いまだに防衛成功していない豊島竜王から奪取を狙う
2020年9月26日 16時0分
史上最高の棋士が大舞台に戻ってくる。将棋の羽生善治九段(49)が10月9日に開幕する第33期竜王戦7番勝負で豊島将之竜王(30)=叡王=に挑戦する。史上4位の年長者となる50歳0か月でのタイトル挑戦。2年ぶりのひのき舞台で、タイトル獲得通算100期の大偉業を目指す。
竜王挑戦の黄金切符を得た直後の会見で、羽生は興味深い言葉を発した。「50代は50代なりの将棋を指していけたらいいなと思っています」。淡々と語ったが、衝撃的な発言だった。そして続けた。「どういうものになるかは、これからの課題になりますけど」
かねて将棋界には「25歳最強説」が存在する。羽生が史上唯一の7冠制覇を成し遂げたのも25歳の時だったが、神様とも称された男は30代どころか40代に入っても頂点に君臨し続けた。10~30代の若き実力者たちを相手に最新流行型の真っ向勝負を挑み、勝ってきた。
40代で17期ものタイトルを積み上げたが、一昨年に27年ぶりの無冠に転落した後の2年間、タイトル戦から遠ざかった。時に、AIによって先鋭化した研究合戦への対応に苦慮していた。「強い人はたくさんいますし、なかなか近づくことができませんでした。たくさんタイトル戦に出ていた時期から1年もたてば(過去のことは)忘れてしまいます」
だからこそ「50代なりの将棋」の言葉は、新しいスタイルを構築する宣言とも解釈できた。そして、わずか3日後に「50代なりの将棋」を思わせる将棋が出現する。22日の王将リーグ開幕戦で藤井聡太2冠を「横歩取り」に誘導。18歳の勝率が最も低い戦型に持ち込み、経験値を生かし切った勝負術で完勝した。
史上最高の棋士は今、勝利への執念と情熱を放ちながら戦っている。50代でタイトル挑戦を果たした棋士は大山康晴十五世名人、升田幸三実力制第4代名人、土居市太郎名誉名人、羽生の4人しかいない。「50代でタイトル戦に出られることは棋士として名誉なことですが、満足するのではなく励みにして前に進んでいけたらと思います」
27日に50回目の誕生日を迎え、月が替わった9日から豊島との決戦に臨む。「豊島さんは最新型に精通し、攻めても受けてもミスがない。棋譜を見るだけで力強さを感じるので、顔を合わせるのが非常に楽しみです」
7日に出席した里見香奈女流名人就位式でも着ていたチェック柄のスーツがお気に入りのようで、竜王挑戦も、対藤井戦初勝利も同じ勝負服で飾ったが、羽生が最も似合うのは言うまでもなく和装である。「大きな記録の懸かるシリーズなので、舞台にふさわしい将棋を指したいです」。50歳が棋界最高位に就いた時、羽生は自ら残してきた伝説を超える。(北野 新太)
◆羽生 善治(はぶ・よしはる)1970年9月27日、埼玉県所沢市生まれ、東京都八王子市育ち。49歳。6歳で将棋を始める。85年、史上3人目の中学生棋士に。96年、史上初の7冠制覇。2017年、史上初の永世7冠に。18年、将棋界初の国民栄誉賞受賞。史上1位のタイトル獲得99期・一般棋戦優勝45回・通算1466勝。座右の銘は「運命は勇者に微笑む」。チェスでも国内トッププレーヤー。家族は妻と2女。
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10月9日 朝9時から対局開始
まずはどちらが先手を取るか・・・