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2021年1月3日 14時30分
去年、史上最年少で「二冠」を達成した将棋の藤井聡太二冠が、NHKのインタビューに応じ、去年1年を「70点」と振り返ったうえで「将棋の実力には限界がないので、常に上を目指すことが究極の目標です」と、ことしの抱負を語りました。
高校3年生の藤井聡太二冠(18)は去年、八大タイトルのうち「棋聖」と「王位」をたて続けに獲得して、史上最年少で「二冠」となるなど、将棋界のトップ棋士の1人となるめざましい活躍を見せました。
インタビューに応じた藤井二冠は、去年1年を振り返り「タイトル戦の舞台を2回経験することができ、非常にいい1年でした。新型コロナウイルスの流行で将棋界にも影響が出ましたし、世の中全体にとっても大きな変化があった1年でしたが、そうした状況の中でも変わらず、ふだんどおりにやろうと思って過ごしていました」と話しました。
去年の将棋の内容については「70点」と自己評価し「80点と言おうかと思ったんですが、王将リーグで活躍できなかったので、マイナス10点」と、挑戦権獲得を逃した王将戦のリーグを反省点にあげ「特に豊島将之竜王との将棋は、逆転負けしてしまったので、やはりそういう粘り強さは見習わないといけないと思いました」と振り返りました。
またタイトルを手にしたことで、ほかの棋士の活躍も見え方が変わってきたとして「羽生善治九段の通算獲得タイトルが次で100期だということは、以前は想像もつかないところがあったのですが、タイトルを持つ立場となって、そのすごさをより実感を持って感じます。自分が今2期ですから、100期というと50倍。本当にすごいことです」と、羽生九段の歩みに改めて敬意を表していました。
一方で、去年は自分よりも若い棋士が初めて登場し「これからは同世代や下の世代との対戦も徐々に増えると思いますし、自分にない長所を持つ方が多いので、対戦の中でそうしたところを吸収していければと思います」と新たな刺激を語りました。
ことし3月で高校を卒業し、その後“棋士一本”の新生活が始まることについては「増えた時間を有意義に使って、より強くなれるように取り組んでいきたいです。楽しみなところもありますが、自分でうまくリズムを作ってやっていきたいです」と心境を語っていました。
そして、ことしの抱負について『初心』ということばを色紙にしたため「去年は肩書も立場も変わった1年ではありましたが、将棋を始めた時や四段になった時の新鮮な気持ちを忘れずにやっていきたい」と説明しました。
そのうえで「2020年は初めてタイトル戦を経験できたので、ことしはそうした経験がより多くできるように活躍したいですし、そのためには何よりも実力が必要です。将棋の実力には限界がないと思うので、常に上を目指していくことが、自分にとってずっと変わらない究極の目標だと思います」と意気込みを語っていました。
藤井二冠 去年の活躍
5年前に史上最年少でプロ入りして以来、いくつもの記録を打ちたててきた藤井聡太二冠ですが、去年はついに将棋界のトップの証となるタイトルを2つ獲得する活躍を見せました。
去年3月に棋士のランクを決める「順位戦」を全勝で終えて「B級2組」に昇級し、昨年度の成績では日本将棋連盟に記録が残る中で初となる3年連続の「勝率8割」を達成するなど好調なスタートを切りました。
ところが新型コロナウイルスの影響で、4月からおよそ50日にわたって対局ができない状況が続きました。
この時間を使って自分の将棋を徹底的に見つめ直し、6月に対局が再開してからは、トップ棋士を次々と破って、八大タイトルのうち「棋聖戦」と「王位戦」で挑戦権を得ました。
このうち「棋聖戦」では、“現役最強”と称される渡辺明さんに1勝しか許さずに五番勝負を制し、7月16日、史上最年少の17歳11か月で初タイトル獲得を果たしました。
さらに同時に挑んでいた王位戦の七番勝負では、ベテランの木村一基さんを4連勝で圧倒し、8月20日、史上最年少の18歳1か月で「二冠」になり、「八段」に昇段しました。
藤井さんの二冠達成は将棋界を超えて大きな注目を集め、「王位戦」の対局で使われた藤井さん直筆の「封じ手」がチャリティーオークションで1通1500万円で落札されたことも話題となりました。
11月には歴代のトップ棋士の中で最年少となる18歳4か月で通算200勝を達成しています。
一方「王将戦」の挑戦者を決める7人総当たりのリーグ戦は、強豪棋士の壁に阻まれて3勝3敗に終わり、初出場となった前回に続いて挑戦を逃しました。
ことしは初めての防衛戦に臨む
藤井聡太二冠はことし、タイトルホルダーとして初めての防衛戦に臨むほか、さらなるタイトルの獲得を目指す1年となります。
1月には、これまで2連覇したこともある早指しの棋戦「朝日杯将棋オープン戦」の本戦トーナメントに登場し、ことしは3回目の優勝がかかります。
また棋士のランクを決める「順位戦」では、上から3番目の「B級2組」で、ここまで7戦全勝の首位につけています。
3月までに残る3局を戦って「B級1組」への昇級を決めれば、最上位の「A級」まであと一歩に迫ることになります。藤井二冠は昨年度まで、日本将棋連盟に記録が残る中では初めてとなる3年連続の「勝率8割」を達成しています。
今年度も現時点で8割を超えるトップの勝率を維持し、4年連続の「勝率8割」に記録を伸ばす可能性があります。さらにことしはタイトルホルダーとして自身初となる防衛戦に臨み、棋聖戦の五番勝負と王位戦の七番勝負で、それぞれ予選を勝ち抜いた棋士の挑戦を受けることになります。
このほかのタイトル戦でも、3年前に挑戦者を決めるトーナメントで準決勝まで駒を進めた王座戦や、デビュー以来4期連続で挑戦者を決めるトーナメントに出場している竜王戦など、タイトル挑戦をかけた重要な勝負が続きます。
中でも王将戦は、おととしと去年、挑戦者を決めるリーグで敗退していて、ことしは二次予選を通過したうえでリーグを勝ち抜き、挑戦者になることができるか注目されます。
情報源:藤井聡太二冠が抱負「将棋の実力に限界なし 常に上を目指す」 | 将棋 | NHKニュース
藤井聡太二冠が抱負「将棋の実力に限界なし 常に上を目指す」 #nhk_news https://t.co/fh6OxbjmIl
— NHKニュース (@nhk_news) January 3, 2021
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