第69期王将戦 挑戦者決定リーグのvs広瀬八段戦
2020年11月1日 5時00分
「今まで『あと1勝で挑戦』というところまでは来たことがなかったので、そういう状況になったことはうれしく思う」
プロ入りから3年1カ月。藤井聡太二冠(18)=当時七段=は、7人総当たりの第69期王将戦挑戦者決定リーグ戦で4勝1敗の成績を挙げ、初のタイトル挑戦まであと一歩と迫った。
リーグ最終戦は2019年11月19日、東京・将棋会館で行われた。藤井は同じ4勝1敗の広瀬章人八段(33)=当時竜王=と対戦。他に3勝2敗の羽生善治九段(50)と1勝4敗の糸谷哲郎八段(32)、1勝4敗同士の久保利明九段(45)と三浦弘行九段(46)が戦う。抜け番の豊島将之竜王(30)=当時名人=は4勝2敗でリーグを終えていた。つまり藤井か広瀬の勝った方が、渡辺明王将(36)への挑戦権を獲得する。最年少でのタイトル挑戦がかかるとあって、朝から多くの報道陣が詰めかけた。
戦型は藤井の先手で相矢倉になった。終盤、先に1分将棋になった藤井は「苦しくなった」と感じていたが、まだ残り時間が十分にあった広瀬が誤り、逆転模様に。追い詰められた広瀬は藤井玉に激しく迫る。そんな中で「事件」は起きた。広瀬がかけた飛車成りの王手に、藤井が合駒を打った。この瞬間、AIが示す評価値が広瀬側に大きく反転した。藤井玉に詰みがあるという判定だった。
まだ20分近く残していた広瀬は、あぐらに座り直して少考。連続王手で藤井玉を即詰みに討ち取った。詰将棋が得意な藤井にとって信じられないようなミス。合駒ではなく玉を逃がしていれば詰まず、藤井の勝ちが濃厚だった。終局後、広瀬は「最後は負けにしたかなと思っていた。運がよかった」。藤井は「最後に間違えてしまったのは残念ですが、それが実力かなと思う」と話した。=敬称略(村上耕司)
◆毎週日曜に掲載します。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)奮闘編:9 初のタイトル挑戦へあと1勝、ミスで逃す:朝日新聞デジタル
村)「飛車成りの王手に、藤井が合駒を打った。この瞬間、AIが示す評価値が広瀬側に大きく反転した。藤井玉に詰みがあるという判定だった」
(大志 藤井聡太のいる時代)奮闘編:9 初のタイトル挑戦へあと1勝、ミスで逃す:朝日新聞デジタル https://t.co/F1G5w5sl9o— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) November 1, 2020
へぇ・・・
|
|
|