中村太地七段(手前右)と10秒将棋をする藤井聡太二冠=2019年11月23日、甲府市、日本将棋連盟提供

(大志 藤井聡太のいる時代)奮闘編:10 イベントで超早指し戦、「一流」の手を披露:朝日新聞デジタル

へぇ・・・


2020年11月8日 5時00分

中村太地七段(手前右)と10秒将棋をする藤井聡太二冠=2019年11月23日、甲府市、日本将棋連盟提供
中村太地七段(手前右)と10秒将棋をする藤井聡太二冠=2019年11月23日、甲府市、日本将棋連盟提供

居並ぶファンの前に、棋士が次々と現れた。2019年11月23日の「第45回 将棋の日」の開会式。藤井聡太二冠(18)=当時七段=が姿を見せると、場内はいっそう沸いた。

日本将棋連盟は11月17日を「将棋の日」と定め、毎年この時期にファン向けの催しを開催している。19年は11月23、24日に甲府市で開かれた。高校生の藤井がイベントに出るのは珍しい。指導対局では、藤井にカメラを向ける人が相次いだ。

棋士同士の対局を披露する企画もあった。藤井は中村太地七段(32)と戸辺誠七段(34)と共に、1手10秒未満で指す「10秒将棋」に登場。早指しの公式戦の30秒よりさらに短い「超早指し戦」だ。

最初のカードは藤井―中村戦。戦型は両者得意の「角換わり」で、藤井が快勝した。中村は「10秒将棋なのに本格的な手が飛んできた」と述懐する。

次の藤井―戸辺戦は、戸辺が得意の「中飛車」を採用した。中盤、控室にいた中村や渡辺明・現名人(36)らがモニターを見ながら、「戸辺さんにチャンスが来たのでは?」と身を乗り出す場面もあったが、藤井は冷静に指し進めて勝った。戸辺はこう振り返る。「藤井さんの駒は急所へ、急所へと向かってきた。一流だなと感じた」

藤井にとって、イベントへの参加は他の棋士と交流を深める機会にもなった。空き時間には控室で詰将棋を出題。先輩棋士たちが頭を悩ませる姿を穏やかな表情で見守っていた。

戸辺は、甲府入りした日の出来事が印象的だという。食事会の後、ホテル内の控室で棋士ら数人が談笑していると、藤井が姿を見せたのだ。「ニコニコしながら1時間以上、話の輪に加わっていました。近寄りがたい雰囲気なのかと思っていましたが、イメージが変わりました」=敬称略(村瀬信也)

◆毎週日曜に掲載します。

情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)奮闘編:10 イベントで超早指し戦、「一流」の手を披露:朝日新聞デジタル



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