へぇ・・・
2020年12月13日 5時00分
「対戦するのは楽しみ。でも、タイトル挑戦が近いここで当たるとは……」
藤井聡太二冠(18)=当時七段=との対局を控えた佐藤天彦九段(32)は、複雑な心境だった。
今年6月2日。第91期棋聖戦の決勝トーナメント準決勝が、東京・将棋会館で指された。あと2勝で、タイトルの挑戦権を獲得する。佐藤にとっては、久しぶりの好機だった。
戦型は角換わり。中盤、佐藤は敵陣に銀を打ち込んで迫ったが、藤井の対応は的確だった。最後は鋭い寄せを見せた藤井が勝利。藤井はこの後も勝ち進み、翌月には初タイトルを手にすることになる。
対局後の感想戦で、佐藤はあることに驚かされた。勝負どころで、予想外の手を藤井が掘り下げていたからだ。さらに、藤井がその代替案として考えていた手順にも、佐藤は気づかなかった。藤井の読みが自分より2歩先を行っていたことに、佐藤はショックを受けた。「普通の棋士では考えづらいほどの量を読んでいる。こんな能力の持ち主と、どう戦えばいいのか」
佐藤は2016年の名人戦で、当時名人だった羽生善治九段(50)を破り、初タイトルを獲得。その後、18年まで名人3連覇を果たした。だが、19年に無冠となってからは不本意な成績が続く。近年は、誰もが人工知能(AI)を活用して研究する時代だが、そんな風潮にどう向き合うかが課題だ。「AIは評価しないが、面白そうな手だから研究してみよう、という方向性で戦っていけないか」
一方、藤井にはシンパシーを感じる側面もある。
「藤井さんには真理追究への意欲を感じる。自分もそういうアプローチが好きなので頼もしい」。後輩から受けた刺激をモチベーションに変えながら、巻き返しを期す。=敬称略
(村瀬信也)
◆毎週日曜に掲載します。今年7月までの連載などをまとめた「藤井聡太のいる時代」(朝日新聞出版、税込み1430円)が発売中です。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)番外編 32歳の元名人、読みに驚嘆、姿勢に共感:朝日新聞デジタル
村)「対戦するのは楽しみ。でも、タイトル挑戦が近いここで当たるとは……」。挑戦権獲得まであと2勝に迫った佐藤天彦九段。藤井現二冠との対戦を控え、そう感じたそうです。
(大志 藤井聡太のいる時代)番外編 32歳の元名人、読みに驚嘆、姿勢に共感:朝日新聞デジタル https://t.co/hSWW4BhRnz— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) December 13, 2020
ほぉ・・・
|
|
|
|
|
|
|
|
|
★