までいったが、そこで負けてしまった。挑戦したのはすごい」。ただ、当の本田は冷静だった。挑戦を決めた直後のインタビューでは、「うれしいです」と喜ぶ一方、「挑戦者になる実力ではないと思う。運が良かった」と語った。
7連覇中の渡辺との五番勝負は、20年2月に金沢市で開幕した。「初めてづくし」のタイトル戦。ファンの前でのあいさつもある前夜祭は「緊張した」と本田は言う。得意の相懸かりで第2局を制したが、1勝3敗で敗れた。「普段とそこまで変わらずに指せた。悔しい思いはあるが、順当だったと思う」
その後、スポットライトを浴びる舞台には立っていない。一方の藤井は、今や棋聖と王位の二冠だ。「対戦してみたいとは思うが、そこまで勝ち上がるのが大変。藤井二冠を意識できるような力を、自分は持っていない。実力を向上させたい」。地に足をつけて、上を目指す日々が続く。=敬称略(村瀬信也)
◆毎週日曜に掲載します。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)黎明編:2 年上の後輩、初参加で先にタイトル挑戦権:朝日新聞デジタル
あ
ほぉ・・・
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